大きくて重いすいかは水に浮くのに、小さくて軽いぶどうは沈む。「浮くか沈むかは、重さでは決まらない」——この不思議に気づけるのが、野菜や果物を水に入れる実験のおもしろさです。用意するのは大きめのボウルと水、家にある野菜や果物だけ。火も薬品も使わないので低学年でも安全にでき、結果はその場で分かります。このページでは、予想と結果を並べて記録できるワークシートを小1〜小6の学年別に6枚、A4たてのPDFで無料配布しています。中学年からは切る前と切った後で結果が変わるかまで比べられる表になっているので、1回の実験で内容の濃いレポートに仕上がります。記録の書き方は実験記録シート、まとめ方は自由研究まとめ方シートもあわせてご覧ください。
この記事でわかること
01浮く・沈む実験を成功させる5つのポイント判定の決め方と切る前後の比べ方見る →02どれを浮かべる?よくある結果と分かれるもの浮きやすい/沈みやすい/結果が分かれる見る →03【無料DL】野菜や果物の浮く・沈む実験プリント6枚小1〜小6の学年別/予想と結果を並べて記録見る →04予想からまとめまでの3ステップ30分の実験を1枚のレポートにする見る →05先生向けの活用アイデア小3「物と重さ」の発展として見る →06よくある質問なぜ浮くの?塩水でも試せる?見る →
浮く・沈む実験を成功させる5つのポイント
「浮いた」の判定を先に決めておく
野菜や果物は、水面ぎりぎりで半分だけ出て止まることがよくあります。そこで始める前に「水面から少しでも出ていたら浮いた、完全にしずんで底についたら沈んだ」のように自分でルールを決めて、レポートにも書いておきましょう。どちらとも言えなかったものは「まん中でとまった」と正直に記録すれば、それがいちばん面白い考察のたねになります。
予想を全部書いてから、まとめて水に入れる
1つ入れて結果を見てから次の予想を書くと、どうしても答えを見てから予想する形になってしまいます。プリントは予想の列と結果の列が横に並んでいるので、まず予想の列を全部うめてから実験を始めてください。予想が当たったかどうかを見比べるのが、この実験のいちばんの楽しみです。
入れ物と水の量は最後まで同じにする
途中で水を足したり、深さの違う入れ物に変えたりすると、浮き方が変わって見えることがあります。大きめの透明なボウルか、洗面器にたっぷり水を入れて、最後まで同じ状態で試しましょう。透明な入れ物だと横から見られるので、どこで止まったかが分かりやすくなります。
切る前と切った後の両方を試す
中学年以上のシートには「切る前」「切った後」の欄があります。同じ野菜でも、切ると結果が変わることがあります。丸ごとのまま入れて記録 → 半分に切ってもう一度入れて記録の順で進めてください。切るときは必ず大人といっしょに。皮をむいた場合と皮つきの場合を比べるのも、面白い発展テーマです。
結果が出たら「なぜ?」を野菜のそだち方から考える
浮くか沈むかは、同じ大きさで比べたときの重さ(=密度)が水より軽いか重いかで決まります。とはいえ小学生に密度の言葉は必要ありません。「土の中でそだつものと、木や地上でそだつもの」で分けてみる、「切ってみたら中にすき間や空気があった」に注目する——こういう見方で並べ直すと、自分なりのきまりが見えてきます。
どれを浮かべる?よくある結果と、結果が分かれるもの
よく知られているのは「土の中でそだつものは沈みやすく、木や地上でそだつものは浮きやすい」という傾向です。ただし品種・熟し具合・皮のあるなし・切ったかどうかで結果は変わります。下の分類はあくまで「よくある結果」なので、そのまま答えとして書き写さず、必ず自分の家の野菜で確かめてください。予想と違う結果が出たときこそ、考察の書きどころです。
りんご/みかん(皮つき)/レモン/バナナ(皮つき)。木になる果物が多く、中に空気を含むすき間があるものが浮きやすいと言われています。大きなすいかが浮くのも同じ理由で説明できます。
じゃがいも/にんじん/さつまいも/ぶどう。土の中でそだつ根や地下茎のなかまが多く、中身がぎっしりつまっています。小さくて軽そうに見えるぶどうが沈むところが、この実験のいちばんの意外ポイントです。
たまねぎ/トマト/きゅうり/皮をむいたみかん。品種や熟し具合で浮いたり沈んだりします。とくにみかんは、皮つきだと浮いて皮をむくと沈むことがあり、「皮に空気のへやがあるのでは?」という考察につなげやすい題材です。
実験を始める前に確認してほしいこと
野菜や果物を切るときは、必ず大人といっしょに包丁とまな板を使ってください。低学年は大人が切り、子どもは水に入れる係を担当するのがおすすめです。
水を入れたボウルや洗面器のそばでは、小さな弟や妹から目を離さないでください。深い容器を使うときは、床にこぼれた水ですべらないようタオルを敷いておくと安心です。
実験に使った野菜や果物は、使ったあと流水でよく洗って早めに調理・保存してください。長時間水につけたものや、切って室温に置いたものは食べずに処分しましょう。
食べ物を扱うので、実験の前後に手を洗ってください。食材をむだにしないよう、その日の料理に使う分で試すのがおすすめです。
【無料ダウンロード】野菜や果物の浮く・沈む実験プリント6枚
小1〜小6の学年別に6枚あります。すべてA4たてのPDF・1枚完結で、予想と結果を横に並べて記録し、最後にまとめを書く流れです(まとめ欄の名前は1〜4年生用が「わかったこと」、5年生用が「わかったこと・考えたこと」、6年生用が「わかったこと・考察」です)。低・中学年(1〜4年生用)は野菜と果物の名前が印刷済み、高学年(5・6年生用)は自分で選んで書き込む形式になっています。サムネイル画像をクリックすると原寸のPNG画像が別タブで開きます。
小学1年生用|6種類・ぜんぶひらがな
「やさいや くだものの うく・しずむ じっけん」——見出しも品目名もひらがな中心で、カタカナは「バナナ」だけ。表にはりんご/みかん/バナナ/じゃがいも/にんじん/きゅうりの6種類がかわいいイラストつきで印刷されています。「よそう(やるまえ)」と「けっか(やったあと)」がそれぞれ〈うく/しずむ〉の2列に分かれ、大きな丸に◯をつけるだけなので、書く力がまだ育っていない1年生でも取り組めます。最後は「わかったこと」を3行。
小学2年生用|8種類にふえたひらがな版
1年生用とほぼ同じひらがな中心の構成で、品目がりんご/みかん/バナナ/ぶどう/じゃがいも/にんじん/きゅうり/たまねぎの8種類にふえています。表の見出しは1年生用の「よそう(やるまえ)」「けっか(やったあと)」から、すっきりした「よそう」「けっか」に変わります。「小さくて軽そうなぶどう」と「大きくて重そうなりんご」が入っているので、重さでは決まらないことに自分で気づきやすい組み合わせです。予想と結果を同じ行で見比べられるので、答え合わせの瞬間がいちばん盛り上がります。
小学3年生用|「切る前・切った後」と種類別の比較つき
ここから内容が一段深くなります。表は10列で、〈もの/しゅるい(くだもの・やさいに◯)/切る前 予想/切る前 結果/切った後 予想/切った後 結果〉を8種類ぶん記録できます。4つのグループはそれぞれ「うく↑」「しずむ↓」の2列に分かれているので、迷わず◯をつけられます。下部には「しゅるい別くらべ」と「切る前後のくらべ」の考察欄が2つ並び、最後に「わかったこと」。1回の実験で3つの視点から書けるので、自由研究のレポートとして十分な分量になります。
小学4年生用|同じ構成で用語を漢字に(ふりがなつき)
3年生用と同じ10列の表ですが、「野菜」「果物」「実験」「種類」が漢字表記になり(いずれもふりがなつき)、考察欄も「種類別比較」「切る前後の比較」という理科らしい見出しに変わります。表の見出しは「切る前 予想=青」「切る前 結果=緑」「切った後 予想=紫」「切った後 結果=ピンク」と色分けされているので、どこに書くかを間違えにくいレイアウトです。8種類の品目名は印刷済み。
小学5年生用|品目は自分で決める・スケッチ欄つき
ここから品目名が印刷されておらず、自分で選んで書き込む形式になります。表は〈野菜・果物の名前/絵/種類(野菜・果物をチェック)/切る前 予想/切る前 結果/切った後 予想/切った後 結果〉の7列8行。新しく「絵」の列が加わり、水に入れたときの浮き方(どこまで水に入っていたか)をスケッチできます。予想・結果は「○浮く ○沈む」に◯をつける方式。考察欄は「種類別比較」「切る前後の比較」「わかったこと・考えたこと」の3つで各4行。イラストも写実的なタイプに変わり、高学年向けの落ち着いた紙面です。
小学6年生用|特徴を考察するところまで
5年生用と同じ自由記入型ですが、サブタイトルが「さまざまな野菜や果物を水に入れ、浮くか沈むかを調べ、特徴を考察しよう。」となり、まとめ欄も「わかったこと・考察」に格上げされています。予想・結果の「○浮く」「○沈む」がたて2段に並ぶので、1行の高さがゆったりして記入しやすくなっています。考察欄の見出しには包丁や虫めがねのアイコンがつき、「何の観点で考えるか」が視覚的に示されています。6枚のなかでもっとも記述量の多い1枚です。
予想からまとめまでの3ステップ
野菜と果物を5〜8種類そろえて、予想を全部書く
冷蔵庫にあるもので、土の中でそだつもの(じゃがいも・にんじん・たまねぎ)と木や地上でそだつもの(りんご・みかん・バナナ・トマト)を両方入れるのがコツです。大きめの透明なボウルか洗面器に水をたっぷり入れて準備完了。そのうえで、プリントの予想の列を先に全部うめます。5・6年生用は品目名の記入から始めます。
丸ごとのまま入れて記録 → 切ってもう一度入れて記録
1つずつそっと水に入れて、どこで止まったかを見ます。決めた判定ルールに沿って結果の列に◯をつけ、気づいたこと(半分だけ出ていた、いったん沈んで浮いてきた など)もメモします。全部終わったら、大人といっしょに半分に切って、もう一度同じ手順で試します。みかんは皮をむいたものも試すと、結果が変わることがあります。
並べ替えて、きまりを見つけて考察を書く
浮いたものと沈んだものを紙の上で2つのグループに分けて並べてみます。「土の中でそだつもの」「中がぎっしりつまっているもの」といった共通点が見えたら、それをそのまま考察に書きましょう。予想と違ったものは、なぜ違ったのかを2つ考えてみてください。写真をとって模造紙レイアウトのテンプレートに貼れば、見やすいまとめに仕上げられます。
先生向け|浮く・沈む実験ワークシートの活用アイデア
夏休みの自由研究の課題として、また3年「物と重さ」の発展としてお使いいただけます。学校・学童・塾での印刷配布も歓迎です。
同じ体積でも物によって重さが違うことを学んだあとに扱うと、「大きいすいかが浮いて小さいぶどうが沈む」現象を重さそのものではなく「同じ大きさで比べたときの重さ」で考えようとする姿が引き出せます。中学校で学ぶ密度・浮力の素地づくりになります。
6枚すべて、予想の列と結果の列が同じ行に並ぶ設計です。先に予想をすべて記入させてから実験に入る手順を徹底すると、「外れた」経験が全員に生まれ、考察を書く動機が自然に生まれます。外れた数を競わせないことが大切です。
1・2年生用は品目が印刷済みで◯をつけるだけ、3・4年生用は切る前後と種類別の2観点、5・6年生用は品目選びから任せる自由記入型と、同じテーマで難度を3段階に分けています。きょうだい・異学年で同じ実験に取り組ませたいときにも使いやすい構成です。
食べ物をむだにしない配慮として、「その日の料理に使う食材で試す」「実験後は洗って調理に回す」ことをあらかじめ伝えておくと安心です。切る作業は大人が担当する前提で家庭に案内してください。
おうちの方へ
この実験は、料理の下ごしらえのついでにできるのが強みです。カレーを作る日なら、じゃがいも・にんじん・たまねぎがそろっていますし、デザートのりんごやみかんを足せば、それだけで浮くものと沈むものが両方そろいます。実験に使ったあとは洗ってそのまま調理に回せるので、食材をむだにしません。お子さんが「なんで?」と聞いてきたら、答えを言う前に「浮いたものだけ集めてみようか」と並べ替えをすすめてみてください。自分で分類して共通点を見つけたときの表情は、教えて聞かせたときとはまったく違います。
同じように家にあるものでできる実験なら氷が溶ける速さを比べる自由研究(小1〜小6)や10円玉をきれいにする自由研究(小3〜小6)もどうぞ。記録の書き方は実験記録シート、1枚のレポートに整えるなら自由研究まとめ方シートが便利です。
野菜や果物の浮く・沈む実験のよくある質問
Q浮く・沈む実験のプリントは無料で使えますか?
Aはい、6枚すべて無料でダウンロード・印刷してお使いいただけます。ご家庭・学校・学童・塾などでの印刷配布も歓迎です(PDFファイル自体の再配布・販売はご遠慮ください)。
Qなぜ野菜や果物が浮いたり沈んだりするのですか?
A浮くか沈むかは、同じ大きさで比べたときの重さ(密度)が水より軽いか重いかで決まります。重さそのものや大きさでは決まらないため、大きなすいかが浮いて小さなぶどうが沈むことがあります。「土の中でそだつものは沈みやすく、木や地上でそだつものは浮きやすい」という傾向がよく知られていますが、品種や熟し具合、皮のあるなし、切ったかどうかで結果は変わります。小学生の自由研究では、この傾向を予想として立て、自分の家の野菜で本当にそうなるかを確かめるのがおすすめです。
Q用意するものと、かかる時間を教えてください
A大きめの透明なボウル(または洗面器)、水、野菜や果物を5〜8種類、包丁とまな板(切る前後を比べる場合)、タオル、それにプリントと鉛筆だけです。丸ごとを試すだけなら15分ほど、切る前後まで比べても30〜40分で終わります。料理の下ごしらえのついでにできるので、食材をむだにしません。
Q塩水でも試せますか?結果が予想と違っても大丈夫ですか?
A塩水で試すのは、とてもよい発展テーマです。水に塩をたくさん溶かすと、水だけのときより浮くものが増えることがあります。同じ野菜で「水」と「塩水」を比べれば、条件を1つだけ変えて比べる練習にもなります。また、結果が予想と違っても問題ありません。このプリントはワークシート(記録用紙)で解答はついておらず、品種や熟し具合で結果が変わるのが前提です。「なぜ予想と違ったのか」を2つ考えて書けたら、それが立派な考察になります。
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