
小学1年生の算数で、「計算だけならできるのに、文章題になるとたすかひくか迷う」「『多い』を見つけると、全部たし算にしてしまう」ということはありませんか。12月の家庭学習では、計算の手順と、何を求める式なのかを分けて確かめると、苦手に合う復習がしやすくなります。
この記事では、たし算・ひき算の使い分けを中心に、繰り上がり・繰り下がりの復習、文章題の教え方、冬休みにつながる4週間の学習例を紹介します。実物画像で選べる無料プリント4選と、解説付き確認問題8問も用意しました。
小学1年生12月の算数|2学期の復習で確認したいこと
まずは「計算」「式を決める」「答えを書く」の3つに分けて様子を見ましょう。計算ミスがある場合と、式を立てる前に止まる場合では、戻るところが違います。
| 確認すること | できているか見る例 | 迷ったときの復習 |
|---|---|---|
| 10のまとまり | 8はあと2で10、14は10と4と分けられる | ブロックで「10をつくる」「10といくつ」を確認 |
| 繰り上がり・繰り下がり | 8+5、13−7の考え方を話せる | 分けた数と残りを具体物で確かめる |
| 文章から式を決める | 全部・増えた後・残り・違いを区別する | 絵やブロックでお話を再現する |
| 問いに合う答え | 「何個」「どちらが何個多い」に合わせて答える | 最後の問いと、自分の答えを読み比べる |
時計や形も学校で習っていれば、計算だけに偏らないよう短く確かめます。ただし、この記事では加減の使い分けを中心に扱います。時計・形などは小1算数のプリント一覧から、教科書と合う教材を選んでください。
小1・12月の無料プリント4選|苦手に合わせて選ぼう
画像を押すと、その画像の問題PDFが開きます。説明文と「プリント・解答一覧へ」ボタンからは、解答や別の問題がある教材ページへ進めます。1枚全部を一度に終えず、必要な問題だけ選んでもかまいません。
10を作った後の残りを確かめる

10を作るために数を分け、残りをたす練習です。穴埋め問題と、友達の計算が正しいかを判断して直す問題を収録しています。
使い方:最初は大問1から。「5を2と3に分けたら、3はどこに残る?」のように、ブロックの移動と図を対応させましょう。大問2はわざと間違った式・分け方を含む問題です。
プリント・解答一覧へひき算30問から苦手な計算を選ぶ

11〜17から1けたの数をひく計算プリントです。繰り下がりの手順が分かった後の反復練習や、苦手な計算を見つけるのに使えます。
使い方:1回3〜5問を目安に選びます。間違えたら数を増やさず、10からひいた残りと、もともと分けた数を合わせるところを確認しましょう。
プリント・解答一覧へ同じ絵から「全部」「違い」を考える

同じ絵で問いを変える問題に加え、全部・残り・増加・違いを読み取る文章題があります。最後には使わない数があるチャレンジもあります。
使い方:大問1の問いを1つずつ読み、絵のどこを求めるか指さします。「みんなで」と「違い」を比べてから、式を書いてみましょう。
プリント・解答一覧へ丸をかいてお話を確かめる

絵のない文章を丸で表し、式と答えにつなげる教材です。後半には3つの数の問題と、式に合うお話を選ぶ問題があります。
使い方:まず大問1だけ使えます。増えた分は丸を足し、なくなった分は印を付け、違いは1つずつ結びます。3つの数は習ってから挑戦しましょう。
プリント・解答一覧へカード画像は、実際に配布されている問題PDFから作成しています。①②は計算の復習、③④は式を決める練習です。計算が安定していれば③から始められます。③④のチャレンジ問題は、基本ができてから取り組みましょう。
たし算・ひき算の使い分け|「何を知りたいか」から考える
合わせる・増える・残る・違いを、動かして確かめる
「たすの? ひくの?」と二択だけで聞くと、当てずっぽうになりがちです。先に「何がいくつある?」「どうなった?」「何を知りたい?」と問い、丸の絵やブロックで表してから式にしましょう。
| 場面 | お話の例 | 確かめ方・式 |
|---|---|---|
| 合わせる | 赤い玉が8個、青い玉が5個。全部で何個? | 2つのまとまりを合わせる。8+5=13 |
| 増える | 玉が8個。5個もらった。何個になった? | 最初の8個に5個加える。8+5=13 |
| 残る | 玉が13個。5個あげた。残りは何個? | 13個から5個取り除く。13−5=8 |
| 違いを求める | 赤い玉が8個、青い玉が5個。赤は何個多い? | 1個ずつ組にして、組にならない分を見る。8−5=3 |
「違い」は、誰かが取ったり食べたりしなくても、ひき算になる場面です。「減っていないからひき算ではない」と迷ったら、2列の玉を1つずつ結び、同じ数の部分を除いて比べてみましょう。
同じ8個と5個でも、問いが変われば式が変わる
- 全部で何個? → 両方を合わせるので、8+5=13。答えは13個。
- 赤は青より何個多い? → 違いを求めるので、8−5=3。答えは3個。
同じ物・同じ数のまま最後の問いだけ変えると、「数字が決まれば式も決まるわけではない」と確かめられます。③のプリントでも、同じ絵を使って「みんなで」「違い」「帰った後」を比べられます。
文章題を解く4つの手順
- 最後まで読む。何を聞かれているかを言葉にします。
- 数と物を一緒に確かめる。「8」だけでなく「赤い玉8個」のように読み取ります。
- 絵やブロックで表す。合わせる、取る、組にして比べる操作をします。
- 式と答えを書く。式の数が何を表すか説明し、答えに個・人・枚などを付けます。
「多い=たし算」「来ました=たし算」と言葉だけで決めないことも大切です。たとえば「何個多い?」は違いを聞いています。手がかりになる言葉を見つけたら、お話の中で何がどうなり、何を求めるのかを必ず確かめましょう。
繰り上がり・繰り下がりは「10」を使って復習
8+5:10を作った後の「残り」を忘れない
- 8は、あと2で10。
- 5を2と3に分ける。
- 8+2=10、10+3=13。だから、8+5=13。
「8+5=10」となったら、分けた後の3を忘れていないか確かめます。8個と5個を並べ、5個の中の2個だけを8個側へ動かすと、10と3が見えます。①は、この「10を作って終わりにしない」点や、分け方の間違いを確認する教材です。
13−7:10からひき、残しておいた3を合わせる
- 13を10と3に分ける。
- 10−7=3。
- ひいていない3と合わせて、3+3=6。だから、13−7=6。
「13−7=3」になったら、最初から分けておいた3個を指さします。計算の途中を残すときは「10−7=3」「3+3=6」のように式を分けて書き、答えの異なる式を等号でつなげないようにしましょう。
13から先に3をひき、残りの4をひく考え方でも解けます。学校で習った方法を尊重し、お子さんが操作と式を対応させて説明できるかを見てください。詳しい手順は小1・11月算数の繰り下がりの教え方でも確認できます。
計算の練習と文章題の練習を少しずつ組み合わせる
計算プリントが全部できるまで文章題を待つ必要はありません。たとえば「計算3問+文章題1問」にし、文章題の数を小さくして式を選ぶ練習をする方法もあります。式が正しく計算だけ間違えたときは、式を決めたところは認めて、計算の部分だけ復習しましょう。
文章題でつまずいたときの教え方・声かけ
| よくあるつまずき | 確かめたいこと | 声かけ・練習 |
|---|---|---|
| 出てきた数を全部たす | 聞かれている物と数を結び付けているか | 「求めるのは花? 虫?」「この3は何の数?」と確認 |
| 「多い」だからたし算にする | 全部の数と違いを区別できるか | 「同じ数ずつ組にしたら、組にならないのはいくつ?」 |
| 出てきた順にひく | 比べる場面を表しているか | 少ない数が先に書いてあっても、並べて多い側の余りを数える |
| 式は合うが答えを間違える | 10のまとまりを使えているか | 式はそのままにし、1問だけブロックで計算を確認 |
| 「どちらが何個多い」に数だけ答える | 問いの2つの部分に答えているか | 「赤が3個多い」のように、物の名前も添える |
| 3つの数で途中の答えを忘れる | 出来事の順に考えているか | 最初・次・最後の3場面に分け、1場面ずつ動かす |
不要な数がある問題は、まず「何の数か」を見る
「赤い花が4本、白い花が7本。ちょうが2匹来ました。花は全部で何本?」なら、使うのは花の4本と7本です。4+7=11で、答えは11本。「数字は全部使う」と思っていると4+7+2にしてしまうので、数と物の名前をセットで囲みます。
③の最下段にも、花の数を求めるのに使わない数が出てきます。こうした問題は発展的な練習です。基本の文章題で迷ううちは無理に解かせず、使う数が2つだけの短いお話へ戻ってください。
3つの数は、出来事の順に確かめる
「公園に7人。2人来て、4人帰った」なら、7+2−4=5。途中を説明するときは、7+2=9、9−4=5と分けて書けます。④の3つの数の問題は、学校で習ってから取り組み、まずは基本の大問1だけ使ってもかまいません。
12月から冬休みへ|1回5〜10分の家庭学習例
時間と分量は目安です。学校の宿題と重なる日は減らし、疲れている日は1問だけでもかまいません。冬休みのワークを最初から最後まで一気に進めるより、間違え方を見て復習する内容を決めましょう。
- 1〜2分:「7はあといくつで10?」「12は10といくつ?」を確認。
- 3〜5分:計算3〜5問、または文章題1問に取り組む。
- 1〜2分:1問だけ「どうしてその式?」を説明し、丸つけする。
| 時期 | 学習内容 | 教材・活動 | 確かめること |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 計算の苦手を見つける | ①の基本問題、②から5問。迷ったらブロックへ | 10を作った後・ひいた後の残りを忘れていないか |
| 2週目 | 問いを読んで式を選ぶ | ③の大問1・2を1日1〜2問 | 全部・残り・違いを絵と結び付けられるか |
| 3週目 | 自分で絵と式を書く | ④の大問1。習っていれば3つの数にも挑戦 | 絵がなくても、丸を使ってお話を表せるか |
| 4週目・冬休み | 苦手を解き直す | 下の確認問題や学校のワークから選ぶ | 数を変えた問題でも、考え方を説明できるか |
繰り上がり・繰り下がりが未習なら、1週目は10までの計算に替えます。文章題も「3個と2個」「5個から2個」のような数で練習できます。3つの数がまだなら④のチャレンジは飛ばし、同じ内容を繰り返して構いません。
冬休みは「できなかった理由」を1つだけ残す
解き直す問題の横に、保護者が「問い」「式」「計算」「単位」のどこで迷ったかを短く書いておくと、次の復習が決めやすくなります。翌日以降に同じ問題を1問、さらに別の数の問題を1問試し、手順が使えるか確かめましょう。
範囲を広く確認したい場合は、小1算数・2学期まとめテストも利用できます。教科書で習った問題を選び、日を分けて取り組んでください。点数だけで判断せず、計算と文章の読み取りを分けて振り返ります。
小1・12月の確認問題8問|たし算・ひき算を使い分けよう
文章は大人が読んでもかまいません。ブロックや丸の絵を使って考え、文章題は式と答えを書きます。(7)(8)はチャレンジです。学校で習った範囲や理解に合わせて選んでください。
- 8+5を けいさんしましょう。
- 13−7を けいさんしましょう。
- あかい おりがみが 8まい、あおい おりがみが 6まい あります。あわせて なんまい ありますか。
- シールが 7まい あります。5まい もらいました。なんまいに なりましたか。
- クッキーが 14こ あります。8こ たべました。のこりは なんこですか。
- あおい おはじきが 5こ、あかい おはじきが 9こ あります。どちらが なんこ おおいですか。
- バスに 7にん のって います。2にん のって きて、そのあと 4にん おりました。なんにんに なりましたか。
- あかい はなが 4ほん、しろい はなが 7ほん あります。ちょうが 2ひき とんで います。はなは ぜんぶで なんぼんですか。
解答と考え方
- 13。5を2と3に分け、8+2=10、10+3=13と考えます。移した2と残りの3を確かめましょう。
- 6。13を10と3に分け、10−7=3、3+3=6と考えます。もともと分けておいた3も残っています。
- 8+6=14、14枚。赤と青の両方を合わせた数を求めます。「違い」を聞く場合とは式が変わります。
- 7+5=12、12枚。最初の7枚に、もらった5枚を加えます。絵をかくなら7個の丸に5個追加します。
- 14−8=6、6個。14個から食べた8個を取り除きます。14を10と4に分けると、10−8=2、2+4=6です。
- 9−5=4、赤が4個多い。青と赤を5組作ると赤が4個余ります。文章では5が先でも、違いは多い9から少ない5をひいて求めます。
- 7+2−4=5、5人。2人乗ると9人になり、4人降りると5人です。7+2=9、9−4=5と2つの式で考えても構いません。
- 4+7=11、11本。花の数を聞いているので、ちょう2匹は計算に入れません。「何の数か」を確かめる問題です。
(1)(2)で迷ったら①②へ。(3)〜(6)で式を迷ったら③へ戻り、具体物で場面を表します。(7)は④の3つの数の問題、(8)は③のチャレンジにつながります。読んでもらうと解ける場合は、文章を読む支援をしながら、算数の考え方を確かめましょう。
小1・12月の算数でよくある質問
「たす」「ひく」のキーワードを暗記させればよいですか?
言葉は手がかりになりますが、それだけで決める練習にはしないほうがよいでしょう。「何個多い?」は違いを求める問いです。問題を最後まで読み、物を動かしたり組にしたりして、何を求める式なのかを確認します。
計算が遅いので、時間を計って練習すべきですか?
考え方がまだ不安定なら、まず正しく説明できることを目標にします。指やブロックをすぐ禁止せず、10のまとまりを使う経験を増やしましょう。家庭では他の子と速さを比べず、前に迷った問題が解けたかを見ます。
文章題は保護者が読み上げてもよいですか?
家庭で算数の理解を確かめる場面では、読み上げても構いません。たす・ひくの手がかりだけを強調せず、1文ずつ自然に読みます。その後、お子さんに「何のお話?」「何を知りたい?」と説明してもらいましょう。
冬休みまでに全部できないといけませんか?
学校や教科書で進度は異なります。この4週間は学習例であり、達成期限ではありません。習った範囲から苦手を1つ選び、基本の問題に戻って確かめてください。チャレンジ問題を全問解くことを優先する必要はありません。
冬休み明け・3学期の学習へ:小学1年生1月の算数|100までの数・位取りのつまずき対策。10の束とばらを使う教え方、数直線、4週間の学習例を紹介します。学校の進度に合わせてご利用ください。
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12月は、たし算・ひき算を「計算できる」ことに加えて、「このお話だから、この式になる」と話せるかを確かめてみましょう。絵や具体物を使い、学校で習った内容を少しずつ復習することが、冬休みの家庭学習につながります。
東京書籍「新編 新しい算数」第1学年 年間指導計画作成資料・略案(2024年度版)の「たしざん」「ひきざん」「どんなけいさんになるのかな?」を参照。12月への配当と家庭学習の順序・分量は本記事の提案です。3学期の単元名「たしざんとひきざん」に含まれる順序などの学習全体を、12月の必須範囲として扱うものではありません。教材ページと掲載カードの問題・解答PDFは2026年10月28日に確認しました。










