
「帯分数を仮分数に直すとき、整数部分をそのまま分子に足してしまう」「表は埋められるのに、□と△の式が作れない」。小学4年生の分数・変わり方は、計算手順だけでなく、数や数量の関係を説明できるかが大切な単元です。
この記事では、1月の家庭学習に向けて、分数の表し方・同じ分母のたし算とひき算・ともなって変わる量を整理します。実物画像付きの無料プリント4選と、1日10〜15分を目安にした4週間の学習例、解説付き確認問題を用意しました。
参考にした東京書籍2024年度版の年間指導計画では「分数」「変わり方調べ」は2学期の単元です。本記事は、冬休み明けに理解を確かめる1月の復習プランとして構成しています。これから習う学校では授業に合わせて使い、未習の内容は無理に進めないでください。面積を使う教材は、長方形の面積を習ってから取り組みます。
小学4年生1月の算数|まず確認したい学習内容
| 学習内容 | できるようにしたいこと | 迷ったときの戻り先 |
|---|---|---|
| 分数の表し方 | 1を基準に真分数・仮分数・帯分数を区別する | 同じ大きさの紙を等分する活動 |
| 表し方の変換 | 2と3/5を13/5に直し、逆にも直す | 1=5/5と、1/5の個数 |
| 分数の計算 | 同じ分母の加減と、1の繰り上がり・繰り下がり | 分母が表す「1個分の大きさ」 |
| 変わり方 | 同じ列の2つの量を対応させ、関係を式にする | 具体物を動かしながら表を作る |
最初から4枚すべてを解く必要はありません。「7/5は1より大きい?」「折り紙10枚を2人で分け、1人が3枚ならもう1人は?」と聞き、理由を説明しにくかったところを選びましょう。計算の速さよりも、何を1として、何がいくつ分あるのかを確かめることが優先です。
仮分数・帯分数のつまずきは「1」を基準に解消
真分数・仮分数・帯分数を区別する
分数の分母は、もとの1をいくつに等分したかを表し、分子はそのいくつ分かを表します。例えば3/5は、1を5等分した1/5が3個分です。同じ長さのテープを5等分して考えると、5/5がちょうど1、7/5は1をこえる量だと確かめられます。
- 真分数:分子が分母より小さい分数。例:3/5、4/7。
- 仮分数:分子が分母と等しいか、分母より大きい分数。例:5/5、7/5。5/5=1のように整数になるものも含みます。
- 帯分数:整数と真分数を合わせた表し方。例:1と2/5、2と3/7。
「分数は必ず1より小さい」という思い込みには、1L入りの容器と、同じ目盛りの容器をもう一つ用意するイメージが有効です。1Lと2/5Lを合わせた量は、帯分数で1と2/5L、仮分数で7/5Lと表せます。
帯分数→仮分数は、整数の中の単位分数を数える
1=5/5なので、2=10/5。そこに3/5を合わせると13/5です。分子は「2×5+3」で13、分母は5のままです。
よくある誤りは、2と3/5を「(2+3)/5=5/5」とすること。「整数の2の中には、1/5がいくつ入っている?」と問いかけ、5個ずつのまとまりが2つあることを図で確かめます。2と3/5は2より大きく3より小さいので、答えが1になったら見直すという見積もりも役立ちます。
仮分数→帯分数は、分子÷分母の商と余りを使う
13/5は1/5が13個。5個で1ができるので、13÷5=2あまり3から、2と3/5になります。余りの3は1/5が3個残るという意味です。15/5のように余りが0なら、答えは整数の3です。「3と0/5」と書き続ける必要はありません。
数直線・大小・大きさの等しい分数
数直線では、まず0から1までが何等分されているかを数えます。0から2までを10等分した数直線なら、0から1までは5等分で、1目盛りは1/5。0から7つ進んだ位置が7/5=1と2/5です。目盛りの線の本数ではなく、間の区切りを数えましょう。
分母が同じなら、単位分数の個数が多い方が大きくなります。7/5と1と3/5なら、1と3/5=8/5なので7/5の方が小さいと分かります。帯分数どうしは、まず整数部分を比べ、等しいときに分数部分を比べます。
1/2と2/4は、同じ長さのテープに示すと同じ量になります。分子だけ・分母だけを見ず、もとの1の大きさをそろえて考えます。ここでは図や数直線で等しい大きさを確かめることを大切にし、異なる分母のたし算・ひき算や通分の手順を先取りする必要はありません。
同じ分母のたし算・ひき算|分母を変えない理由
分子を計算するのは「同じ大きさの何個分」を数えるから
2/7+3/7は、1/7が2個と3個で、合わせて5個。答えは5/7です。分母まで足した5/14にはなりません。ひき算も同じで、6/7-2/7=4/7です。「7分の1がいくつ?」と言い換えると、整数の計算とのつながりが見えます。
たし算で1をこえたら、帯分数でも確かめる
4/5+3/5=7/5=1と2/5。分数の計算をした後、5/5を1にまとめます。1と4/5+2と3/5なら、整数部分は3、分数部分は7/5=1と2/5なので、答えは4と2/5です。整数部分と分数部分を別々に計算したまま、3と7/5で終えないようにしましょう。
ひき算の繰り下がりは、1を分数に置き換える
1/5から3/5は引けないので、整数部分の1を5/5に換えます。2と1/5=1と6/5と考えると、1と6/5-3/5=1と3/5。仮分数に直して、11/5-3/5=8/5=1と3/5としても同じです。
「小さい分子から大きい分子は引けないから、3-1にする」という誤りには、計算順を逆にせず、整数の1を借りてくることを確かめます。3-2/5も、3=2と5/5と考えると2と3/5です。
答えが不安なら、ひき算の答えに引いた数を足して元に戻るか確認しましょう。1と3/5+3/5=2と1/5となり、検算できます。帯分数・仮分数など答えの形に指定があるときは、その指示に合わせます。約分をまだ習っていなければ、同じ分母のまま求めた正しい答えを認めましょう。
変わり方調べ|表を横に見る・同じ列を見る
2つの数量と、変わらない条件を見つける
変わり方の文章題では、「何が変わる?」「それにともなって何が変わる?」「何は変わらない?」の3つを確認します。折り紙10枚を2人で分けるなら、変わるのは2人それぞれの枚数、変わらないのは合計10枚です。
| そうたくんの枚数(□) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| りょうたくんの枚数(△) | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 |
- 表を横に見る:そうたくんが1枚増えると、りょうたくんは1枚減る。
- 同じ列を縦に見る:どの組み合わせも、2人の枚数を足すと10になる。
「1増えると1減る」は変化の説明、「□+△=10」は2つの量の関係を表す式です。りょうたくんの枚数を求める式は10-□。等号を付けて関係を表すなら、10-□=△です。□・△が表すものを言葉で決めてから式にしましょう。
かけ算の関係は、足し算の関係と比べる
たて2cmの長方形では、横の長さを□cm、面積を△cm²とすると、2×□=△です。横が1、2、3cmと変わると、面積は2、4、6cm²。横が1cm増えるたびに面積が2cm²増えますが、式を「□+2=△」にすると横3cmで5cm²となり、表と合いません。
式ができたら、表の2組以上を入れて確かめましょう。ただし、少ない数の例に合うだけで決めず、「たて×横が面積」という場面の意味にも戻ります。長方形の面積が未習なら、この例とカード④は後回しにして、折り紙の例や「1袋に3個ずつ入れる」場面で練習できます。
グラフは、軸の名前と単位を先に読む
教材③では横軸がりょうたくん、縦軸がそうたくんの枚数です。表の上段が必ず横軸になるわけではありません。りょうたくんが3枚なら、そうたくんは7枚なので、横3・縦7の位置を確かめます。折り紙の枚数は整数で考えます。線で結んだ解答でも、途中の位置を「折り紙を半端な枚数に分ける」という意味で扱わないようにしましょう。
小学4年生1月の算数|無料プリント4選
画像を押すと、その画像に対応する問題PDFが開きます。「プリント・解答一覧へ」では同じ単元の教材を選べます。まずは1枚の中から数問だけ取り組み、間違えた理由を確認してから解き直しましょう。
分数の表し方

水のかさを仮分数・帯分数で表し、分数の分類と相互の変換を練習します。
水のかさは上段1と1/2L、下段2と3/5L。問題と解答では目盛りの細かさが異なりますが、表す量は同じです。問題の目盛りで15/10L、26/10Lと表した場合も同じ量です。解答の分母に直すことだけを目標にせず、1Lを基準に量を確認します。
プリント・解答一覧へ分数のたし算・ひき算(2)

水のかさを合わせる図の問題2問と、仮分数・帯分数を含むたし算10問です。
この紙面はたし算のみです。上段は5/4L=1と1/4L、7/5L=1と2/5L。計算の解答は主に仮分数で示されています。帯分数でも確かめ、整数になるものは整数にしましょう。ひき算は本文と確認問題④⑤へ。
プリント・解答一覧へともなって変わる量

折り紙10枚を2人で分ける場面を、表・□や△の式・グラフで表します。
最初は(1)〜(4)の表と式から。グラフは横軸がりょうたくん、縦軸がそうたくんの枚数です。折り紙の枚数は整数で考え、線の途中を半端な枚数として扱わないようにします。
プリント・解答一覧へともなって変わる量(2)

たて2cmの長方形について、横の長さと面積の表、増え方、横15cmの面積、グラフを練習します。
長方形の面積を習ってから取り組みます。未習ならカード③の解き直しや、確認問題⑦のあめの場面に置き換えます。図の長さを実測せず、設問に示された数値で考えます。
プリント・解答一覧へ分数のひき算・繰り下がりは、上の解説と下の確認問題④⑤でも練習できます。カード②は教材名に「ひき算」とありますが、掲載した(2)の紙面はたし算の練習です。
1日10〜15分を目安に|4週間の家庭学習プラン
週3〜4回を目安に、「前回の解き直し2分→今日の練習5〜8分→理由の説明・答え合わせ3分」で進めます。時間や枚数はお子さんの様子に合わせ、分からない問題を残したまま枚数だけ増やさないようにします。
| 週 | 取り組むこと | 家庭での声かけ | 未習なら |
|---|---|---|---|
| 1週目 | カード①。真分数・仮分数・帯分数と変換を確認 | 「1/5が全部で何個ある?」 | 紙を等分し、1より小さい分数の意味・大小を復習 |
| 2週目 | カード②を数問ずつ。本文のひき算・確認問題④⑤も練習 | 「1は何分の何にできる?」 | 既習の同分母の加減だけ、または整数の加減へ置換 |
| 3週目 | カード③。折り紙の枚数を表・式で対応させる | 「同じ列の2つの数を足すと?」 | 折り紙10枚を実際に分け、記号を使わず言葉と数で記録 |
| 4週目 | 面積が既習ならカード④。その後、確認問題8問 | 「表の別の列でも、この式になる?」 | カード③の解き直しや、1袋3個の表づくり。未習の確認問題は保留 |
分数をすでに理解している場合は、毎回の復習を2〜3問にし、学校で進めている面積や小数の計算に学習時間を回してかまいません。冬休み前の内容を広く見直すときは、小学4年生12月の算数|四角形・2学期のまとめも活用できます。
理解を確かめる確認問題8問
紙やノートに、答えと考え方を書きましょう。ここでは「2と3/5」のように帯分数を「整数と分数」で表記します。未習の問題は後回しで大丈夫です。
- 2と3/5を仮分数にしましょう。
- 17/6を帯分数にしましょう。
- 4/7+5/7を計算し、答えを帯分数にしましょう。
- 2と1/5-3/5を計算しましょう。
- 3-2/7を計算しましょう。
- 12枚のカードをAさんとBさんで分けます。Aさんが1、2、3、4枚のとき、Bさんはそれぞれ何枚ですか。Aさんを□枚、Bさんを△枚として、2人の合計を表す式も書きましょう。
- 1袋に3個ずつあめを入れます。袋が1、2、3、4袋のとき、あめは全部で何個ですか。袋の数を□、あめの数を△として式を作り、8袋のときの個数を求めましょう。
- 7/5と1と3/5の大きさを比べ、間に入る不等号(<または>)を書きましょう。理由も説明しましょう。
解答・解説
- 13/5。2=10/5なので、10/5+3/5=13/5です。
- 2と5/6。17÷6=2あまり5。1/6が6個で1になるまとまりが2つと、残り5個です。
- 1と2/7。4/7+5/7=9/7。7/7を1にまとめます。
- 1と3/5。2と1/5=11/5、11/5-3/5=8/5=1と3/5。整数の1を5/5に換えて考えても求められます。
- 2と5/7。3=2と7/7。7/7から2/7を引きます。
- 11、10、9、8枚。式は□+△=12。どの列も2人の枚数の合計は12です。Bさんを求める式なら12-□=△でも表せます。
- 3、6、9、12個。3×□=△。8袋では24個。1袋に3個ずつなので、3×8=24です。□×3=△も同じ関係を表します。
- 7/5<1と3/5。1と3/5=8/5。1/5が7個分より8個分の方が大きいからです。
①②⑧で迷ったらカード①、③で迷ったらカード②、④⑤で迷ったら「1を分数に換える」説明に戻りましょう。⑥⑦で迷ったら、式を先に作ろうとせず、同じ列の2つの数を指で押さえて関係を話してみます。
よくある質問と関連教材
仮分数の答えは、必ず帯分数に直しますか?
「帯分数にしましょう」と指定があれば直します。指定がない場合は学校の書き方に合わせつつ、仮分数と帯分数が同じ量を表すことを確認します。整数になるものは整数で表しましょう。帯分数に直すと、答えが1と2の間など、およその大きさも確かめられます。
変わり方では、比例の公式まで覚える必要がありますか?
まずは表に整理し、変化や対応のきまりを言葉・□や△の式で表すことを大切にします。合計が一定の関係も、かけ算で表す関係もあります。「変わり方は全部かけ算」と決めつけず、文章の場面と表を照らし合わせましょう。
復習を嫌がるときは、どう進めればよいですか?
1枚全部ではなく、できそうな1問と、前に間違えた1問に絞って始めます。「分母を変えずに計算できた」「表の同じ列を見られた」など、できた行動を具体的に伝えます。理由を説明できた問題は繰り返しすぎず、次の課題へ進みましょう。
- 小4算数「分数」の無料プリント一覧
- 小4算数「ともなって変わる量」の無料プリント一覧
- 小4算数「面積」の無料プリント
- 小学4年生の算数プリント一覧
- 小学4年生の全教科プリント一覧
- 小学4年生12月の算数|四角形・2学期のまとめ
学習内容の参考:東京書籍「令和6年度用 新編 新しい算数」4年・年間指導計画作成資料(略案、2024年2月版)。1月への配分と家庭学習例は本記事の編集案です。学校で使う教科書と授業の進度を優先してください。











