「氷はどこに置くといちばん早く溶けるんだろう?」——用意するのは製氷皿の氷とコップだけ。それなのに、条件をそろえて比べる・時間をはかる・表とグラフにまとめるという理科の基本がぜんぶ入っているのが、氷の実験のいいところです。しかもほとんどの条件で1時間以内、長くても半日で終わるので、夏休みの終わりに「まだ自由研究が手つかず」というときの切り札にもなります。このページでは、氷が溶ける速さを比べる自由研究ワークシートを小1〜小6の学年別に6枚、A4たてのPDFで無料配布しています。記録の書き方に迷ったら実験記録シート、できあがった結果のまとめ方は自由研究まとめ方シートや模造紙レイアウトのテンプレートもあわせてご覧ください。
この記事でわかること
01氷の実験を成功させる5つのポイント条件のそろえ方と時間のはかり方見る →02何と何を比べる?3つの実験アイデア場所/容器/かけるもの見る →03【無料DL】氷が溶ける速さの自由研究プリント6枚小1〜小6の学年別/記録表&グラフつき見る →04予想からまとめまでの3ステップ1日で仕上げる手順見る →05先生向けの活用アイデア学年ごとの重点と単元との関連見る →06よくある質問何年生から?どのくらい時間がかかる?見る →
氷が溶ける速さの実験を成功させる5つのポイント
変えるのは1つだけ。ほかは全部そろえる
自由研究でいちばん多い失敗が「いろいろ変えすぎて、何が効いたのか分からなくなる」ことです。氷の大きさ・水の量・容器・置き場所・はじめの時刻のうち、調べたい1つだけを変えて、残りはすべて同じにします。たとえば置き場所を比べるなら、容器も氷の大きさも同じものを使い、同時にスタートさせます。この考え方が「条件を制御する」で、小5の理科でとくに大事にされる力です。
氷は製氷皿で同じ大きさに作る
コンビニのロックアイスは大きさがばらばらなので、比べる実験には向きません。家の製氷皿で作った氷を使えば、大きさも重さもほぼそろいます。さらに正確にしたいときは、キッチンスケールで1個ずつ重さをはかって、同じ重さのものを選んで使い、その重さを記録表にメモしておきましょう。
「溶けた」の判定基準を先に決める
氷が小さくなっていく途中は、どこを「溶けた」と見るかで時間が大きく変わります。「氷のかたまりが目で見えなくなったとき」のように、始める前に自分でルールを決めて、レポートにもそのルールを書いておきましょう。判定のしかたを書いてあるだけで、研究としての説得力がぐっと上がります。
5分ごとに時計を見て、写真もとる
ずっと見ていると飽きるので、キッチンタイマーを5分または10分でくり返し鳴らし、鳴るたびに記録表に書き込むのが続けやすい方法です。同じ場所・同じ明るさでスマホの写真をとっておくと、まとめのときに「10分後」「30分後」の写真を並べられて、模造紙が一気に見やすくなります。
予想と、そう思った理由を先に書く
実験の前に「いちばん早く溶けるのは○○だと思う。なぜなら〜」まで書いておきます。予想が外れてもまったく問題ありません。むしろ「予想と違った」ことのほうが考察を書きやすいので、外れたときは「なぜ違ったのか」を2つ考えてみましょう。プリントの予想欄とまとめ欄は、この流れで書けるように作られています(「理由」を書く欄があるのは小3年生用からで、小1・小2年生用は予想だけを書く形です)。
何と何を比べる?3つの実験アイデア
プリントには「場所」「容器」「比べる素材」の3つの記入欄がありますが、具体的な素材名はあえて印刷していません。何を比べるかを自分で決めるところが研究の第一歩だからです。迷ったときは下の3グループから1つ選んで、その中の3〜6種類で比べてみてください。
日なた/日かげ/室内/エアコンの効いた部屋/扇風機の前/れいぞうこの中。同じ氷でも溶ける時間が何倍も変わります。小3の理科で学ぶ「日なたと日かげの地面のあたたかさのちがい」とそのままつながる、いちばん取り組みやすいテーマです。
紙コップ/ガラスのコップ/金属(アルミ)のボウル/プラスチックの容器/発泡スチロールのカップ/お皿。同じ場所に置いても容器によって差が出ます。「熱がどれくらい伝わりやすいか」に気づける、少しレベルの高いテーマです。
何もかけない/塩をかける/砂糖をかける/アルミホイルでつつむ/タオルでつつむ/新聞紙でつつむ。塩をかけた氷は驚くほど早く溶けます。「つつんだほうが早い?おそい?」と予想が分かれるので、いちばん盛り上がる比べ方です。
実験を始める前に確認してほしいこと
氷を素手で長い時間さわり続けないでください。とくに塩をかけた氷は0℃より冷たくなるため、低温やけどのおそれがあります。さわるときはタオルやスプーンを使いましょう。
ドライアイスは家庭での自由研究には使わないでください(低温やけど・密閉容器の破裂・二酸化炭素による酸欠のおそれがあります)。この実験には必要ありません。
日なたで観察するときは、帽子をかぶり、水分をとりながら短い時間で交代してください。コンクリートやベランダは思った以上に高温になります。
金属の容器は日なたに置くと熱くなります。取り出すときは大人といっしょに。
塩や砂糖を使ったあとの水は、そのまま流しに流し、容器はよく洗ってください。実験に使った氷や水は口に入れないようにしましょう。
【無料ダウンロード】氷が溶ける速さの自由研究プリント6枚
小1〜小6の学年別に6枚あります。すべてA4たてのPDF・1枚完結で、①準備(比べる条件)→②予想→③記録表→④グラフ→⑤わかったこと(考察)の順に書き進めれば、そのまま自由研究のレポートになります(小1年生用だけはグラフ欄がなく、①じゅんび→②よそう→③きろくひょう→④わかったことの4項目です)。サムネイル画像をクリックすると原寸のPNG画像が別タブで開くので、印刷前に記入欄の広さや漢字の量を確認できます。
小学1年生用|ぜんぶひらがなの氷の実験シート
「こおりが とける はやさを くらべる じゆうけんきゅう」というタイトルからすべてひらがな。①は「ばしょ」「ようき」「そざい」の3つの枠、②は「いちばん はやく とけるのは?」「いちばん おそく とけるのは?」の2枠、③は〈ばんごう/そざい/とけるまでの じかん/きづいたこと〉の4列5行、④は「わかったこと」を3行。6枚のなかでこの1枚だけグラフ欄がなく、書く量をいちばん少なくしています。ページ全体が水色の枠で囲まれた、やさしい紙面です。
小学2年生用|棒グラフに色をぬる氷の実験シート
漢字は「氷」と学年バッジだけで、どちらもふりがなつき。①「ばしょ」「ようき」「くらべる そざい」は罫線なしの白い枠なので、絵で書いてもかまいません。③記録表は〈ばんごう/そざい/とけるまでの じかん/きづいたこと〉の4列5行。④グラフはたて軸が「じかん(ふん)」で0〜50分の10分きざみ・よこは5列の方眼つき。はかった時間の高さまで色をぬるだけで棒グラフが完成します。⑤わかったことは4行。
小学3年生用|予想の「理由」を書く欄つき
「氷が とける速さを くらべる 自由研究」。3年生以上の漢字にはふりがながついています。②予想には新しく「理由」の記入欄が加わり、「なぜそう思ったのか」まで書く形に。③記録表は〈番号/素材/とけるまでの時間(分)/気づいたこと〉の4列6行、④グラフは0〜60分・6列。⑤は「考えたこと」を3行。3年生の理科「太陽と地面の様子」で日なたと日かげのちがいを学んだ直後に取り組むと、学校で習ったことをそのまま実験に使えます。
小学4年生用|条件を3行ずつくわしく書く
①準備の「場所」「容器」「比べる素材」にはそれぞれ3行の点線があり、「日なた(ベランダ・午前10時)」のように条件をくわしく書き残せます。見出しには木・コップ・雪の結晶のアイコンつき。③記録表は4列6行、④グラフは0〜60分・6列。⑤考えたことは4行。4年生の理科「金属、水、空気と温度」で水のすがたの変化を学ぶので、氷(固体)から水(液体)に変わる場面をあつかうテーマとしてぴったりです。
小学5年生用|「考察」として書く実験レポート型
タイトルが「氷が溶ける速さを比べる自由研究」と漢字表記になり、まとめ欄も「わかったこと」から「考察」に変わります。⑤には「結果からわかったことや、予想と比べて気づいたことを書こう。」という指示文があり、結果をそのまま写すのではなく、予想と照らして書く形に導いてくれます。①の「比べる素材」には石・木のブロック・金属のスプーンのアイコンが並び、素材選びのヒントになっています。②の理由欄も破線の広いボックスです。
小学6年生用|条件7つまで/次の実験まで考える
①の見出しが「比較する条件」になり、実験計画としての性格が強くなっています。③記録表は〈番号/素材/とけるまでの時間(分)/結果・気づいたこと〉で6枚中いちばん多い7行、④グラフも7列に対応。⑤考察には「結果からわかったこと、理由として考えられること、次に試したいことを書こう。」という指示があり、1回の実験を次の疑問につなげるところまで書けます。ページ左右にイラストが少なく、記入スペースがもっとも広い1枚です。
予想からまとめまでの3ステップ
比べるものを決めて、予想と理由を書く
上の3つのアイデアから比べ方を1つ選び、①の欄に「場所」「容器」「比べる素材」を書きます。次に②で「いちばん早く溶けるのは○○」「いちばんおそいのは○○」とその理由を書きます。ここまでを実験の前にすませておくのが大事です。氷は製氷皿で同じ大きさに作り、条件の数だけ用意しておきましょう。
同時にスタートして、記録表とグラフに書き込む
すべての容器を同時に置き、スタートの時刻をメモします。タイマーを5分か10分でくり返し鳴らして、氷のようすを③記録表の「気づいたこと」に短く書きます。全部溶けきったらその時刻を書き、かかった時間(分)を計算して記入。最後に④のグラフに、時間の高さまで色をぬれば棒グラフが完成します。
考察を書いて、模造紙かノートにまとめる
⑤の欄に「結果」と「予想と比べてどうだったか」「なぜそうなったと思うか」を書きます。予想が外れた場合は、理由を2つ考えて書くと考察が深まります。このプリントを模造紙にそのまま貼っても提出できますし、模造紙レイアウトのテンプレートを使えば、写真やグラフを配置した見やすいまとめに仕上げられます。
先生向け|氷の実験ワークシートの活用アイデア
夏休みの自由研究の課題として、また理科の単元の導入・発展としてお使いいただけます。学校・学童・塾での印刷配布も歓迎です。
同じ実験でも、3年生は結果を比較する、4年生は条件と結果を関係付ける、5年生は条件を制御する、6年生は多面的に考える——と重点が変わります。6枚は記録表の行数・理由欄・考察欄の指示文をこの流れに合わせて変えてあるので、同じテーマのまま学年に応じた指導ができます。
置き場所で比べる実験は、3年の日なた・日かげの地面の温度差の学習とそのままつながります。容器で比べる実験や、氷(固体)から水(液体)への変化に着目させる場面は、4年の温度と物のようすの学習の発展として扱えます。
小2〜小3では、はかった数値を表に整理し、棒グラフの高さで表す活動そのものが学習になります。グラフ欄はたて軸が10分きざみの方眼になっているので、目盛りの読み取りと作図の練習に使えます。小1版はグラフ欄がなく、記録表と言葉での記述だけで完結します。
置き場所で比べる場合、条件によっては30分〜数時間で結果が出ます。「まだ自由研究をやっていない」という児童への提案として持っておくと便利です。用意するものが氷・容器・時計だけで、費用がかからない点も配布しやすい理由です。
おうちの方へ
自由研究で手伝いたくなるのは「結果がきれいに出るように」というところですが、この実験でいちばん価値があるのは、うまくいかなかった部分です。氷の大きさがそろっていなかった、途中で日かげになってしまった、判定があいまいだった——そういう「次はこうしたい」がそのまま考察になります。お子さんが「予想と違った」と言ってきたら、直してあげるのではなく「どうして違ったんだろうね」と一緒に考えてみてください。手伝うとしたら、5分おきのタイマーを鳴らす係と、写真をとる係がおすすめです。
実験の記録の書き方そのものを練習したいなら実験記録シート、書けた内容を1枚にまとめるなら自由研究まとめ方シートが便利です。同じように家にあるものでできる実験としては野菜や果物の浮く・沈む実験や10円玉をきれいにする自由研究もどうぞ。
氷が溶ける速さの自由研究プリントのよくある質問
Q氷の自由研究プリントは無料で使えますか?
Aはい、6枚すべて無料でダウンロード・印刷してお使いいただけます。ご家庭・学校・学童・塾などでの印刷配布も歓迎です(PDFファイル自体の再配布・販売はご遠慮ください)。
Q何年生から使えますか?
A小学1年生用はすべてひらがなで、グラフ欄もなく記録表が5行だけなので、字が書けるようになった1年生から取り組めます。3年生用からは予想の「理由」を書く欄が加わり、5年生・6年生用はまとめ欄が「考察」になって、次に試したいことまで書く形になります。学年どおりでなくてもかまいませんので、書ける量に合わせて選んでください。
Q実験にはどのくらい時間がかかりますか?
A比べる条件によって変わります。日なたに置いた小さな氷なら10〜30分ほど、室内や日かげだと1〜2時間、れいぞうこの中を入れると半日以上かかることもあります。はじめに「日なた・日かげ・室内」の3つで試すと、半日以内に差のはっきりした結果が出やすく、1日で仕上げられます。
Q解答はついていますか?
Aこのプリントはワークシート(記録用紙)なので、解答はついていません。溶ける時間は氷の大きさ・気温・容器・その日の天気によって変わるため、「正しい答え」は一つに決まりません。大切なのは、条件をそろえて比べたことと、結果から自分の言葉で考えを書けたことです。採点ではなく、記入の流れ(予想→記録→考察)が埋まっているかを見てあげてください。
あわせて使いたい自由研究・観察の無料プリント
学年べつでさがす
\ すたぺんドリル 全学年メニュー /
🌟 プロが選ぶ通信教育比較ランキング
基礎固めとあわせて、考える力を伸ばすおすすめ教材ランキングをチェック!
さらに詳しく知りたい方はZ会の通信教育
も必見です。

















