子供のお金教育のやり方をファイナンシャルプランナーが解説します。
子どもにお金教育は何からやればいいのだろう?と考えることもありますよね。
「小さなうちから金銭感覚を身につけさせたい」
「お金の大切さを伝えたい」
「将来困らない知識を付けて欲しい..」
と考えるものです。
また、今の子供たちは「100年人生」になっていきます。
そうなったときに長い人生を生き抜くための「マネーリテラシー」が必須になってくることは言うまでもありません。
ただ、
・お金の教育って何からやればいい?
・あまりお金にがめつくなって欲しくない..
・普段の生活で教えるコツはない?
と分からないことも多いです。
そこで今回は1級ファイナンシャルプランナーの資格を持つ筆者が「子供にお金教育をする時のコツ」を解説していきます。
親の私たちも幼少期にお金の教育はうけてきませんでした。
そんな中、どのようにマネー教育していけばいいのでしょうか?
日常生活のなかで、子どもが金銭感覚を培う「お金教育」についてご紹介しています。
同時におすすめのアプリや銀行主催のセミナー、おすすめの本も紹介していきます。
・使えるアプリも知りたい
・子供のお金教育におすすめの本も知りたい
この記事はファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランナー技能士)の資格を保有する「寺園」が執筆します。2011年から独立開業を行い、多くの金融イベントの参加・コラムの執筆を行っています。日本の子どものマネーリテラシーを上げることをビジョンに活動中です。
この記事の目次
子どもにお金教育をする目的は?
子供にマネー教育をする「目的やメリット」はどのような物があるのでしょうか?
3つのポイントで確認していきましょう。
1.学校では教わらないお金の知識を身につける
家庭内で「マネー教育をする目的」は、
・お金の意味を知る
・金銭感覚を知る
・お金の使い方を知る
・生きていくことを知る
ことを教える為です。
お金については、詳しく学校では教えてもらえません。
ただ、生きていく上では必ずかかわっていなかければならないものです。
「お金の意味のとらえ方」や「金銭感覚」はその後の人生でも大きく影響します。
そういった意味で、やはり家庭内での「お金教育」は必要になってくるのです。
2.「100年人生」を生き抜く力を身につける
二つ目は100年時代を生き抜く力を身につけることです。
昔は農業や漁を教えていたように今後はマネーリテラシーが必須の社会になっていきます。
なぜなら、テクノロジーが進化していき、今までの人生60年80年と言われた時代から
いよいよ「100年時代」に突入するからです。
今までは、60歳で定年し、80までの20年間を生き抜く「貯蓄」をしていれば問題がなかった時代。
ただ、今後65歳ごろに定年を迎えた後に100歳までの35年間は到底「貯蓄」だけでは生き抜けないのです。
そうなったときに幼少期から「マネーリテラシー」を高めることで100年人生をスムーズに生きていくコツを掴むことが必要になります。
この内容については、ベストセラーにもなった良書「ライフシフト」で詳しく解説しているので是非読んでみてください。
3.子供のお金教育はいつから?
実際にお金教育を始める年齢で多いのは「年長さん頃~小学生」になってからです。
学年や年代によって徐々に始めていくのがおすすめです。
例えば、
・最初は一緒にお買い物に言って「1000円までお野菜選んで?」と金銭感覚を身につける
・毎月300円のお小遣い制度をはじめる
・「お金はどうやったらもらえると思う?」と話してみる
このような方法も有効でしょう。
幼児のうちからお金の数え方や計算方法を教えたい方は、「お金の数え方プリント」もお使いください!
お金のおもちゃプリントもあります。
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\算数はこちらの記事も/
「算数が嫌い」とはもう言わせない?子供に算数を好きにさせる5つのコツとは!
では、実際に自宅でお金教育をする場合、どのような事に気を付けて何からやればいいのでしょうか?
お家でのお金の教育は何からやればいい?
では、実際に家庭でマネー教育をする場合には、
どのようなことから行って行けばいいのでしょうか?
step1.一緒に買い物に行く
最初にやっていきたいステップは「買い物」にいくことです。
ここで、
1.金銭感覚
2.物を得るには対価としてお金を支払う必要があること
を身につけていきましょう。
そうすることでお金を「払う」感覚を身につけます。
その後は「このお金はどうやって貰えると思う?」という質問をしていき、お金を「得る」感覚を教えてあげましょう。
お金を「払う」「得る」感覚を掴むことがマネーリテラシーの第一歩です。
「お金をどうやったら得られるか?」の伝え方は、家庭によって様々ですが、おすすめは「感謝した時」にお金の「得る、渡す」が行われるという事を伝えることです。
例えば、買い物をした時に「野菜を作ってくれて、ありがとうという気持ちを持ってお金を支払うんだよ。」
「パン作ってくれてありがとう」という気持ちを持ってお金を支払うことを伝えることです。
そうすると、今、生活できてるのは、お父さん(お母さん)も沢山感謝されてるって事だね!と伝えられます。
お金教育では、このようにお金の正体が感謝であることを伝えることも大切です。
step2.お小遣い制度を設ける
次のステップは「お小遣い」です。
お小遣いを上げるメリットは、お金を自分事として考える事ができます。
やはり、ステップ1の買い物ついていくだけでは、自分事化できずイメージが沸きません。
最初は500円/月程度から始めてみるのがおすすめです。
ただ、重要な事はお小遣い制度をする場合には「ルールを明確にする」です。
そして、どこまではお小遣いで購入して、どこまでは、親が払ってあげるか?などの「範囲」も決めておきましょう。
例えば、学校で使うものは親が払ってあげる。
それ以外の玩具などはお小遣いから払う。というような簡単なイメージです。
このようなルールがあると、そのルールの中でどのようにやりくりしようかと「考える力」が身につきます。
これは大人になってからでも大切な感覚です。
子供の考える力はこちらの記事も
成績が伸びる子、伸びない子の14の特徴とは?自宅学習で親ができることは何!
step3.お金の出入りを記録させる
次のステップでは、お金の出入りを「記録させる」事です。
小学生になると、自分のお年玉やお小遣いで好きなものを買う機会も増えてきます。
もちろんお年玉が高額という場合には、親御さんが預かったり、必要な時に渡したり、貯金をしておく方法もあるでしょう。
しかし、子どもの金銭感覚は「自分のお金を遣うことで身に付く」ことも少なくありません。
100円均一のお小遣い帳や婦人之友社の「小学生のおこづかいちょう」などを使い、入ってきたお金、遣ったお金の管理をするように、癖づけてみましょう。
子どもが自分の「手元にお金がどのくらいあるのか」「欲しいものがいくらで」「どのくらい貯めたらそれが手に入るのか、」など小さなうちに体験することが大切です。
お小遣いはできるだけ、自分専用の財布や貯金箱で管理し「自分の大切なものである」という意識付けをすることで、なくなると何も買えなくなること、大切の保管していないと使いたい時に使えないことなどを学習させていきます。
step4.お金を増やすための方法を教える
次にお金を増やすための方法を教えることです。
ここが最も重要です。
親としては、子どもに魚を釣ってあげるのではなく「魚の釣り方」を教えることが大切です。
お金の増やし方としては、
1.収入を増やす(労働、感謝の対価)
2.貯蓄を増やす
3.投資を増やす
方法があります。
多くの親御さんが2までを教えているケースはあるでしょう。
ただ、本書では3の「投資すること」も教えるべきだと考えています。
※これは、勿論FXやギャンブルとは違います。
「長期的視点で投資することの大切さ」を伝えていきましょう。
投資の本質は「応援」です。
投資で応援することで、大きなリターンが得られることもマネーリテラシーを上げる上では大切なことです。
ただ、中には投資をしたことがない親御さんも多いのではないでしょうか?
「投資と消費の違い」が伝えられるか不安という方は、ベストセラーの良書「金持ち父さん貧乏父さん」をぜひ読んでみてください。
ストーリー性で分かりやすくマネーリテラシーを高めてくれる本です。
子どもにもお金教育がしやすくなる本になります。
step5.子供のお金の使い方に口出ししない
最後に重要な事は、一度、渡したお小遣いの「使い道に口を出さない事」です。
ここで言えるには、ほぼ100%の子供が最初はお金の使い方で「失敗」します。
ただ、それで良いのです。
親としては「これ買ったら貯めてたお金全部なくなるから買わない方がいいよ?」「他のもの買えなくなるよ?」と言いたくなります。
でも我慢です。
「失敗から学ぶ」こともあります。
金額が小さいうちに沢山失敗して学びに変えましょう。
そして、途中では口を出さないのですが月に1、2回お小遣い帳を親子で見ながら振り返りをするのがおすすめです。
「ここで○○に無駄遣いしちゃったね…」
「よく我慢できたね!」
「良い買い物したね!」などなど。
マネーリテラシーを高める話し合いをしてみましょう。
子供にお金教育をする時にはこちらの本もおすすめです。
お金教育で使えるサービスは?
マネー教育をする上で、使えるアプリや本、サービスなどを解説していきます。
お金教育は「お小遣いアプリ」を使うのもあり!
小学生でもスマホやタブレットを専用に持っているお子さんも増えてきています。
操作も簡単にできるので、お小遣い帳よりもアプリの方がしっくりくるという子どもには、
無料iPhone専用アプリ「簡単!こづかい帳」を使ってみても良いでしょう。
使い方を最初にママ・パパが伝えるようにして、一緒に入力をしたり、項目の説明をしておきます。
アプリ内のカレンダーと連動しているので、「いつ、どのくらい使ったのか」一目瞭然で管理できます。
ほかにも三井住友カードの「ハロマネ 親子で学ぶ、子どものお金管理」もあります。
こちらではお手伝いの記録が残せる機能があり、お手伝い表としてカレンダーで残せます。
お手伝いの報酬単価も決められるので、ゲーム感覚でお手伝いとお金の管理ができます。
ほかにも様々なアプリが出ているので、使いやすいものをお子さんと一緒に探してみても良いですね。
子どものお手伝いで報酬が必要かどうかは「子どものお手伝いに報酬は必要?効果や注意点・おすすめのお手伝い12種類も解説!」も参考にしてください!
子どものお小遣い平均相場はいくら?いつから?注意点やルール・お小遣い帳も解説!
お金の勉強会に参加してみるのもあり
保険会社や銀行などでは、小中学生を対象としたお金に関する講座を開講しています。
ジブラルダ生命では「おこづかい教育出張教室」を開催しています。
日本PTA全国協議会の推薦図書をもとに、子どもの「お金」に関する基礎力を高め、
家庭での「おこづかい教育」のヒントを教えてくれる教室です。
お小遣いゲームなどを通じながら、お金をやりくりする力が身に付きやすくなります。
また全国の銀行では、子どものお金教育に関するイベントを実施しています。
夏休みに開催する「りそな銀行 りそなキッズマネーアカデミー」や国立印刷局では夏休み特別工場見学の申し込みなども実施しています。
みずほ銀行では支店見学や職場体験などを通じて子どもサマースクールを開催しています。
一般社団法人 全国銀行協会では、都市銀行や地方銀行の子ども向けイベントを開催告知しているので、一度チェックしてみてください。
親子でおすすめの体験学習はこちらも
週末に親子で行きたい!子供に人気の学べる体験学習特集
子ども向け「お金教育」の本を読んでみよう!
日本人はお金は「汚くて卑しいもの」というイメージを持つ方が多いと言われています。
このイメージが先行して国内のマネーリテラシーの低下や
子供に対してのお金教育が発達していないと言われることもしばしば。
子供にはお金は汚いものでも卑しいものでもなく、
「信頼・感謝の証」であるというイメージを持ってもらうことが重要です。
その根本を持ったうえでお金の勉強を親子でしてみると今までと違った目線ができるようになることが期待できます。
子供のお金教育でおすすめの本「はじめてのお金の教科書」
一つは池上彰さんの「はじめてのお金の教科書」です。
「お金は怖いもの・・ではない!」
「お金の歴史ってどんなものなんだろう?」
「なんでお金ってあるんだろう?」と親子でお金を考えるきっかけになるはずです。
子供だけではなく大人からしても「そうなんだ!」と気付かされることが多くおすすめです。
池上彰さんが解説をしてくれ分かりやすいものになっています。
子供のお金教育なら第一歩はこの本と言えるのではないでしょうか。
子供のお金教育でおすすめの本「お金のいらない国」
もう一つは「お金のいらない国」です。
最近ではZOZOTOWNの創業者「前澤友作」さんもおすすめして話題になりました。
話のあらすじは、とある青年がある日目を覚ますとある街にいるところからスタート。
その街ではなぜかご飯を食べても洋服を買っても何をしてもお金を取られない。
「それはなぜなのか?」その答えが未来へのヒントになると話題。
お金に対しての根本を考えさせられる一冊です。
ぜひ読んでみてください。
子どもにおすすめの「ビジネス書」はこちらの記事も
【小中学生向け】親子で読んで読みたいおすすめビジネス書5選!
お金教育をしている家庭の体験談は?
実際にお金教育をしている家庭の体験談や上手くいったっこと、上手く行かなかった失敗談も確認しておきましょう。
うまくいった例は?
最初にお金教育がうまくいった事例を確認していきましょう。
「無駄遣いが減った!」
子供に対してお金の教育をしだしてから無駄遣いが減りました。
今までは欲しいものがあって買えないとダダをこねてわがままを言っていましたが、
最近は、お金の重要性を知り計画的に使うようになってきています。
(小学3年生 保護者)
「お金は感謝の証拠!という認識が生まれた」
我が家では最初に教えたものは「お金がどんなものなのか?」ということです。
「なぜお金があるのか?」「なぜお金が大切なのか?」という本質を伝えていくと、
様々なことに感謝する気持ちを持てるようになったと感じています。
「将来は人に感謝される仕事をしたい」とも言い出しているので
お金の教育をやって良かったなと考えています。(小学4年生 保護者)
「消費ではなく投資の重要性を理解してくれた」
最近中学生になったこともあって「消費と投資の違い」を徐々に伝えて行っています。
消費ではなく将来への投資をしていかなければならないと認識しだしているので良かったです。
将来のために幅を広げる本を購入したり、
自分の成長に繋がることに本人のお小遣いを投資しているので
頑張って欲しいなと考えています。(中学1年生 保護者)
\子供の習い事はこちらの記事も/
頭が良くなる子供の習い事7選とは?家庭でもできることも解説!
微妙な評判は?
次にお金教育での失敗や大変だったことを紹介します。
「ついつい口出しして嫌がられる…」
途中で口を出してはいけないなと思いながらも、お金の使い方になるとついつい口を出してしまいます。
子供の自由な発想やたくさん失敗して成長する部分もあると思うので
今後は少し抑えようと頑張っています。(小学3年生 保護者)
「親のマネーリテラシーを上げないと..と感じた」
お金の教育をする時に「なぜお金があるのか?」「消費と投資の違いはどんなものなのか?」を
より具体的に説明するには親自身のマネーリテラシーも高めないといけないなと感じました。
いくつか本を読んで勉強していきたいと思います。(小学2年 保護者)
このような体験談も参考にしてみてください。
まとめ:これからの社会では子供のお金教育は必須!
日本も令和に入り新しい時代を迎えました。
政界情勢も大きく変化するこの時代。
有名大学を卒業すれば大丈夫。
有名企業に入社すれば一生安泰。
そんな時代は終わりを迎えようとしています。
ただ、一つだけこの時代を生き抜くすべがあるとすれば
やはりお金教育です。
「お金の話なんて汚くて、卑しくていや!」と日本では嫌煙されがちですが、世界では、子供のお金教育は非常に重要な事とされています。
正しい、認識と知識をつけ、親子で話し合ってみては如何でしょうか?
親御さんにも読んで頂きたい本はこちらです。
この記事はファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランナー技能士)の資格を保有する「寺園」が執筆します。2011年から独立開業を行い、多くの金融イベントの参加・コラムの執筆を行っています。日本の子どものマネーリテラシーを上げることをビジョンに活動中です。
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