小学生が英検5級に合格するための勉強法を解説していきます。
今や小学生も学校で英語の授業が導入されている時代です。
そこで「英検取得に挑戦してもらいたい」と考える親御さんもいらっしゃるでしょう。
もしくは、将来「履歴書に書ける資格」取得への第一歩という考えもあるかもしれません。
また「合否のある試験」をひとつのゴールとして設定することは、勉強を捗らせる手段として有効でしょう。
そこでおすすめが英検5級の取得です。
小学生の英語の資格取得において、まず目指しやすいのが英検5級ではないでしょうか?
英検は誰もが知っている試験ですし、その英検で一番易しいのが5級です。
また、難易度としては「中学初級程度」で合格率は85%程となっています。
小学生のうちに中学英語の予習をしたいという方にもピッタリです。
では、英検5級取得のためにまずは何を始めたらよいのでしょう?
そこで小学生で英検5級に合格する方法を解説します。
今回は、小学生、中学生に学習塾で多くの実績を持つ英語教師の方が筆者として紹介をしてくれるので参考にしてみてください!
小学生で英検5級に合格するための勉強法では
1.まず「試験を知る」こと
2.試験内容の大枠を掴む
3.弱点を知る
4.弱点を補強していく
5.単語暗記、演習
という流れが必要です。
この記事では、具体的に英検5級の勉強法やおすすめの問題集・参考書も解説していきます。
小学生の英語の勉強法はこちらも
幼児から小学生の英語学習には英語の無料プリントが使える『すたペンドリル』も!
英検5級の試験内容・合格率・レベルを知ろう
英検5級を目指すにあたって、試験内容を解説します。
また、合格率やレベルも確認しておきましょう。
英検5級の合格率は?
英検5級の合格率は毎回85%前後です。
1回の試験で30万人近くが受験をします。
検定の合格率としては多いでしょう。
その為しっかり対策を行えば小学生でも充分合格は可能になります。
ただ、ここで「こんな合格率が多いなら4級から受験させようかな?」と考える方もいらっしゃいますが、長年塾講師をしてきた筆者の考えとしてはしっかり5級にも合格しておくことがおすすめです。
その理由は、合格することで子供の「自信」になるからです。
またいきなり4級に挑戦して挫折してしまい英語嫌いになってしま子もいます。
まずは英検5級の勉強をして基礎を身につけることが得策でしょう。
英語を勉強したての子は合否のない英検ジュニアもおすすめです
英検5級の試験時間は?
英検5級の試験時間は
・筆記25分
・リスニング20分
の合計45分間です。
筆記試験は5級だとリーディングのみでライティングはありません。
英検5級の試験内容・形式は?
※画像出典元:日本英語検定協会
リーディング形式は3種類あり
・「短文の語句空所補充」が15問
・「会話文の文空所補充」が5問
・「日本文付き短文の語句整序」が5問
の計25問です。
リスニングは
・「会話の応答文選択」が10問
・「会話の内容一致選択」が5問
・「イラストの内容一致選択」が10問
の計25問です。
英検5級のレベルは「中学初級程度」となります。
英検5級のスピーキングは?
英検5級もスピーキング試験が導入されています。
ただ、5級のスピーキングテストは合否に関係しないことに加え、インターネット上で行われます。
受験日の指定はないため、自分の都合の良い時に自宅などで受験することが可能です。
また、録音形式で行われます。
このスピーキング試験を受験し合格すると、級認定とは別に「5級スピーキングテスト合格」となるのです。
せっかくですから、スピーキングの合格も目指していきましょう。
ちなみに英検3級からはライティングに加えてスピーキングが合否に関わります。
ではここから小学生におすすめの英検5級の勉強法を解説していきます。
小学生の英検5級の勉強法・教え方は?
小学生が英検5級に合格するための勉強法を9つのステップに分けて解説します。
それぞれの設問ごとの勉強法や対策方法も紹介しているのですぐに実践可能です。
これらの内容を頭に入れて勉強をスタートすれば充分合格は期待できます。
小学生には勉強アプリもおすすめ
1.過去問で試験全体像と弱点を把握
試験内容・過去問は英検のホームページに公開されています。
試験内容が分かっても、具体的にどのような問題が出題されるのかを理解していないと意味がありません。
ホームページには3回分の過去問が掲載されていますので、1度、時間を計って解いてみましょう。
合計45分間で小学校の授業の長さと同じなので、取り組みやすいのではないでしょうか?
過去問を解く事で試験内容を「理解」できるのと同時に、自分に足りない勉強が何かが分かります。
ただ注意しなければならないのが、ホームページに掲載されている過去問には解答がありません。
その為「解答・解説入りの過去問題集」「模試が入っている問題集」を購入し、本番と同じように解いてみることもおススメします。
最新の英検5級最新の過去問はこちら
2.大問題1の勉強法は単語力が鍵になる!
実際の問題を解いてみると、形式や内容はもちろん、自分の弱点が分かります。
例えば、リーディングの大問題1。
これは「短文の語句空所補充」が15問あり(1)のような問題が出ます。
(※過去問をそのまま載せることは出来ないので、似た問題を作成しています)
(1)A:When do you play the piano?
B:( ) dinner. After dinner, I do my homework.
1.Before 2.In 3.On 4.Up
文型を”全く”理解していなくても解けるとは言いませんが、単語の意味さえ分かれば、正しい答えが導き出せる問題です。
ちなみに答えは1.です。それ以外の選択肢だと意味が通りません。
英検5級の場合「After」のように、dinnerの前に入れても文が成り立つ(けれど、そのあとの文章から間違っていると判断できる)選択肢は用意されていません。
読解力がやや曖昧だったとしても単語の理解ができれば正解が導き出せるのが、英検5級リーディング試験の大問題1です。
つまり、ここの大問1が難しいという方は「単語力に弱点がある」と考えられます。
一方で、英検5級の中で問われる単語のレベルは大問題1が一番高いです。
そのため、英検5級は単語力が大きな鍵を握っているといいっていいでしょう。
3.大問題2は熟語・読解力を中心に勉強する!
次に大問2ですが「会話文の文空所補充」が5題出題されます。
例題を見ていきましょう。
(2)Teacher:Do you practice soccer every day?
Boy:No,( )
1.only on Saturday 2.this is mine 3.I’m not 4.in the park
上の(2)のような問題が出題されます。
ここでは単語・熟語力と会話の流れを正確に掴む能力が問われています。
単語は大問題1より易しめですから、大問題1の対策をしていれば自ずと正答率は上がるでしょう。
文法を抑えていることが望ましいですが、単語・熟語の意味が分かれば答えは導けるはずです。
つまり、単語は分かるのに正解が分からない場合は、読解力の問題です。
演習を繰り返し「会話の流れを掴む練習」をしてください。
ただしこの場合、国語のトレーニング(読解力の向上)が必要とも言えます。
ちなみに答えは1.です。
4.大問題3は文法の理解をする!
文法をしっかり抑えないと正解できないのは、並び替えが出題される大問題3です。
日本文付き短文がでてきてそれを正しい順序に並び替える問題になります。
これは文法を徹底して習わない小学生には少し難しいかもしれません。
(3)あの公園には沢山の可愛い猫がいます。
(①cats ②in that park ③many ④cute)
There are (1番目) ( ) (3番目) ( )
1番目と3番目に入る選択肢の組み合わせは?
選択肢 1.④-③ 2.②-① 3.③-① 4.①-②
このように日本語文が出て、それに合った正しい順序を回答する問題です。
これは単語の理解だけがあっても回答を出すのは難しいでしょう。
答えの導き方としてはまず、日本語と英単語で対応になるものをまるで結びましょう。
上記の解説をすると、まず場所を示す「in the park」は最後にくると認識していれば選択肢を狭められます。
そのため、2と4はなくなります。
残りは1と3です。
1を選んでしまうと「many in the park」と英語が成り立たなくなります。
そこで残った3が正解となるわけです。
このようにすべての文法を理解していなくても、分かる文法から消去法でも回答を見出すようにしましょう。
5.英検5級リスニングの勉強法は?
英検5級のリスニングの勉強法はずばり「音読」です。
読者の方の中には「そんな聞きなれたことではなくて、特効薬になる勉強法を教えてくれ!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、長年私が英語の塾講師をしてきて「音読」に勝リスニング対策はありません。
地道こそ近道なのです。
音読では音声を聴くことで正しい音を覚え、自分の口でも真似しているうちに対策になります。
リスニングに流れる会話は大問題2の難易度は同じくらいです。
単語だけでなく、会話文を音読するのも良いでしょう。
また今後英検5級だけではなく、4級3級..と挑戦していきたい家庭にはオンライン英会話もおすすめです。
オンライン英会話の場合にリーズナブルに自宅で英語のリスニングの訓練にもなります。
無料体験できるサービスも多いのでぜひ試してみてください!
6.試験1ヶ月前から本番と同じ時間で練習する
弱点を克服し、実力が上がったら、もしくは試験が近づいてきたら、時間を計って本番と同じように(問題集についているマークシートを使うなど)練習を重ねましょう。
また、リーディングの試験時間は25分ですが、20分で練習を重ねることをおススメします。
試験の時は緊張してしまうので余裕を持っておくという意味と、そもそも英検はリーディングで時間が余るとリスニングの問題を確認することが可能だからです。
リスニングの問題をあらかじめ確認しておくと、音声でどの様な内容が流れるか予想できるため、自ずと正答率の向上が期待できます。
7.英検5級の単語の勉強法は?
英検5級の難易度は中学初級程度、つまり中学1年生程度の単語力が求められるということです。
語数で言うと約600ほど。
数字にすると多いと思うかもしれませんが、この中には、既に日本語として馴染みのある単語も含まれています。
例えば、ice,color, Tennis,hot,snow,police,fish,walk,house,helpなどなど。
もちろんこれ以外の単語も覚える必要がありますが、新しく覚えなくても良い単語があるというのは安心できますよね。
最近では、英検5級対象の単語レベルテストが出来るサイトなどもあります。
そういった物を利用したり、過去問を解いたりした中で「単語はちゃんと覚えられているな」と分かれば、単語の勉強ではなく、文法・語法の勉強をした方が合格に近づくことが出来ます。
8.過去問も単語学習に有効活用する
味気ない単語の暗記が苦手という子もいるでしょう。
その場合には、過去問や模擬問題集を解きながら単語を覚えていくこともおすすめです。
問題形式で解いて分からな単語が出るたびに調べて覚えていく方が、記憶に残りやすいです。
具体的には、「過去問で演習する→分からない単語があれば覚える」という流れを繰り返し、必要があれば適宜、単語集なども確認していきましょう。
問題集には「抑えるべき単語」がまとめられている場合もあるので、それも活用できます。
9.頻出単語から覚えていく
英検5級の勉強法では頻出単語から覚えていくようにしましょう。
そうすると、大問題2・3の得点率、リスニングの解答のしやすさも向上します。
まずは解ける問題を増やす事で英語の勉強の楽しさや自信を身につけさせることも重要です。
また、単語を「全然覚えていない」場合は文法・語法の知識も曖昧でしょう。
つまり、勉強しなければならないことが多く、時間がありません。
そんな場合、まずは問題集の中に数ページでまとめられている単語「のみ」覚えるように意識してみてください。
たくさん手を広げ過ぎてしまうと、合格への道のりは遠回りになってしまいます。
ちなみに、試験によく出る順番に単語が並べられている単語帳も有用です。
例えば、旺文社の「英検5級でる順パス単」などです。
メジャーな単語帳ですのでコンパクトにまとめられています。
この単語帳は600語掲載されているのですが、既に単語力がある方は「知識の抜けがないかのチェックに」単語が全然覚えられていない方は「最初の300~400語を完璧にする所から」利用してみてください。
英検5級でおすすめの単語ドリルは「でる順」一択でしょう。
小学生が英単語を覚えるコツは?
単語を覚える時のコツ・ポイントを2つまとめていきます。
多くの英単語を暗記する時には効率よく覚えることが必要です。
もっと難しく多くの単語の習得や「英語力」の向上を目指す場合、単語数も増えます。
ちなみに、英検5級では600語必要ですが、高校受験では2,580語、大学受験には5,780~7,630語と言われています。
今後の為にも多くの英単語を覚えるコツを確認しておきましょう。
1.様々な感覚を使って勉強する
人の記憶は、耳だけ・視覚だけと、単独の感覚に頼った方法だと残りにくくなります。
単語の勉強でよくありがちなのが「書くだけ」「見るだけ」で行うということです。
これでは記憶に残りにくく、リスニング、スピーキング能力の向上にもつながりません。
では具体的に、どのように進めればよいのでしょう?
それは、以下の3つを繰り返すことです
1.英語を聴く
2.英文を声に出して読む
3.英語を声に出しながら書く
ひとつずつ説明していきます。
1.の聴くは、単語帳に付属している音声を利用して、正しい単語の発音を習得します。
2.では、それを真似して自分でも読み上げ「声に出して読む」です。
3.で「繰り返し書く」ことによってスペリングを覚えるとき、声に出しながら行いましょう。
つまり2.と3.を同時に行うのです。
すると、口と手、耳、目を同時に刺激することになり、記憶に残りやすいです。
この声に出しながら覚える方法は英語に限らず他の教科の勉強法としても応用できます。
特に暗記項目の多い科目には有効です。
2.毎日繰り返す勉強法のコツとは?
例えば100語の単語を1日30分、1週間かけて覚えるとした時、皆さんはどのように勉強しますか?
1日目の30分で15語覚え、2日目に別の15語、3日目にまた別の15語…というのを繰り返しますか?
それとも、100語を30分で確認するのを1週間繰り返しますか?
実は、単語の勉強として望ましいのは、後者の方です。
前者の方はその日のうちは15語しっかり覚えていますが、1週間後、1日目にやった単語はあまり定着していないでしょう。
記憶は、繰り返すことで定着するということを意識して勉強しましょう。
次に小学生におすすめの英検5級の問題集を解説していきます。
英検5級におすすめの問題集・参考書は?
ここでは小学生におすすめの英検5級の合格に役立つ問題集を解説していきます。
前項の単語や過去問と一緒に取り組んでみてください!
小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル
小学生の英検5級の問題集では一番人気のドリルです。
全てカラー印刷で見やすく分かりやすい問題集になっています。
始めて英検にチャレンジする子でも楽しみながら学習ができるでしょう。
LESSON1~13まで英検5級の合格に必要なカリキュラムが丁寧にまとめられています。
また予想問題もついており実践的な学習も可能です。
まずはこの1冊を3回繰り返すだけでも相当実力はつくでしょう。
また増刷版として「スピーキングテストまるわかりBOOK」が付属で別紙追加されました。
この冊子でスピーキング対策を行うことも可能です。
英検5級をひとつひとつわかりやすく
小学生、中学生の問題集で人気の「ひとつひとつわかりやすくシリーズ」の英検版です。
近年の英検5級の出題傾向を分析し、分かりやすく問題集にまとめています。
たとえば「英検5級によく出る単語」とページごとに効率よく勉強する方法が解説されているのです。
模擬試験もあり本番を意識した勉強をすることもできます。
一回きりで終わらずに2度3度繰り返し使うことがおすすめです。
小学生の英検5級合格トレーニングブック
英検5級というと中学1年生レベルですが「小学生でも理解しやすい」というコンセプトでまとめられたドリルです。
具体的には、中学生の授業で教わるような文法用語ではなく、小学生でも理解しやすいフリガナ付きの解説がされています。
また、ユニットごとに実際の試験でよく出る問題や実践問題の演習もあり実力を付けていくことが可能です。
また英検対策だけでなく「英語4技能」の上達させる工夫がされています。
CDやアプリとの教材連動もあり英語を聴く事、声に出すことも意識して作られた教材です。
1日1枚!英検®5級問題プリント
名前の通り1日1ページずつ進めていけるドリルです。
毎日1ページを完結させられるので達成感を味わいながら勉強を進められるでしょう。
また最初は簡単な問題から徐々にレベルが上がっていくので自然と実力アップをしていけます。
もちろんスピーキング対策もされています。
余裕があるこは1日1ページ進めつつ、前日の復習もしていくとより記憶の定着がしやすくなるのでお勧めです。
問題を解きながら覚えていきたい子には使いやすいドリルでしょう。
まとめ:英検の問題集は何度も繰り返す!
今回は小学生が英検5級に合格するための勉強法を解説してきました。
小学生が英検5級合格のために踏むべき5のステップは以下の通りです。
1.試験内容について知る
2.試験内容について理解する(過去問を解く)
3.問題と自分の弱点を分析する
4.把握した弱点をつぶし、リスニング対策も兼ねる
5.本番と同じように時間を計って練習する
また、単語を覚えるには
1.様々な感覚を使って勉強する
2.毎日繰り返す
というポイントを抑える必要があります。
そして、取り組んだ問題集は1度では終わらず、2,3度繰り返し使うことがおすすめです。
その方が記憶に定着しやすく実力アップになります。
まずは過去問や問題集に挑戦をしてお子さんの英語のレベルを確認してみましょう!
最新の2024年版英検5級の問題集はこちら
【2024年版】英検問題集おすすめ人気ランキング25選!級別・選び方も解説!
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