
小学5年生の1月、算数の家庭学習で「割合の式が選べない」「30%と0.3がつながらない」と困っていませんか。割合は、もとにする量を1と見たとき、比べる量がいくつ分にあたるかを表します。まず「何を1、つまり100%とするのか」を決めると、式の意味を整理しやすくなります。
この記事では、割合・百分率・歩合の意味、3つの量の見分け方、割引や増量の考え方を、つまずき例と家庭での声かけとともに紹介します。実物画像から開ける無料プリント4選、4週間の学習例、解説付き確認問題8問も用意しました。
東京書籍の2024年度用「新編 新しい算数」5年の年間指導計画・略案(2024年2月版)では、「割合」は3学期に位置づけられています。ただし、1月に全員が同じ範囲を学ぶという意味ではありません。本記事の4週間の配分は家庭学習の編集案です。教科書や学校の進度を優先し、未習なら小数の計算や2学期の復習に置き換えてください。
小学5年生1月の算数|割合・百分率はこの順で確認
公式を3つ同時に覚えようとする前に、具体的な場面を「もとにする量・比べる量・割合」に分けます。小数のかけ算・わり算に不安がある場合は、計算練習を短く組み合わせましょう。
| 確認する内容 | できるようにしたいこと | 使う教材 |
|---|---|---|
| 割合の意味 | 20人をもとにした15人を、15÷20=0.75と表す | カード① |
| 百分率・歩合 | 0.3=30%=3割を同じ割合として理解する | カード② |
| 比べる量 | 200円の30%を、200×0.3で求める | カード③ |
| もとにする量 | 30%が60円のとき、□×0.3=60から全体を求める | カード④ |
| 文章題への活用 | 割引後・増量後の割合や、基準が変わる場面を区別する | 本文・確認問題、各カードの応用 |
帯グラフ・円グラフへ進んでいる場合は、小5「帯グラフと円グラフ」の無料プリントも活用できます。割合の意味がまだ不安なときは、本記事の4枚から始めましょう。
割合の基本|まず「何を1・100%とするか」を決める
同じ15人でも、全体が違えば割合は変わる
20人のうち15人が参加した場合と、30人のうち15人が参加した場合を比べます。参加した人数は同じでも、全体に対する参加の割合は違います。
20人をもとにする:15÷20=0.75(75%)
30人をもとにする:15÷30=0.5(50%)
もとにする量をどちらも1にそろえると、75%のほうが参加した割合は大きいとわかります。
「15人と20人の差は5人」という引き算では、割合を求めたことにはなりません。差は人数の違い、割合はもとの量を1としたときの大きさです。人数だけを見ず、何人中の何人なのかを確認します。
言葉・テープ図・対応表をつなげる
「40人のクラスの30%にあたる人数」を考えるときは、まず40人が全体であることを確かめます。ノートに全体を表すテープを描き、10等分して3つ分に色をつけましょう。全体の40人と1(100%)、色をつけた部分と0.3(30%)を対応させます。
| 量 | 全体 | 色をつけた部分 |
|---|---|---|
| 人数 | 40人 | □人 |
| 小数で表した割合 | 1 | 0.3 |
| 百分率 | 100% | 30% |
10等分した1つ分は4人、3つ分は12人です。これを式でまとめると40×0.3=12になります。「図のどこが1?」「答えは全体より大きい?小さい?」と聞くと、計算の前に見通しを持てます。
「大きい数がもと」とは限らない
去年の来場者が80人、今年が100人で「今年は去年の何倍か」を求めるなら、もとにする量は去年の80人です。100÷80=1.25で、割合は1を超えます。もとにする量は数の大小ではなく、比べ方の基準で決まります。
また、問題文に「の」がいくつも出てくることがあります。「の」の直前だけを機械的に選ばず、「何を基準に、何を比べているのか」を一文で言い直しましょう。
百分率・歩合|1%=0.01、1割=0.1からつなげる
百分率は、もとにする量を100としたときの割合の表し方です。全体を100等分した1つ分が1%で、小数では0.01です。0.3も30%も3割も、同じ割合を別の表し方で示しています。
| 小数など | 百分率 | 歩合 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 0.01 | 1% | 1分(ぶ) | 100等分した1つ分 |
| 0.1 | 10% | 1割 | 10等分した1つ分 |
| 0.25 | 25% | 2割5分 | 全体の4分の1 |
| 0.5 | 50% | 5割 | 半分 |
| 1 | 100% | 10割 | もとにする量と同じ |
| 1.2 | 120% | 12割 | もとの量の1.2倍 |
小数で表した割合を百分率に直すときは、その数を100倍して%をつけます。逆は、%の前の数を100でわります。割合そのものが100倍になったのではなく、表し方が変わったことも確認しましょう。
0.07=7%、7%=0.07。
0.7=70%なので、7%と70%は違います。
0.035=3.5%、0.5%=0.005。
歩合では0.1=1割、0.01=1分、0.001=1厘(りん)。0.205は2割5厘で、「分」にあたる数が0です。小数点の位置だけを暗記せず、位ごとに対応させます。
最初は10%・25%・50%・100%を中心に、量のイメージと結びつけます。小数を含む百分率や「厘」は、基本ができてから取り組めば大丈夫です。
割合の3つの式|同じ場面で求めるものを入れ替える
次の3問は、どれも「もとにする量200円・割合0.3・比べる量60円」という同じ関係を表しています。求めたいものを□にすると、公式の使い分けを理解しやすくなります。
| 求めるもの | 問題と関係 | 答えを求める計算 |
|---|---|---|
| 割合 | 60円は200円の何倍? 200×□=60 | 60÷200=0.3 百分率なら30% |
| 比べる量 | 200円の30%は何円? 200×0.3=□ | 200×0.3=60 答え:60円 |
| もとにする量 | ある金額の30%が60円。ある金額は? □×0.3=60 | 60÷0.3=200 答え:200円 |
共通の関係は「もとにする量×割合=比べる量」
割合を求めるなら「比べる量÷もとにする量」、もとにする量を求めるなら「比べる量÷割合」です。覚えた公式を使っても構いませんが、迷ったら共通のかけ算の関係に戻り、わからない量を□で表します。
特に「30%にあたる60円」からもとを求める問題で60×0.3とすると、60円の30%を求めてしまいます。60円はすでに全体の一部なので、全体200円のほうが60円より大きくなるという見通しと照らし合わせましょう。
答えの単位と検算までを1セットにする
割合を小数で答えるとき、0.3に「円」や「人」はつけません。百分率なら30%、何倍かを聞かれたら0.3倍と答えます。比べる量やもとにする量を求めたときは、円・人・mなど場面に合う単位が必要です。
もとが200円と求まったら、200×0.3=60に戻して問題の条件と一致するか確認します。式を書くときは、60÷200=0.3=30%のように同じ値を等号で結びます。0.3=30のように%を落とさないようにしましょう。
割合でつまずきやすいポイントと家庭での教え方
| よくある間違い | 確認すること | 声かけ・直し方 |
|---|---|---|
| 文章に出た順にわり算する | 何を1とするか | 「○○をもとにした△△」と言い直してから式を書く |
| 200円の30%を200×30で計算する | 30%=0.3 | 「半分より少ないから、100円より小さいはず」と見積もる |
| 7%を0.7にする | 1%=0.01 | 100マスのうち7マスを塗り、70マスとの違いを見る |
| もとにする量をいつも大きい数にする | 比べ方の基準 | 120%の例を使い、もとより大きい量も比べられると確かめる |
| 2割引を定価の20%で買うと考える | 値引き額と支払額の違い | 100%から引いた後に80%が残る、と図で確かめる |
| 単位が違う量をそのままわる | 同じ種類の量の単位 | 50cmは2mの何倍なら、2m=200cmにそろえて50÷200 |
2割引は「20%を引く」、支払うのは80%
定価1500円の品物を2割引で買う場合
2割=20%=0.2
値引き額:1500×0.2=300(円)
支払額:1500−300=1200(円)
支払う割合は1−0.2=0.8なので、1500×0.8=1200(円)でも求められます。
「20%引き」と「定価の20%の値段」は意味が違います。問題が聞いているのは値引き額か、支払額かを丸で囲んでから計算しましょう。
20%増量は「もとの量+20%」、全部で120%
もとの量が500mLの飲み物を20%増量すると、増える量は500×0.2=100mL、増量後は600mLです。500×1.2=600でも求められます。「120%になった」は「20%増えた」と同じですが、「120%増えた」とは違います。
2回の割合計算では、もとにする量が変わることがある
カード③の最後は「米5kgの30%を使い、そのあと残りの40%を使う」問題です。1回目の後に残る量は5−5×0.3=3.5kg。2回目は残りの3.5kgをもとにして、3.5×0.4=1.4kgと考えます。30%+40%=70%を最初の5kgにかける方法では求められません。
応用が難しい場合は、「最初の量」「残った量」を順に書くだけでも十分です。最初から1つの式にまとめることを目標にしないでください。
小学5年生1月の算数|実物画像付き無料プリント4選
割合・百分率の教材から、学ぶ順番に合わせた4枚を選びました。画像を押すとそのプリントの問題PDFが開きます。解答は各カードの「解答PDF」から、ほかの練習や図解は「プリント・解答一覧へ」から確認できます。
いずれも問題1ページ・解答1ページです。紙面の数直線は、書かれた量と割合の対応を読み取ります。図の長さを定規で測って答えを求めるものではありません。
割合を求めよう

小数で割合を求める計算8問と、シュート・定員・読書・来場者の文章題です。
最初は大問1の(1)〜(4)と大問2から。1より大きい割合や大問6の割合の比較へ進むときも、もとにする量を確認します。
プリント・解答一覧へ百分率と歩合

小数・百分率・歩合の換算、対応表の穴埋め、打率や値引きの割合を練習します。
最初は大問1の(1)〜(8)と大問2の(1)〜(7)。0.5%や「厘」、百分率が小数になる換算は基本を確認した後に取り組みます。
プリント・解答一覧へ比べる量を求めよう

百分率・歩合から比べる量を求める計算8問と、数直線付きの文章題です。
大問2〜5は、割合の1ともとにする量の位置を確認します。最後の大問6は、残りの量を新しい基準にする応用問題です。基本ができてから取り組みましょう。
プリント・解答一覧へもとにする量を求めよう

□×割合=比べる量の式を手がかりに、小数のわり算で全体や以前の量を求めます。
最初は大問1の(1)〜(4)と大問2から。大問6では、残金1300円に対応する割合が65%であることを確かめます。35%でわらないようにしましょう。
プリント・解答一覧へ最初は上段の計算を4問と文章題1問に絞りましょう。「どれがもとにする量か」を説明できたら、別の日に残りへ進みます。答えだけが違うときは計算を、式から違うときは量の関係を見直します。
1日10〜15分から|1月の4週間の家庭学習例
週3〜4回を目安に、短い練習と解き直しを組み合わせる例です。時間や問題数はお子さんに合わせて調整し、学校で習っていない部分は右端の復習へ置き換えます。
| 週 | 学習する内容 | 確認の目安 | 未習の場合の置き換え |
|---|---|---|---|
| 1週目 | カード①。もとにする量に線を引いて割合を求める | 「何を1としたか」を言える | 整数・小数の倍、小数のわり算 |
| 2週目 | カード②の基本。10%・50%などから小数と対応させる | 7%と70%を区別できる | 小数を10倍・100倍、1/10・1/100にする復習 |
| 3週目 | カード③。もとの量×割合で比べる量を求める | %を小数に直して式にできる | 小数のかけ算、2学期に習った図形の面積 |
| 4週目 | カード④と確認問題。□を使い、最後に検算する | 3つの量を見分け、答えの大きさを確かめられる | 小数のわり算、分数の通分・約分・加減 |
1回の学習は、前回の解き直し2分、今日の練習7〜10分、答え合わせと説明3分ほどから。間違いをすべてその場で繰り返さず、翌日や数日後に1問解き直し、自分で考え直せるかを見ます。
計算に戻る場合は、小数のかけ算・小数のわり算の教材へ。面積や分数の復習には、小学5年生12月の算数|図形の面積・2学期のまとめを使えます。
理解を確かめる確認問題8問
ノートに式と答えを書いてみましょう。④以降は、もとにする量・割合・比べる量を整理してから解きます。未習の問題は飛ばして構いません。
- 40人のうち10人が図書委員の活動に参加しました。40人をもとにした参加者の割合を、小数と百分率で答えましょう。
- 次を直しましょう。ア:0.08を百分率に。イ:125%を小数に。ウ:3割5分を小数と百分率に。
- 長さ50cmのテープは、長さ2mのテープの何倍ですか。
- 200ページの本の35%を読みました。読んだのは何ページですか。
- あるクラスの人数の40%にあたる12人が眼鏡をかけています。クラスは何人ですか。
- 定価2400円のかばんを25%引きで買います。値引き額と支払額を、それぞれ求めましょう。
- もとの量が500mLの飲み物を20%増量します。増量後は何mLですか。
- 持っていたお金の30%を使ったら、残りは1400円でした。はじめに何円持っていましたか。
解答・解説
- 0.25、25%。もとにする量は40人、比べる量は10人。10÷40=0.25です。0.25は全体の4分の1で、25%と表します。
- ア:8%、イ:1.25、ウ:0.35・35%。0.08は0.01が8つ分なので8%。125%は125÷100=1.25。3割5分は0.3+0.05=0.35です。
- 0.25倍。まず2m=200cmと単位をそろえます。50÷200=0.25。50÷2とすると単位の違う数をそのまま比べてしまいます。
- 70ページ。もとは200ページ、割合は35%=0.35。200×0.35=70です。半分の100ページより少ないこととも合います。
- 30人。クラス全体を□人とすると、□×0.4=12。12÷0.4=30です。30×0.4=12と検算できます。
- 値引き額600円、支払額1800円。2400×0.25=600、2400−600=1800。支払う割合は75%なので、2400×0.75=1800でも求められます。
- 600mL。増える量は500×0.2=100mL。500+100=600です。増量後の割合1.2を使って500×1.2としても同じ答えになります。
- 2000円。残りの割合は1−0.3=0.7。はじめのお金を□円として□×0.7=1400なので、1400÷0.7=2000です。2000×0.3=600円を使うと、1400円残ります。
①③で迷ったらカード①、②はカード②、④⑥⑦はカード③、⑤⑧はカード④へ戻ります。⑥〜⑧は、求める量に対応する割合が問題文の数字と同じとは限らないことを確認しましょう。
よくある質問と次に使うプリント
「くもわ」などの公式の覚え方は使ってもよいですか?
計算の確認に使っても構いません。ただし、文章から3つの量を取り出せなければ、公式だけでは式を決められません。「もとにする量は何?」「求めたい量はどれ?」を言葉や図で確認してから使いましょう。
100%より大きい割合は間違いですか?
間違いではありません。比べる量がもとの量より大きければ100%を超えます。たとえば去年80人、今年100人なら今年は去年の125%です。一方、クラス全員のうち参加した人数のような「全体とその一部」の場面で100%を超えたら、式や条件を見直します。
正解できても説明が難しいときはどうしますか?
長い説明を求めず、「200円を1とした」「30%は0.3だからかけた」の一言から始めましょう。式の数字を問題文の量に結びつけて指させれば、理解を確かめる手がかりになります。
割合の次に何を復習するとよいですか?
基本ができたら、教材一覧の割引・増量や3つの量を見分ける練習に進みます。学校で帯グラフ・円グラフを学んだ後は、全体を100%とした資料の読み取りにもつなげてみましょう。
学習範囲の参考:東京書籍・2024年度用「新編 新しい算数」5年 年間指導計画作成資料・略案(2024年2月版)。「割合」の学期区分と指導内容を参照しています。1月への配分・家庭学習例は本記事の編集案です。
掲載プリントの内容・問題と解答の確認日:2026年10月30日。紹介している4点は既存教材です。学校の指導に合わせ、必要な設問を選んでご利用ください。











