『小学3年生の勉強内容は?』
『小3で習う内容はどんなことがある?』
『小3の勉強でよくつまづく部分を教えて?』
『小3の勉強についていけないときの苦手対策・勉強法は?』
と気になることもありますよね。
今回は、元小学校教員が小学3年生の勉強内容とつまづき対策を詳しく解説します!
小学3年生では生活科に代わり、新たに理科・社会が加わります。
国語や算数においても、新たな概念の獲得も目指します。
しかし、学校生活に慣れて「中だるみの時期」などとも言われ、勉強がおろそかになってしまいがち。
親に学校や友達のことを詳しく話さなくなる子供も増えてきます。
だからといって、子供だけで勉強させていると、親の気がつかないところで大いにつまずいている、ということも。
親が勉強内容を把握して適切にサポートし、新しい教科を中心に、つまずきを残さないようにしましょう。
つまづき対策の勉強法と一緒に、対策に使える無料プリントも紹介するので自宅学習に使ってみてください!
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この記事の目次
小学3年生が勉強でつまずかないために親がすべきこと
小学3年生が勉強でつまずかないために親にすべきことは、「目的意識を持たせること」と「親が一緒に勉強し直す」ということです。
小学3年生の学習では、相手意識や目的意識をもつことを重視します。
これは、2年生までは求められなかった視点です。
普段の会話の中で、この視点を育てていくのが良いでしょう。
「この実験は、何でこの方法なの?」
「お母さんに詳しくやり方教えてくれる?」
親子の会話に理由や詳細の問いをはさむと、目的や相手を意識する視点が育っていきます。
また、親が一緒に勉強し直す気持ちも大切です。
小学3年生で始まる教科で、特にこれが重要になります。
社会科は、ごく身近な地域について扱うので、逆に親の方が知らないことも多いもの。
また、理科の内容も簡単なものなので、大人は当たり前に感じてしまい、どのように教えれば良いのか迷うこともあるかもしれません。
子供と一緒に実験し直したり、地域を散歩したり、学習プリントに取り組んでみたりして、一緒に勉強し直すことで、子供の勉強をサポートすることができるようになります。
小3国語|勉強内容・つまずき対策
身に付けるべきスキルだけでなく、覚えるべきことも多いのが3,4年生の国語の特徴です。
言葉など
3,4年生の国語科では、他学年よりも知識として押さえなければならないことが多いです。
これ以降の勉強で実用的に使っていくことばかりなので、しっかり定着させましょう。
新出漢字200字。2年生までの漢字も日常的に使えるようにする。 | |
ローマ字で表記されたものを読み、ローマ字で書けるようにする。 | |
様子や行動、気持ちや性格を表す語句の量を増やす。 | |
文や文章 | 修飾と被修飾の関係、指示語や接続語を理解し、適切に使えるようにする。 |
辞書や辞典の使い方を理解し、使えるようにする。 | |
慣用句や故事成語 | 慣用句や故事成語の意味を知り、日常生活でも使えるようにする。 |
漢字が、へんやつくりなどからできていることを理解する。 |
(参考・参照:小学校学習指導要領(平成 29 年告示))
つまずくポイントと対策<ローマ字>
ローマ字の仕組みをしっかり理解させることが重要です。
「か行」は「かきくけこ」だということも、しっかり覚えていなければなりません。
ローマ字の仕組み、それぞれの行の音を覚えていなければ、1文字ずつ表で確認しなければ分からないという状態になってしまいます。
ローマ字はパソコンやスマホ(インターネット)での調べ学習でも使っていくものなので、これからの社会では素早く読み書きできることは大変重要です。
辞書の理解と利用についての学習もあるので、それと併せて改めて「あいうえお表」を活用するのがオススメです。
お手持ちのあいうえお表の「あ段」にのみ、子音のアルファベットを書き込むと、ローマ字の仕組み理解に役立ちます。
すたぺんドリルでは「ローマ字表」や「ローマ字練習プリント」もあるので使ってみてください!
つまずくポイントと対策<語彙>
3,4年生の国語では「読む」ことにおいて、様子や行動、気持ちや性格について叙述をもとに読み取ります。
また、読み取ったことに対して自分の気持ちを話したり書いたりすることも多くなります。
したがって、アウトプットできる語彙を増やしておく必要があるのです。
語彙を豊かに、増やしていくにはやはり読書が有効。
本人の読みやすいもので良いので(アニメの絵本などでもOK)、物語文に多く触れさせるようにし、インプットするようにしましょう。
時間がかかるものなので、読書を習慣づけるのが理想です。
つまずくポイントと対策<辞書や辞典>
辞書を自在に使えるようになるには、とにかく時間がかかるもの。
しかし、辞書の学習を終えると、国語の授業ではもちろん、他教科でも国語辞典を使うことが多くなります。
辞書を引くスピードを身に付けたいところです。
最初は「あいうえお表」を身近な所に掲示するのも良いでしょう。
慣れてきたら「あいうえお表」は使わずに、ゆっくりでも良いので自力で引くようにします。
1日に5語程度、辞書を引く練習を毎日積み重ねましょう。
話す・聞く・書く・読む
話す・聞く・書く・読むの学習内容一覧です。
話す | ・目的を意識して話す。 |
聞く | ・目的を意識して聞く。 |
書く | ・相手や目的を意識して書く。 |
読む | ・段落相互の関係に着目して読む。 |
つまずくポイントと対策
3,4年生の国語では、目的や相手を意識することに重点を置いています。
話す・書く・聞くことにおいて、中学年の子供ではまだまだ自分本位になってしまいがちです。
何を伝えたいか、どんな相手に話しているのかを意識するのは難しいもの。
そこで大切になるのは、普段の会話です。
「それは例えばどういうこと?」
「お母さんはその場にいなかったから、もう少し詳しく話してくれる?」
など、大人が問いをはさむことで、少しずつ目的や相手という視点ができてきます。
読むことにおいては、複数の記述を基にして思考していくようになります。
しかし、中学年くらいの子供では文章を頭に入れて読んでいくことが難しく、複数の記述を組み合わせて考えるというのは高度なことなのです。
そこで、有効なのが音読。
文章を覚えてしまうくらい音読をして読み込むと、読解も深くなります。
小3社会|勉強内容・つまずき対策
生活科に代わり、社会科は3年生から新たに始まる教科です。
地理的環境と人々の生活 | 身近な地域や自分たちの市区町村の様子をおおまかに理解する。 |
現代社会の仕組みや働きと人々の生活 | ・生産の仕事は人々の生活と密接に関係することを理解する。 |
現代社会の仕組みや働きと人々の生活 | 消防署や警察署や関係期間は地域の安全を守るために連携しており、地域の人々と協力して防災、防犯に努めていることを理解する。 |
歴史と人々の生活 | 市区町村や人々の生活の様子は、時間の経過に伴い移り変わってきたことを理解する。 |
つまずくポイントと対策
生活科では、身の回りの地域を好きになることが大切でした。
3年生からは社会的事象として地域を捉え直すことになります。
そこで多く取り入れられている活動が、白地図にまとめるというもの。
地域の土地活用、地形や土地の特徴を捉えるのに有効だからです。
しかし、そのためには地図の見方や方角、基本的な地図記号を覚える必要があります。
目に付くところに表などを貼り付けておき、「何となく」覚えてしまうのがオススメです。
▼すたぺんドリルでは、3年生が覚えるべき地図の知識をまとめた表や学習プリントを用意しています。
地図記号一覧ポスター・テストプリント
また、3年生の社会科の難しいところは、一般教養的な内容ではなく、地域密着の内容を学ぶという点。
自分たちの住む地域でありながら、在住歴が短いと親も知らないことが多いので、教えるのが難しいのです。
子供と外を歩く時に親子で地域の様子に目を向けたり、地域の行事などに積極的に参加したりすることが、3年生の社会科の勉強にはとても有効になります。
また、生活科ではなかったテストがあります。
基礎知識は、学習プリントなどを使ってしっかり押さえましょう。
身近な地域についての内容は、テスト後に親子で復習するのがオススメです。
小3算数|勉強内容とつまずき対策
小学3年生の算数の学習で、主なものは以下の通りです。
数の表し方
数の表し方の学習内容一覧です。
・万の単位の大きさを実感的に捉える。 | |
3桁、4桁の数の足し算、引き算の計算ができる。 | |
・2桁、3桁の数に1桁、2桁の数をかける計算ができる。 | |
・わり算が用いられる場合とその意味がわかる。 | |
・小数の意味を表し方がわかる。 | |
・分数の意味と表し方がわかる。 | |
未知の数量を□で表して立式できる。 | |
そろばん | ・そろばんによる数の表し方がわかる。 |
つまずくポイントと対策|かけ算
筆算の仕組みがわかっていないと、位がズレてしまうことが多いです。
文章問題でも計算用紙には升目のあるものを使い、1マス1文字を基本にして位のズレを防ぐようにしましょう。
しかし、子供はせっかく升目のある紙を用意しても、1マスに2字入れてしまったりして、位がズレていってしまうことは多いものです。
最初は近くで大人が見守ってあげることも大切です。
少し時間がかかっても丁寧に計算をする癖をつけましょう!
つまずくポイントと対策|わり算
わり算は、小学3年生になって初めて出会う計算方法。
まずは、わり算の意味理解が重要です。
・15個のお菓子を3人に同じ数ずつ分ける。1人当たりいくつになるか。
・15個のお菓子を1人当たり3個ずつ分ける。何人に分けられるか。
どちらの場合でも、立式できるようにしましょう。
また、3年生では小数まで割り切る計算はせず、余りのある計算をします。
余りの意味の理解や、まだ割れるはずが余りを多く残してしまうといったつまずきがよく見られます。
余りのある計算、ない計算を織り交ぜ、繰り返し練習することが大切です。
分数の理解や、5年生での学習などにも響くので、確実に身につけましょう。
つまずくポイントと対策|小数
小数の意味が理解できない子供は、大人が思うよりも多いものです。
小数の勉強をする前は、小数を「0よりも小さい数」と思ってしまう子供も見られます。
小数の意味理解には、数直線の活用が有効です。
0.1の大きさがわかっていないようなら、数直線で0.1と0と1の場所を示し、勘違いを残さないようにしましょう。
1/10=0.1ということにも気づくことができます。
つまずくポイントと対策|分数
足し算・引き算で、分母同士を足してしまう子供が多く見られます。
分数の意味を理解できていないと、このような方法をとってしまいがちです。
粘土など、切り分けやすい実物を使って見せ、式の意味を理解させましょう。
「1/3+1/3は分子を足せばいいんだよ」という、計算方法の暗記では、その後の計算で意味が理解出来なくなってしまいます。
図形
図形の学習内容です。
・二等辺三角形、正三角形などについて知り、作図などの活動を通して性質に気づく。
・角の大きさを比べられるようにする。
・円について、中心、半径、直径について理解する。
つまずくポイントと対策
初めてコンパスを利用しての作図を勉強します。
小学3年生ではまだまだ手先の不器用さがあり、うまく作図できない子供も多いです。
使い慣れないものなので、繰り返し練習する必要があります。
しかし、その際に鉛筆がぐらついていたり、鉛筆が削られていなかったりすると、より一層うまく作図できません。
コンパスのメンテナンスの方法もしっかり教えてあげる必要があります。
また、角の大きさ比べでは、3年生では分度器は使いません。
しかし、この3年生での勉強で、角をつくる二つの直線のうち1つを合わせて比べるという方法を身に付けなければ、4年生で分度器を使うときにつまずいてしまう可能性があります。
作図の問題はこちら
小3算数「三角形と角」の学習プリント
測定
測定の学習内容です。
・kmやkgの単位の意味について理解する。 | |
1分間が60秒という関係を理解し、用いることができるようにする。 |
つまずくポイントと対策
長さ、重さ、時間どれにしても簡単な単位変換(2kg=2000gという程度)ができるようにします。
ここで、単位の関係性が理解できないと、5年生以降の学習で苦労することに。
わかりやすく表にまとめ、目につくところに貼っておくのもオススメです。
また、量感をつかませるということも大切。
1kgがどれくらいの重さなのか、1分はどれくらいの時間なのかを実感させましょう。
量感をつかむことができると、日常生活で役立つだけでなく、文章問題での単位や計算の間違いに気づきやすくなります。
小3理科|勉強内容・つまずき対策
理科も、生活科に代わり3年生から新たに始まる教科です。
・形が変わっても重さは変わらない。 | |
・風は物を動かすことができ、風の大きさが変わると物の動き方も変わる。 | |
・日光は直進し、集めたり反射させたりできる。 | |
・磁石に引き付けられる物とそうでない物がある。 | |
・電気を通すつなぎ方と通せないつなぎ方がある。 | |
・生物は姿に違いがあり、周りの環境と関わって生きている。 | |
・太陽の光りを遮ると日陰ができ、太陽の位置が変化すると日陰の位置が変わる。 |
つまずくポイントと対策
本人も大人も、当たり前に感じている内容が多いです。
3年生では、簡単な内容によって「問題‐仮説‐実験‐結果‐考察」の理科の考え方を学びます。
生活科との大きな違いは、数値化をして客観的に事象を捉える必要があるということ。
生活科では「桜はピンク色のかわいい花で、大好きです」でもOK。
理科では「桜は薄いピンク色の花で、花びらは5枚です」という表現方法に変わっていくのです。
大人が「『かわいい花』ってどんな花?」と問うなど、理科の考え方を捉えさせるようにしていくことが効果的です。
また、生活科ではなかった、テストがあります。
実験の目的、器具、結果と考察をしっかり復習した上で、設問に答える練習も必要になります。
学校では問題集など用意されることはあまりないので、家庭でドリルやプリントを用意して復習してみましょう。
小学3年生の発達と親の関わり
友達とグループを作って遊ぶようになり、ギャングエイジとも言われます。
一方、友達や学校でのことをあまり詳しく家で話さないようになるのも、この時期の特徴でしょう。
小学3年生の発達
小学3年生くらいになると、感情が複雑化してきます。
低学年くらいまでは「嬉しい」「悲しい」など、感情は単純なものでした。
しかし、中学年頃からは
「ワクワクするけれど、不安」
「勝って嬉しいけれど、負けた友達の気持ちを考えると悲しい」
といった、複雑な感情をもつようになるのです。
しかし、その気持ちを親に話さないという子供も多いもの。
それは、必ずしも「親を信頼できない」からではありません。
・複雑な感情を抱くものの、言語化するスキルがない。
・親に心配をかけたくない。
このような理由で、あまり親に話をしたがらないという場合もあるのです。
親の関わりのコツ
子供が学校生活や友達の話をしてくれなくなると、親としては心配や不安を感じてしまいますよね。
しかし、それは親への不信感からではない場合がほとんどであると肝に銘じておきましょう。
無理に話をさせようとすると、かえって口うるさいと感じさせてしまう可能性もあります。
子供が話したがらないことはそっとしておき、楽しい時間を一緒に過ごしてリラックスできるようにするのがオススメです。
帰宅後は一緒に本を読んで過ごしたり、休日は外で一緒に遊んだりしているうちに、話したいことがあれば、子供は自分から話すかもしれません。
そうでなくても、親と落ち着いた時間を過ごすことで、子供は気持ちが安らぐものです。
子供があまり話をしなくなったとしても、低学年の頃より、色々と考える力がついたという証だと思ってみてください。
(参考文献:渡辺弥生著、絵で見てわかる「しぐさ」で子どもの心がわかる本、株式会社PHP研究所、2019年)
まとめ:小3の自宅学習はサポートしながら習慣にする!
家で学校や友達の話をしなくなり、親から離れてしまった印象をもつ方もいるかもしれません。
しかし、小学3年生では、まだまだ子どもは親に甘えたいものです。
勉強面においても、一人で十分に勉強できるかというと、それは難しいという子どもがほとんど。
親が一緒に学ぶ姿勢で、勉強の仕方や考え方を教えるようにサポートしてみてください。
特に、3年生から始まる社会・理科は学校で問題集を用意されることはなく、子どもは勉強の仕方がわかりません。
すたぺんドリルは、そんな社会科・理科の問題も数多く用意しています。
もちろん、国語・算数など反復練習が必要な教科の問題も豊富です。
お子さんとの学びに、ぜひご活用ください。
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小学1年生 | 国語 ・算数 ・英語
小学2年生 | 国語 ・算数 ・英語
小学3年生 | 国語 ・算数 ・理科 ・社会 ・英語 ・音楽 ・プログラミング ・毎日計算ドリル
小学4年生 | 国語 ・算数 ・理科 ・社会 ・英語 ・音楽 ・プログラミング ・思考力
小学5年生 | 国語 ・算数 ・理科 ・社会 ・英語 ・音楽 ・プログラミング ・思考力
小学6年生 | 国語 ・算数 ・理科 ・社会 ・英語 ・音楽 ・プログラミング ・思考力
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