
小学4年生の12月は、学校で習った算数を整理し、冬休みの復習につなげたい時期です。「向きを変えると四角形の名前がわからない」「平行四辺形の向かい合う辺を取り違える」「四捨五入で見る位を間違える」といったつまずきは、答えだけを覚えるより、図や数に印を付けて理由を確かめると整理しやすくなります。
この記事では、台形・平行四辺形・ひし形の性質と作図を中心に、がい数(概数)、計算のきまりなどの復習方法を紹介します。実物が見える無料プリント4選、4週間の家庭学習例、解説つきの確認問題8問も用意しました。
ここで紹介する順序は家庭学習の一例です。東京書籍の2024年度版年間指導計画では「垂直、平行と四角形」「がい数」「計算のきまり」は2学期、「面積」は3学期に配置されています。面積は学校ですでに習っている場合だけ選んでください。四角形や概数も未習なら、学校のノート・テストを確認して、習った単元の復習に置き換えましょう。
小学4年生12月の算数で確認したい内容
最初からまとめテストをすべて解く必要はありません。まずは教科書で習った範囲を確認し、「名前を言う」「理由を説明する」「自分でかく」のどこまでできるか見てみましょう。
| 内容 | 確認すること | 取り組み方 |
|---|---|---|
| 四角形の分類 | 平行な辺の組数、辺の長さ、角の大きさで判断できる | 図を回しても同じ名前になる理由を話す |
| 辺・角・対角線 | 向かい合う辺や角を指し、習った性質を説明できる | 同じ長さ・大きさのところに同じ印を付ける |
| 四角形の作図 | 平行や辺の長さを使って図形を完成できる | 方眼から始め、三角定規・コンパスへ進む |
| 概数・計算 | 指定された位の1つ下を見て四捨五入できる | 位に印を付け、計算順序と見積もりも確認する |
| 面積〈既習の場合〉 | 長方形・正方形の面積と周りの長さを区別できる | 内部を塗る、周りをなぞる動作で使い分ける |
台形・平行四辺形・ひし形は「見た目」より性質で見分ける
向かい合う辺に印を付け、平行な組を探す
「斜めだから平行四辺形」「ダイヤの形だからひし形」という覚え方だけでは、向きを変えた図で迷いやすくなります。四角形の辺を1本指し、その辺と頂点を共有しない、向かい合う辺を探しましょう。隣り合う辺とは区別して考えます。
| 四角形 | 名前を判断する基本の性質 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 台形 | 向かい合う1組の辺が平行な四角形 | この教材の仲間分けでは「1組だけが平行」に注目する |
| 平行四辺形 | 向かい合う2組の辺がそれぞれ平行な四角形 | 1組見つけて終わらず、もう1組も調べる |
| ひし形 | 4つの辺の長さがすべて等しい四角形 | 斜めかどうかではなく、4辺の長さを確かめる |
| 長方形 | 4つの角がすべて直角の四角形 | 紙を回しても直角の性質は変わらない |
| 正方形 | 4辺が等しく、4つの角がすべて直角の四角形 | 辺の長さと直角の両方を確かめる |
平行とは、同じ平面上の2本の直線をどこまでものばしても交わらない関係です。「今見えている部分で交わっていない」だけでは判断できません。方眼や三角定規を使って確かめましょう。
ひし形や正方形は、複数の性質に当てはまる
ひし形は4辺が等しく、向かい合う2組の辺も平行です。そのため、「2組の辺が平行な図形をすべて選ぶ」問題では、ひし形も選びます。長方形や正方形も平行四辺形の性質をもち、正方形はひし形の性質ももちます。
「ひし形と答えたから、平行四辺形の条件には当てはまらない」と考えないことが大切です。図形の名前を1つ答える問題か、条件に当てはまる図形をすべて選ぶ問題かを先に確認すると、教材の意図に合わせて答えやすくなります。
辺の長さと角の大きさは、向かい合う組で考える
ABが4cm、BCが7cmなら、向かい合うCDは4cm、ADは7cmです。周りの長さは、4+7+4+7=22で22cmになります。
角Aが110°なら、向かい合う角Cも110°です。隣り合う角B・角Dはそれぞれ70°。平行な直線と角の関係を使い、110+70=180となることを確かめます。
ひし形なら4辺がすべて等しいので、周りの長さが28cmのとき、1辺は28÷4=7で7cmです。平行四辺形だからといって、4辺がすべて等しいとは限りません。
対角線は「長さ」「交わり方」を分けて確認する
対角線は、向かい合う頂点を結んだ線です。すでに習っていれば、平行四辺形では2本がそれぞれの真ん中で交わること、長方形では2本の長さが等しいこと、ひし形では垂直に交わることも、実際に線を引いて確認しましょう。正方形はこれらの性質をすべてもちます。
「ひし形なら対角線は同じ長さ」とは限りません。図に定規を当てるときは、辺を測っているのか対角線を測っているのかを指で示してください。対角線の単元が未習なら、辺と角の確認までで十分です。
作図は、方眼→平行な直線→長さを移す順に
- 方眼で完成させる:辺ABと辺BCがあるとき、Aを通りBCと平行な線、Cを通りABと平行な線を引き、交点をDにします。向かい合う辺が2組とも平行か確かめます。
- 三角定規でかく:一方の三角定規を固定し、もう一方をずらして平行な直線を引きます。作図中に固定した定規が動いていないか見直します。
- コンパスで長さを移す:平行四辺形ではAD=BC、CD=ABを使えます。Aを中心にBCの長さ、Cを中心にABの長さで弧をかき、対角線ACをはさんでBと反対側の交点をDにします。
すべてを同じ日に練習する必要はありません。学校で使った道具・手順に合わせ、完成後に「どの性質を使ったか」を一言説明できれば十分な振り返りになります。
2学期のまとめ:概数・計算・既習の面積を復習する
四捨五入は、残す位の1つ下を見る
47,286を「千の位まで」の概数にするなら、千の位の7を残し、1つ下の百の位の2を見ます。2は4以下なので切り捨て、47,000です。同じ47,286でも「一万の位まで」なら、千の位の7を見て切り上げ、50,000になります。
「上から2けた」なら、左から4・7の2けたを残し、その次の2を見ます。まず残す位に丸、判断する位に下線を付けると、どの数字を見ればよいかがはっきりします。
いちばん小さい数は2,350、いちばん大きい数は2,449です。2,349は2,300になり、2,450は2,500になることを境目で確かめます。「2,350以上2,450未満」と表すこともできます。
「先に概数にする」と「合計してから概数にする」を区別する
「398を約400、51を約50として積を見積もる」なら、400×50=20,000で、答えは約20,000です。一方、「合計を出してから千の位までの概数にする」と書かれていれば、先に正確に足します。
たとえば1,400人と1,400人を合計してから四捨五入すると、2,800人から約3,000人になります。それぞれを先に千の位までの概数にすると、1,000+1,000で約2,000人です。概数にするタイミングで結果が変わるので、指示の言葉に線を引きましょう。
計算のきまりとわり算は、途中の考え方を残す
36+8×4は、かけ算を先に計算して36+32=68です。(36+8)×4は、かっこを先に計算して44×4=176になります。最初に計算する部分を囲み、1行ずつ書く練習が役立ちます。
わり算の筆算では、仮の商を立てたあとのかけ算・ひき算を消さずに残すと、間違えた場所を確かめられます。たとえば735÷28は26あまり7で、28×26+7=735、あまりの7はわる数の28より小さい、と確認できます。
面積は既習の場合だけ:内部の広さと周りの長さを分ける
長方形がたて5cm、横8cmなら、面積は5×8=40で40cm²、周りの長さは(5+8)×2=26で26cmです。面積を求めるときは図の内部を薄く塗り、周りの長さを求めるときは辺をなぞって区別しましょう。
L字形は、縦や横に補助線を引いて長方形に分けると考えやすくなります。面積の単位も既習なら、1m²は1辺1mの正方形、1m=100cmなので100×100=10,000から、1m²=10,000cm²と確かめられます。
小4の四角形の復習では、辺・角・対角線・作図を中心にします。ここでは台形や平行四辺形などの面積公式を必須にしません。長方形・正方形の面積も未習なら、面積カードを飛ばして、概数や計算を復習してください。
つまずき別:答えを教える前の声かけ
| つまずき・誤答 | 確かめたいこと | 声かけと練習 |
|---|---|---|
| 回した長方形を「ひし形」と答える | 向きだけで名前を決めていないか | 「紙を回すと、辺の長さや直角は変わった?」と測って確認 |
| 隣の辺を同じ長さにしてしまう | 向かい合う辺と隣り合う辺の区別 | 「この辺と頂点を共有しない辺はどれ?」と指す |
| ひし形を平行な2組の仲間から外す | 名前と性質を別に考えられるか | 「この条件にも当てはまる?」と平行な辺に矢印を付ける |
| 作図した四角形が閉じない | 平行線やコンパスの幅がずれていないか | 一度に直さず、ADとBC、CDとABを1組ずつ確認 |
| 千の位までの概数で千の位を見て判断する | 残す位と見る位の混同 | 「千の位を残すなら、その右隣は何の位?」と聞く |
| 面積の答えをcmで書く | 長さと広さの違い | 「1cmの線を数えた? 1cm²の正方形を数えた?」と図に戻る |
丸つけでは、間違いを「性質」「作図」「位」「計算」「単位」などに分けて1つメモするだけでも、次に選ぶプリントが決まります。たくさん解き直すより、同じ理由で間違えた問題を2〜3問選び、翌日もう一度確かめましょう。
小学4年生12月に使える無料算数プリント4選
画像を押すと問題PDF、説明文・緑のボタンを押すと教材の紹介ページが開きます。紹介ページには対応する解答PDFがあります。画像は実物の問題PDFから作成しているので、内容と難しさを見て選べます。
台形・平行四辺形・ひし形|ステップ4

平行な辺の組数と辺の長さで四角形を分類し、方眼で平行四辺形・ひし形を完成させるプリントです。
使い方:最初は大問1〜2で性質を確認し、大問3〜4の作図へ。大問1では、ひし形も「2組が平行」の仲間に入ります。最後の分割問題は余裕があるときに。
プリント・解答一覧へ平行四辺形・ひし形の辺と角|ステップ5

向かい合う辺・角の性質、ひし形の4辺の長さを使って考えるプリントです。周りの長さや作図にも取り組めます。
使い方:基本の大問1〜4から。角度とコンパスの大問5〜6は習熟に合わせて選択。大問6の交点Dは、対角線ACをはさんでBと反対側を選びます。
プリント・解答一覧へ2学期まとめテスト|3ページ目「がい数」

四捨五入の位、整数の範囲、かけ算・わり算の見積もりを確認できます。画像は問題PDF全8ページのうち3ページ目です。
使い方:画像クリックで問題8ページ全体が開きます。概数だけなら3ページを指定して印刷。解答PDFは2ページ目を参照。未習問題を除いた場合は100点満点で評価しません。
プリント・解答一覧へ長方形・正方形・L字形の面積

長方形・正方形と、それらを組み合わせた図形の面積を練習できます。cm²とm²の単位も確認します。
使い方:学校で面積を習った人向け。未習なら飛ばしてください。L字形は長方形に分けて考えます。下段は番号(2)が重複していますが、テーブルと畑の別々の問題です。
プリント・解答一覧へまとめテストは、学校で習ったページを選んで印刷する
カード③の画像は「2学期まとめテスト」の問題3ページ目(がい数)です。画像のリンクは問題8ページ全体のPDFなので、概数だけ練習する日は印刷するページを「3」に指定してください。対応する解答は、別の解答PDFの2ページ目です。
| 問題PDFのページ | 内容 | 選び方 |
|---|---|---|
| 1〜2 | わり算の筆算・性質 | 計算の復習や答えの確かめに |
| 3〜4 | がい数・計算のきまり | 位や計算順序の取り違えを確認 |
| 5 | 垂直・平行と四角形 | カード①②のあとに性質を再確認 |
| 6〜7 | 分数・変わり方 | 学校で習った内容だけ選択 |
| 8 | わり算・概数・分数の文章問題 | 分数が未習なら(3)を飛ばす |
問題PDFは8ページ、解答・採点の手引きは4ページです。一部だけ解く場合は100点満点の点数として評価せず、取り組んだ問題の正答数と間違えた理由を確認しましょう。全部を1日で終える必要はありません。
4週間の家庭学習例|冬休みは間違えた理由を確かめ直す
1回10〜15分、週3〜4回程度を目安にした例です。集中の続き方や宿題の量に合わせて短くして構いません。「1枚終える」より「今日のポイントを1つ言える」を目標にしましょう。
| 時期 | 中心にすること | 具体的な進め方 |
|---|---|---|
| 第1週 | 四角形の分類 | カード①の分類・名前の問題。平行な辺と等しい辺に印を付け、紙を回して再確認 |
| 第2週 | 辺・角と作図 | カード①の方眼作図、カード②の基本問題。余裕があればコンパスの作図へ |
| 第3週 | 概数・計算 | カード③の概数を2〜3問ずつ。別の日にまとめテスト4ページ目の計算のきまり |
| 第4週・冬休み | 苦手の解き直し | 間違えた問題を翌日・数日後に再確認。面積が既習ならカード④、未習ならわり算や四角形を選ぶ |
たとえば1回の学習を「前回の間違いを1問→今日の問題を2〜3問→理由を一言」の順にすると、解きっぱなしを防げます。冬休みに新しい教材を増やす前に、2学期のテストで間違えた問題を見返すのもおすすめです。
四角形が未習の場合は、第1〜2週をわり算や概数の復習に入れ替えてください。反対に学校で分数・変わり方まで終わっていれば、まとめテストの6〜7ページを組み入れられます。学校の宿題や授業の復習を優先して調整しましょう。
確認問題8問|図形の性質と2学期の計算をチェック
習った問題だけ解いてください。⑧の面積は既習者向けです。答えだけでなく、使った性質や見た位も説明してみましょう。
- 向かい合う1組の辺だけが平行な四角形を何といいますか。
- 頂点が周りに沿ってA・B・C・Dと並ぶ平行四辺形があります。AB=5cm、BC=8cmのとき、CDとADの長さ、周りの長さを求めましょう。
- ひし形の周りの長さは32cmです。1辺の長さは何cmですか。また、ひし形は「向かい合う2組の辺が平行な図形」の仲間に入りますか。
- 長方形の紙を斜めに回しました。4つの角はすべて直角のままです。この四角形を長方形と呼べますか。理由も答えましょう。
- 47,286を四捨五入して、千の位までの概数で表しましょう。
- 四捨五入して百の位までの概数にすると2,400になる整数のうち、いちばん小さい数といちばん大きい数を答えましょう。
- 36+8×4と(36+8)×4を、それぞれ計算しましょう。
- 〈面積を習った人〉たて5cm、横8cmの長方形について、面積と周りの長さを求めましょう。
確認問題の解答と考え方
- 台形。1組だけが平行という条件を確認します。向きや辺の傾きだけでは判断しません。
- CD=5cm、AD=8cm、周りの長さは26cm。向かい合う辺の長さが等しいので、5+8+5+8=26です。
- 1辺8cm。仲間に入ります。32÷4=8。ひし形は4辺が等しく、向かい合う2組の辺もそれぞれ平行です。
- 長方形と呼べます。紙を回しても4つの角が直角という性質は変わりません。名前を決めるのは図形の性質です。
- 47,000。千の位を残すため、百の位の2を見て切り捨てます。47,286そのものと等しい数ではなく、およその数です。
- 最小2,350、最大2,449。2,350は切り上げて2,400、2,449は切り捨てて2,400。2,450は2,500になるので入りません。
- 68と176。36+8×4=36+32=68。(36+8)×4=44×4=176。かっこの有無で計算の順序が変わります。
- 面積40cm²、周りの長さ26cm。面積は5×8=40、周りは(5+8)×2=26。答えの単位まで確かめましょう。
よくある質問
四角形の名前は覚えていますが、問題になると間違えます。
名前を言う練習に加え、「平行な辺はどれとどれ?」「4辺が等しいことはどう確かめる?」と理由を聞いてみてください。紙の向きを変えたり、横長・縦長の図を並べたりすると、見た目だけで判断しているか確認できます。
12月なのに面積を習っていません。遅れていますか。
面積を扱う時期は教科書や学校によって異なります。参考にした東京書籍の計画でも面積は3学期です。この記事の月別の例に合わせて先取りする必要はありません。学校で習った四角形、概数、計算などの復習を進めてください。
まとめテストは何点取れるまで繰り返せばよいですか。
まずは点数より、間違いの理由を説明できるかを見ましょう。同じ答えを覚えるだけになっている場合は、数字や図の向きが違う問題で確認します。未習問題を除いて解いた場合、全問を対象にした100点満点の基準とは比較しません。
次に使いたい小4算数の関連教材
学習範囲の参考資料:東京書籍「新編 新しい算数」4年・2024年度用 年間指導計画作成資料(略案、2024年2月版)。学期と単元の配列を参考にしています。12月への配当・家庭学習の順序は本記事の編集例であり、全国共通の進度を示すものではありません。










