『中学生になってから国語が苦手..』
『国語の成績ってどうすればアップするの?』
『受験のために苦手克服できる勉強法を知りたい』
と悩む中学生や親御さんもいるでしょう。
ちなみに、中学3年生で高校入試を考え始めた時、どの教科から勉強を始めますか?
暗記科目で始めやすい理科・社会?
それとも苦手な数学?
得点差が出やすい英語から?
という人も多いでしょう。
では、国語はどうでしょうか。
時間がかかるのに結果が出にくいから、国語はセンスだから…と考えて後回しにしている方も多くいます。
実は、国語はすべての基礎となる教科です。
そのため、最初に手を付けたほうがいい教科になります。
国語の「読解力」がないと、他の教科で問題文を正しく読み取りる事ができず解答に苦労することもあるのです。
この記事では、中学生の高校入試に向けての国語の成績アップや苦手克服の勉強法・教え方を解説します。
今回は普段、中学生に国語の指導をする塾講師の筆者が分かりやすく紹介していきます。
・中3になってからの時期ごとの勉強法
センスや著者との合う合わないで片付けられてしまいがちな国語ですが、論理的な解き方を身につければ点数は上がります。
国語を確実に点が取れる教科に変え、安心して入試に臨みましょう!
中学生の勉強法では
・数学の勉強法
・理科の勉強法
・社会の勉強法
・英語の勉強法
も参考にしてください!
この記事の目次
中学生の国語「分野ごと」の勉強法・教え方
中学生の国語には、長文読解・古典・文法・漢字・作文・詩・文学史などの分野があります。
このうち今記事では自分で勉強できて出題頻度の高い「長文読解」「古典」「漢字」の勉強法の解説が中心です。
高校入試の国語の勉強法は、普段の定期テストとは違います。
定期テストは、出る文章と範囲が決まっている場合が多いでしょう。
そのため、テスト範囲の教科書ワークなどを解き、解答を覚えてしまえば高得点が狙えました。
しかし、入試ではどんな問題が出るかはわかりません。
文法はともかく、長文読解は問題集の解答を覚える方式ではまったく歯が立ちません。
ですから、解答ではなく『解き方』そのものを身につける必要があります。
国語の解き方は、実は中学入試も高校入試も、大学入試でも基本は同じです。
違いは設問の構成や文章の難易度が変わるだけになります。
そのため、今のうちに国語の解き方を身に着けておけば、これから先大学入試を考える段階になっても役立つはずです。
では長文読解の勉強法から確認していきましょう。
長文読解は「段落」と「接続詞」に注目する!
長文読解には「論説」と「小説」があります。
しかし、どちらにしても行うことは「客観的な根拠を探すこと」です。
長文読解は、日本語を日々使っている環境にいる以上、極端に点数が悪いことは早々ありません。
ただ、同時に、点数を上げることも時間がかかってしまうのです。
よく長文読解のために新聞や読書が勧められます。
しかし、新聞・本を読むだけでは結果が出るまでに時間がかかってしまうでしょう。
自分勝手な解釈をしたり、字面を追うだけになっていたりしても、誰も止めてくれません。
勿論、読書が好きで、勉強の息抜きで読書をしたり、社会の時事対策に新聞を読む意義はあるでしょう。
しかし、長文読解対策で読書を行うのはあまり勧められません。
では、どう考えれば長文読解の成績を上げることができるようになるのでしょうか。
論説と小説に分けて説明します。
論説文は筆者の主張を読み取る
論説文は「筆者の主張やその根拠はなにか?」を読み取る問題です。
設問では、それらを理解しているかが問われます。
つまり、解答の根拠を文中から探すことができればいいわけです。
筆者の主張を理解する上で大事なのは、以下の3点になります。
1.段落ごとの役割を考える
2.指示語を把握する
3.接続詞に注目する
①の論説文の段落は「筆者の主張」「主張の理由」「具体例」「まとめ」の4つに分けられます。
まずは形式段落に分け、それから意味段落でどの部分に当てはまるのかを考えていきます。
この際に、上記図のような小見出しを付けてみましょう。
要約の練習になりますし、全体の内容を問われたときにも役立ちます。
次に見ておきたいのが、②の指示語です。
指示語は、慣れるまでは、読み間違いを防ぐため、1つずつ何を指しているのか矢印をつけながら読むといいでしょう。
指示語を正確に読み取ることで、なんとなくの感覚で読み進めがちであった筆者の主張を客観的に読み取ることができます。
次に③の接続詞にも注目しましょう。
「だが、しかし、けれども」の逆接の接続詞の後には筆者の主張が来ることが多くなります。
「要するに、つまり」の後はより抽象的で「まとめ」の文章。
「たとえば」の後は具体例がきます。
そのため、このような接続詞がきたら印をつけ、その後の文が筆者の主張なのか、具体例なのかなどを明らかにしておきましょう。
段落ごとの「役割、指示語、接続詞」の3点に注目すれば、筆者の主張やその理由が明らかになってきます。
そこまで分かれば、設問の根拠となる部分を探すことも容易になります。
まずは、図のように印をつける練習から始めてみてください!
小説の答えは必ず本文中から探すこと!
小説は「登場人物の心情に対しての根拠」を提示することを求められます。
登場人物の心情とその理由を読み取るために重要なのは、以下の2点になります。
・「5W1H」を把握する
・登場人物の心情の転換点を見つける
※5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どうやって)の略称
たとえば『「おめでとう」とまり子は涙ぐんだ』という文章があっても、それだけでは
・友達が退院して嬉し泣きをしている
・自分がなるはずだったチームのレギュラーに親友が選ばれた
など様々な状況や心情が考えられます。
5W1Hを見れば、前後の状況を正確に把握することが可能です。
その結果、どのような気持ちで行動を起こしていたのかが理解できます。
また、登場人物の心情が変化した部分も要チェックです。
例えば、笑いだした、走りだした等の行動の変化がある時です。
というのも、その前後に心情変化のきっかけとなる事があります。
5W1Hを考える時も、心情変化のきっかけを探す時も、必ず本文中から根拠を探すようにしましょう。
小説問題で一番やってはいけないことは「登場人物になりきって考えること」です。
「自分はこういう時に嬉しい気持ちになるから、登場人物も嬉しいに違いない」と考ると、まったく違う答えになってしまいます。
ですから、自分の思い込みで回答しないように本文中から根拠を探すことを徹底しましょう。
中学生の読解問題では「進研ゼミ(口コミ記事)」や「スマイルゼミ(口コミ記事)」のタブレット学習もおすすめです。
古典は文法を暗記して必ず覚えること!
古典には「古文」と「漢文」があります。
どちらも、文章の内容は難しいものは出題されないです。
そのため、読むために必要な基本的な文法を覚えておくようにしていきましょう。
具体的には、古文であれば
・歴史的仮名遣い
・古文単語(代表的な古語)
・係り結びの法則
を覚えておきましょう。
下記が覚えておきたい「歴史的仮名遣いの一覧」です。
仮名遣いは現代の言葉に即時に変換できるまで訓練しましょう。
古語では「いと」「あはれ」など数も英単語に比べれば多くはないので早い段階で暗記したいところ。
また、省略された主語が何かも聞かれやすいポイントです。
漢文で押さえておきたいのは
・置き字
・助動詞
・返り点
の3点になります。
訓読文を書き下し文にする、また書き下し文を参考に白文に返り点をつける練習をしておきましょう。
古文も漢文も、背景知識として、当時の世界がどのようなものであったかを知ることが内容を理解する上での大きな手がかりです。
精読して和訳を考えることも大事ですが、同時にできるだけ多くの問題に触れ、どのような生活をしていたのか、人々の考え方に馴染んでおくようにしましょう。
また、漫画形式の参考書で古文を学ぶこともおすすめです。
時代背景も分かりやすく、古文を好きになるきっかけにもなるでしょう。
漢字は毎日コツコツと暗記覚えることが近道!
漢字は、毎日少しずつ進めていくようにしましょう。
一度に沢山覚えるのは難しく、効果が出にくいです。
入試を意識し始めた瞬間から直前まで、ずっとコンスタントに続ける必要があります。
1日20個などノルマを決めて続けましょう。
学校で指定された問題集があればそれを、なければ入試用の漢字ドリルを1つ決め、それを何周もやり込むようにしましょう。
一度間違ったものには印をつけて、1週間後に復習をすると記憶に残りやすいです。
また印をつけておけば、入試直前に苦手部分だけを集中して見返すことができます。
また通学の隙間時間などに漢字の勉強アプリで学習するのもおすすめです。
ただ、必ず最後にはノートに漢字を書いて確認するようにしましょう。
見ているだけだとイメージのみで覚えてしまって、線の数を正確に覚えていないことがあるからです。
中学生におすすめの漢字の問題集はこちらです。
中学生におすすめの「教科別おすすめ問題集」はこちら
中学生の国語「時期ごと」の勉強法は?
では、次は中学生の国語で入試に向けていつ頃に何をしたらいいのかを見ていきましょう。
中3の夏休み前は定期テストで80点取れるレベルになること
中学3年生の夏休み前までは基礎固めの時期です。
定期テストに丁寧に取り組んで、古典の単語や返り点の読み方、長文読解の語彙を増やしておきましょう。
志望校がまだ決まっていなければ、この時期にリサーチしておきましょう。
受験勉強が始まると、リサーチの時間もなかなか取れなくなってしまうからです。
理想は定期テストでは80点以上を安定的に取れるようにして、得意・苦手な分野を把握できるようにしてみてください。
例えば、漢字は得意で長文読解は苦手というイメージです。
これを把握しておくだけでも夏休みからの国語の勉強へ取り組む時間配分は変わり効率的に勉強できるでしょう。
国語の基礎を身につけるには映像で分かりやすい「スタディサプリ(口コミ記事)」も参考にしてください!
中3夏休みは長文読解対策をする!
まだ覚えきれていなければ古典の基礎知識を覚えてしまい、長文読解対策に入りましょう。
長文読解は、あまり同じ問題を何度も解き直したり、精読したりする必要はありません。
というのも、定期テストと違って解答を覚えてしまっても意味がないからです。
できるだけ多くの問題を解き、多くの評論文や小説文を読むようにしましょう。
多読することで、評論のトピックに対する知識が深まります。
また、分からない単語をその都度調べることで語彙力も身につくでしょう。
1日に1~2問程度が目安です。
長文読解の勉強法で大切なことは、問題の正誤に一喜一憂せず「解答の考え方もあっているか?」を必ず確認しましょう。
仮に合っていた問題でも、解答と見比べて自分が文中から探した根拠が正しいかを検証することで、読解問題の「型」が身についているかがわかります。
また、この時期に志望校の過去問を1年分解き傾向を把握しておきましょう。
文法や文学史がある場合はそれも漢字や古文単語と一緒に毎日のルーティーンに加えなくてはなりません。
作文や長い論述問題が出題傾向である場合、1人では対策が難しいので、塾や学校の先生に添削をお願いできないか聞いてみましょう。
高校受験では中3の夏休みには済ませておきたい高校受験対策とはの記事も参考にしてください!
中3夏休み後は時間を計って実践練習を繰り返す!
夏休みが終わった後は、長文読解だけでなく、古典の問題演習も始められるといいでしょう。
この時期からは、1問1問、時間を計りながら問題を解くことでより実践的な力を養うことができます。
また、模試はできるだけ受けるようにしましょう。
その際にも常に入試本番を意識して時間配分を気にしながら解くようにしましょう。
国語では、文章を読むのが早い場合は前から順に解いてしまっていっても構いません。
もし時間が足りない、もしくはぎりぎりになるような場合は、解答スタイルを工夫するといいでしょう。
例えば、絶対に得点に繋げたい漢字は先に取り組む、
読解問題は、先に設問を把握してから問題文を読む、
などで得点が上がる可能性があります。
中学生の勉強は成績がアップするノートの取り方も参考にしてください!
高校入試直前は解き方が合っているか確認をする!
入試直前は過去問を解いた時には、合格点がとれたかどうかだけでなく、必ず解き方、考え方が合っていたかを、正解した問題を含めて確認するようにしましょう。
過去問を解くときにも時間配分は重要です。
できるだけ無駄なく、高得点が取れるにはどの順で回答すればいいのか、今一度考え直してみてもいいかもしれません。
中学生におすすめの国語の問題集ランキングはこちら
まとめ:中学生の国語は高校入試に向けて早めに始めて苦手克服を!
中学生の国語では、
長文読解は「文中の根拠を提示すること」
古典は「基本となる文法と、当時の時代背景を把握すること」
漢字は「毎日のスキマ時間に続けること」
が重要でした。
国語の問題を解く際には、実際にあっているかどうかも重要ですが、その回答の導き方が論理的で客観的なものか、という確認を常に考える必要があります。
国語の力は、身につけるまでに時間がかかります。
そのため、中学1年生の頃からしっかり定期テストで点数を取れるように地道に訓練していきましょう。
国語を鍛えることで数学や英語など他の教科にも良い影響を与えます。
大学入試でも基本的な解き方は同じです。
社会人になってからも文書でのやり取りをする際に読み取る力は重要となってきます。
高校入試から国語力を身に着けて、論理的思考力のある大人になりましょう!
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中学生におすすめの問題集は
・国語の問題集ランキング
・数学の問題集ランキング
・理科の問題集ランキング
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