
小学1年生の算数で、「13−8になると指が足りなくなる」「3から8はひけない、と手が止まる」と困っていませんか。繰り下がりのあるひき算は、数を10のまとまりと残りに分けて考えることが大切です。
この記事では、小1・11月の家庭学習に向けて、繰り下がりのひき算の教え方、文章題の読み取り、かたちあそびのポイントを紹介します。実物画像から選べる無料プリント4選と、短時間で取り組める4週間の学習例、解説付き確認問題8問も掲載しています。
小学1年生11月の算数|確認したい3つのポイント
計算の速さだけで判断せず、「どの数を分けたか」「何を求める式か」を確かめると、練習する内容が決めやすくなります。
| 内容 | 確認したいこと | 迷ったときの戻り先 |
|---|---|---|
| 繰り下がりのひき算 | 13を10と3に分け、10から8をひいて、残った2と3を合わせる | 「10といくつ」・10までのひき算・小さい数のたし算 |
| 文章題 | 残りを求める場面と、2つの数の違いを求める場面を絵で表す | 具体物を取り除く・1つずつ対応させる活動 |
| かたちあそび | 色や大きさに関係なく、形の特徴で仲間分けする | 箱・筒・ボールなどを手に取り、向きを変えて比べる活動 |
小学1年生のこの段階では、2けたの筆算の手順を先に覚えさせるより、ブロックと横に書いた式を対応させましょう。学校で使っている言い方や図があれば、それに合わせると取り組みやすくなります。
実物画像で選ぶ|小1・11月の無料プリント4選
画像を押すと、その問題PDFが開きます。説明文と「プリント・解答一覧へ」ボタンからは、解答や別の問題を掲載している教材ページへ進めます。お子さんの進度に合うものだけ選んで印刷してください。
繰り下がりのひき算30問

11〜17から1けたの数をひく計算プリントです。10のまとまりを使う考え方を確かめたあと、少しずつ練習できます。
使い方:最初は5問を選んで取り組みます。答えだけでなく、1問は「10からひいて、残りをたす」と説明してもらいましょう。
プリント・解答一覧へ絵で考える「のこりはいくつ」

絵のある問題から、文章だけの問題へ進む7問です。繰り下がりのない問題と、繰り下がりのある問題が入っています。
使い方:なくなった分を指さしたり、絵に印を付けたりしてから式を書きます。読む負担が大きければ、大人が1文ずつ読みましょう。
プリント・解答一覧へ比べて考える「ちがいはいくつ」

2つの数を比べる文章題です。絵を1つずつ結ぶ問題に加え、繰り下がりを使う問題や、誤った式を直す問題もあります。
使い方:「多いからたし算」と決めず、同じ数の分を対応させます。どちらが多いかと、いくつ多いかを分けて答えましょう。
プリント・解答一覧へかたちあそび・身近な形の分類

身近な物を、つつ・たま・はこ・さいころの形に分けるプリントです。転がるか、積めるかという特徴にも注目します。
使い方:紙の問題だけで迷ったら、箱や積み木、ボールを用意します。向きを変えて確かめ、色や模様ではなく形で仲間分けしましょう。
プリント・解答一覧へ画像は掲載中の実物PDFから作成しています。1枚を一度に終える必要はありません。計算の手順を知りたいときは、先に次の「13−8の教え方」を親子で確かめましょう。
繰り下がりのひき算の教え方|13−8を10のまとまりで考える
まず「13は10と3」を作れるか確認する
ブロックを13個用意し、10個を5個ずつ2列に並べ、残りの3個を少し離して置きます。「13は、10といくつ?」と聞き、3個を指さしてもらいましょう。10個の場所を枠で囲んだ紙を敷くと、まとまりが見えやすくなります。
ここで毎回1から数え直す場合は、すぐにひき算へ進まず、「11は10と1」「14は10と4」などを作って遊びます。10のまとまりが見えるようになってから、ひく操作につなげましょう。
「10からひく→残りをたす」の3ステップ
- 13を10と3に分ける。「3個だけのところから8個は取れないね。10個のほうを使おう」
- 10から8をひく。10−8=2。10個のまとまりから8個を動かし、2個が残ったことを確かめる。
- 残った2と、まだ使っていない3を合わせる。2+3=5。答えは13−8=5。
この考え方は、ひいてからたす「減加法」と呼ばれます。子どもに用語を暗記させる必要はありません。「10からひくと、いくつ残る?」「となりの3個はどうなった?」と、動かしたブロックと残ったブロックを確かめましょう。
13−8=10−8=2+3=5と、等しくない数を等号でつなぐ書き方は避けます。ノートには「13は10と3」「10−8=2」「2+3=5」を別々に書き、最後に元の式「13−8=5」を完成させると整理できます。
図に移し、少しずつ具体物を減らす
ブロックでわかったら、10個の丸と3個の丸をかき、10個のほうの8個に線を引きます。そのあと、数を分ける図や途中の式を使い、慣れたら頭の中で考えます。具体物→絵→式の順は目安です。迷ったら前の段階へ戻ってかまいません。
練習は「11−9」「12−9」「13−9」のようにひく数をそろえると、共通して10−9を使うことに気付きやすくなります。そのあと、ひく数を変えた問題へ進みましょう。速さを測るのは、意味がわかって安定して解けるようになってからで十分です。
「先に3をひく」考え方が出たときは?
13−8を、13からまず3をひいて10にし、残りの5をひいて5と求める方法も正しい考え方です。こちらは、8を3と5に分けています。先ほどの方法は13を10と3に分けているので、どちらの数を分けたかが違います。
子どもが自分で説明できるなら、その考えを認めましょう。混乱しているときは2つの方法を一度に覚えさせず、学校で習っている方法を軸に練習します。
文章題の教え方|「残り」と「違い」を絵にする
残りを求める問題は、取った分と残った分を分ける
「クッキーが14枚あります。6枚食べました。残りは何枚ですか」なら、最初の14枚を丸で表し、食べた6枚に線を引きます。「はじめの数」「なくなった数」「知りたい数」を指さしてから、14−6=8、答え8枚と書きましょう。
答えが6枚になったら、計算練習を増やす前に、「6枚は食べたほうかな、残ったほうかな」と聞きます。場面の読み取りと計算の間違いを分けて確認するのがポイントです。
違いを求める問題は、1つずつ組にする
「赤い折り紙が12枚、青い折り紙が7枚あります。赤は青より何枚多いですか」では、赤と青を上下に並べ、1枚ずつ組にします。組にならずに残る赤い5枚が、数の違いです。式は12−7=5になります。
「多い」という言葉だけで、たし算と決めないようにしましょう。「全部で何枚か」と「何枚多いか」では求めるものが違います。答えも、必要に応じて「赤が5枚多い」と、どちらが多いかまで言えると理解を確かめられます。
読むことが負担なら、大人が読んでよい
ひらがなを読むことに力を使って、数の関係まで考えられないこともあります。大人が1文ずつ読み、子どもがブロックを動かす役を担当してみてください。「何算?」とすぐに聞くより、「今いくつある?」「何が変わった?」と場面をたどります。
かたちあそびの教え方|転がす・積む・面を写す
かたちあそびでは、身近な物を見たり触ったりして形の特徴に気付きます。最初から「直方体」「円柱」などの正式な名前を暗記することより、「はこの形」「つつの形」「たまの形」「さいころの形」と比べる活動を大切にしましょう。
| 活動 | 用意するもの | 声かけの例 |
|---|---|---|
| 仲間分け | 空き箱、さいころ形の積み木、筒、ボール | 「色が違っても、同じ形の仲間はある?」 |
| 転がす・積む | 平らな机と、いくつかの立体 | 「向きを変えるとどうなる?」「平らなところはどこ?」 |
| 面を写す | 箱や筒、紙、鉛筆 | 「紙に置いたところをなぞると、どんな形になる?」 |
筒は、横にすると転がり、平らな面を下にすると立てたり積んだりできます。「転がる形」と「積める形」を必ず別の仲間に分けるのではなく、置き方による違いも試します。ボールには平らな面がないため、そのままでは安定して積みにくいことも確かめましょう。
箱全体の立体の形と、紙に写した面の形は分けて扱います。「筒そのもの」と「筒の底をなぞった丸」は別のものです。長い箱とさいころ形の箱は、今回のプリントでは別の仲間に分けます。教科書の分類のしかたにも合わせてください。
つまずき別|間違えたときの声かけと練習
| つまずき | 確かめたいこと | 声かけ・練習 |
|---|---|---|
| 13−8で「3から8はひけない」 | 13を10と3として見ているか | 「13個全部を使えるよ。10個のほうから8個取ってみよう」 |
| 13−8=2になる | 残しておいた3を忘れていないか | 「ひいていない3個もあるね。残りを全部合わせよう」 |
| 数え戻して1つずれる | 最初の数も1回として数えていないか | 取るたびに1個ずつ動かして確認。そのあと10のまとまりを使う方法を試す |
| 「多い」を見てたしてしまう | 全部と違いを区別しているか | 2列に並べて組を作り、「組にならないのはいくつ?」と聞く |
| 同じ色の物だけ集める | 形以外の特徴で分けていないか | 「色を見ないとしたら、どれが仲間?」と回したり重ねたりして比べる |
答えをすぐに教える代わりに、止まったところを1つだけ確かめます。「全部やり直そう」ではなく、「10−8のところだけ、ブロックで見よう」のように小さく戻ると、次にすることが伝わります。
家庭学習は1回5〜10分から|4週間の進め方
次の時間・分量は家庭学習の一例です。宿題の量や疲れ具合に合わせ、短くしてかまいません。最初は「計算5問」「文章題1問」のように終わりが見える量にしましょう。
- 1〜2分:「14は10といくつ?」「10−7は?」をブロックで確認。
- 3〜5分:計算を数問、または文章題を1問解く。
- 1〜2分:1問だけ考え方を話し、できたところを確かめて終える。
| 週 | 学習内容 | プリント・活動 | 確認すること |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 10といくつ・ひき算の意味 | ブロックで13−8などを実演。計算カードから数問 | 10と残りに分けて、ひいたあとに残りを合わせられる |
| 2週目 | 繰り下がりの計算 | ①の計算プリントを5問ずつ。迷った問題は絵で確認 | 数を変えても同じ考え方で解ける |
| 3週目 | 残り・違いの文章題 | ②③から1〜2問。自分でも丸の絵をかく | 何を求めたか説明し、単位を付けて答えられる |
| 4週目 | 形の分類と苦手の振り返り | ④と実物の仲間分け。下の確認問題から選ぶ | 形の特徴を言葉にし、計算の間違いを自分で確かめられる |
学校で先にかたちあそびを習っているなら、4週目の活動を先に行ってもかまいません。繰り下がりが未習なら、1・2週目は「10といくつ」と10までのひき算に置き換えます。毎週新しい内容へ進むことを目標にせず、今の理解に合わせて同じ週を繰り返しましょう。
小1・11月の確認問題8問|親子で確かめよう
文章は大人が読んでもかまいません。ブロックや絵を使ってよく、時間制限も不要です。未習の問題は飛ばしてください。
- 14は、10と いくつですか。
- 10−7を けいさんしましょう。
- 13−8を けいさんしましょう。かんがえかたも はなしましょう。
- 15−7を けいさんしましょう。
- シールが 12まい あります。5まい つかいました。のこりは なんまいですか。
- あかい おはじきが 14こ、あおい おはじきが 8こ あります。どちらが なんこ おおいですか。
- ボール、ティッシュの はこ、まっすぐな つつが あります。「たまの かたち」は どれですか。
- まっすぐな つつは、よこに ねかせると ころがります。たいらな ゆかに、たいらな そこを したにして おくと、たてられますか。
解答と教え方
- 4。14個を10個と4個に分けます。数を言うだけでなく、まとまりを指さして確認しましょう。
- 3。10個から7個取ると3個残ります。繰り下がりの計算の土台になるところです。
- 5。13を10と3に分け、10−8=2、2+3=5と考えます。まず3をひき、そのあと5をひく方法でも正解です。
- 8。15を10と5に分け、10−7=3、3+5=8と考えます。
- 12−5=7、7枚。12枚から使った5枚を除きます。2と5の大小だけで判断せず、12枚全体から取ることを確かめます。
- 14−8=6、赤が6個多い。赤と青を8組作ると、赤が6個残ります。「どちら」と「いくつ」の両方に答えます。
- ボール。ティッシュの箱は箱の形、まっすぐな筒は筒の形です。色や使い道ではなく、全体の形を見ます。
- 立てられます。筒の平らな底を下にすれば立てられます。同じ物でも、置き方によって転がり方や安定のしかたが変わります。
(1)(2)で迷ったら、数の分け方と10までのひき算へ。(3)(4)で迷ったら、10のまとまりを使う手順へ。(5)(6)で迷ったら、具体物や絵で場面を表す活動へ戻ります。(7)(8)は実物を手に取って確かめましょう。
小1・11月の算数でよくある質問
指を使って計算していても大丈夫ですか?
指を使うことをすぐに禁止する必要はありません。数を確かめる助けとして使いながら、13−8のような問題ではブロックで10のまとまりを見る経験も増やします。答えの速さだけでなく、数をどう分けたかがわかっているかを確認しましょう。
さくらんぼ計算の図は毎回書かせるべきですか?
数を分ける図は、考え方を見えるようにするための道具です。意味がわからないまま丸や線を書く練習だけを増やさず、具体物と対応させます。学校で書く指示がある場合はそれに合わせ、家庭では説明できる問題と迷う問題で支え方を変えてかまいません。
計算プリントを1枚終えるまで続けたほうがよいですか?
1枚を終えることより、わかった手順で解くことを大切にします。30問のプリントも5問ずつに分けて使えます。同じ間違いが続いたら問題数を増やす前に、1問だけブロックで確かめましょう。
11月なのに、まだ繰り下がりを習っていません。
学校や教科書によって進度は異なります。月に合わせて先へ進める必要はありません。今の教科書の単元を優先し、「10といくつ」や、既習のたし算・ひき算を復習しておきましょう。
関連する無料教材
繰り下がりのひき算で迷ったら、10のまとまりを作る・ひく・残りを合わせるところへ戻ってみましょう。文章題は絵で、形は実物で確かめながら、学校の学習に合わせて少しずつ取り組んでください。
東京書籍「新編 新しい算数」第1学年 年間指導計画作成資料・略案(2024年度版)の「かたちあそび」「ひきざん」を参照。11月への配当と家庭学習の順序・分量は本記事の提案です。教材ページ・問題PDF・解答PDFは2026年10月28日に確認しました。










