
「九九は順番に言えるのに、7×8だけ聞くと止まる」「文章題では、たし算とかけ算のどちらを使うか迷う」。小学2年生のかけ算では、九九を覚えることと、同じ数のまとまりを式に表すことの両方を確かめたいところです。
この記事では、小2・11月の家庭学習に向けて、九九の覚え方と、かけ算の文章題の教え方を紹介します。実物画像から選べる無料プリント4選、つまずき別の声かけ、4週間の学習例、解説付き確認問題8問もまとめました。
小学2年生11月の算数|確認したい3つのポイント
九九の暗唱がスムーズかどうかだけでなく、絵・言葉・式を結び付けられるかを見ると、家庭で補いたい内容がわかります。
| 内容 | 確認したいこと | 迷ったときの戻り先 |
|---|---|---|
| かけ算の意味 | 同じ数ずつのまとまりから、一つ分の数といくつ分を見つける | おはじきを同じ数ずつ、お皿に並べる |
| 九九の定着 | 習った段を順に・逆順に・ばらばらに答える | 前の答えに、一つ分の数をたして確かめる |
| 文章題 | 何を求めるかを読み取り、絵から式を作り、単位を付けて答える | 文章を1文ずつ読み、具体物で場面を再現する |
この3つは、全部を同時に完成させる必要はありません。式を作る練習では九九表を見てもよく、九九の練習では文章を短くするなど、今確かめたいことを一つに絞ります。
実物画像で選ぶ|小2・11月の無料プリント4選
画像を押すと、その問題PDFが開きます。説明文と「プリント・解答一覧へ」ボタンからは、解答や別の問題がある教材ページへ進めます。画像は実際の掲載PDFから作成しています。
同じ数のまとまり

お皿に同じ数ずつ並んだクッキーから式を作るプリントです。たし算とのつながり、式に合うお話を選ぶ問題、2段階で考える問題もあります。
使い方:まずは問題1〜3で「1皿に何個、何皿分」を指さします。問題4・8・9のチャレンジは、習った段と理解に合わせて選びましょう。
プリント・解答一覧へ6の段・7の段

6・7の段を順に答える練習に加え、6の段を逆順で答える問題、2つの段を混ぜた問題を収録。鉛筆やシールの文章題も付いています。
使い方:6・7の段を習ってから使います。未習なら、同じ教材ページの「5の段・2の段」「3の段・4の段」を選んでください。最初は5問だけでも十分です。
プリント・解答一覧へ九九の表・穴埋め

九九表の空欄を埋める問題です。前後の答えの増え方を調べたり、迷いやすい段を見つけたりできます。教材ページには完成した表の解答もあります。
使い方:習った段の行だけ取り組みます。「となりへ1つ進むといくつ増える?」と聞き、答えを丸写しするだけにならないようにしましょう。
プリント・解答一覧へたす・ひく・かけるを選ぶ文章題

同じ数ずつかどうかを絵で確認し、必要な数を選んで式にするプリントです。かけ算だけの問題に加え、加減や2段階の問題も入っています。
使い方:基本は問題1〜4から。問題5〜7のチャレンジは無理に進めず、先に求めた数の意味を言えるようになってから取り組みましょう。
プリント・解答一覧へ1枚を一度に終える必要はありません。基本問題とチャレンジ問題が同じ紙に入っているものは、取り組む番号を大人が先に決めておくと進めやすくなります。
かけ算の教え方|「一つ分の数」と「いくつ分」を分ける
4個ずつのお皿が3皿なら、どこが「一つ分」?
お皿を3枚用意し、各皿におはじきを4個ずつ置きます。まずは一つの皿を囲んで、「この1皿に何個ある?」と聞きましょう。次に「同じお皿が何皿ある?」と、まとまりの数を確かめます。
- 一つ分の数は4個。1皿だけを指さす。
- いくつ分は3皿分。同じまとまりを3つ数える。
- たし算では4+4+4=12。4を3回たしていると確かめる。
- かけ算では4×3=12。答えは12個。「4個ずつが3皿分」と式を言葉にする。
式の形は「一つ分の数×いくつ分=全部の数」として、教科書の表し方に合わせて練習します。4と3だけを見て暗記するより、4が皿の中の個数、3が皿の数だと説明できることが大切です。
4×3を4+3にしてしまうとき
「4個」と「3皿」を一緒にたしていないか確認します。3はおはじきの数ではなく、お皿の数です。「4個のお皿を、もう一つ、もう一つ」と置き足し、4+4+4になっている様子を見せましょう。
図に移るときは、お皿の輪を3つかき、それぞれの中に丸を4つずつ入れます。丸を全部ばらばらに描くとまとまりが見えにくいので、一つ分を囲むことを忘れないようにします。
かける順序を逆に書いたら、まず説明を聞く
4×3と3×4は、計算の答えがどちらも12になります。一方、「1皿4個が3皿」を一つ分×いくつ分で表す練習では4×3と書きます。逆に書いたときはすぐに答えだけを直させず、「この3は何の数?」と考えを聞きましょう。
子どもが並べ方を変えて3個ずつの4組を作っているなら、その見方も確かめます。そのうえで、問題のお話に対応する一つ分といくつ分を確認してください。答えが同じになる性質と、場面を説明することを両方扱うと、順序だけの丸暗記を避けられます。
九九の覚え方|順番・逆順・ばらばらを少しずつ
習った段を、数の増え方と一緒に覚える
学校で習っている段を一つ選び、九九表を指で追いながら声に出します。6の段なら、答えは6、12、18、24……と6ずつ増えます。唱え方と式を対応させ、「ろくし」のところでは6×4を指さします。
言い間違いがあるときは、音だけを何度も繰り返す前に、式と答えを一緒に読みます。覚えたかどうかは、その場だけでなく翌日に同じ数問を確かめると振り返りやすくなります。
7×8が出てこなければ、知っている答えから考える
7×7=49を覚えているなら、7×8は7がもう一つ分増えるので、49+7=56です。7×9=63から、7をひいて56と考えることもできます。すぐに答えが出なくても、自分で確かめる方法を持たせましょう。
ノートでは「7×7=49」「49+7=56」「だから7×8=56」と分けて書きます。「7×8=49+7=56」は正しい式ですが、「7×8=7×7=49+7」のように等しくない数を等号でつながないようにします。
ばらばらの練習は、3〜5問から
順に言えるようになった段から、7×3、7×8、7×5のように順番を変えて聞きます。迷う問題には印を付け、翌日はその問題と答えられる問題を混ぜましょう。全部の段を毎回やり直すより、苦手な組合せを絞れます。
下がり九九も、7×9、7×8、7×7のように短く区切ってよい練習です。速さを競うことが負担になるなら、時間を測る必要はありません。正しく答え、迷ったら確かめられる状態を先に目指します。
かけ算の文章題|絵から式を作る4つの手順
- 何を聞かれているかを読む。個数なのか、人数なのか、残りなのかを確かめる。
- 一つ分の数といくつ分を探す。「ずつ」に注目し、同じ数のまとまりを描く。
- 式と図を対応させる。それぞれの数字が何を表すかを言う。
- 計算し、単位を付けて答える。答えが何の数かを最後に読み直す。
文章に6が先に出てきても、一つ分は1台の4人、いくつ分は6台分です。車を6つ描いて各車に4人ずつ印を付け、4×6=24、答え24人と考えます。数字が出てきた順番だけで式を作らないようにしましょう。
「全部で」だけでは、たし算かかけ算かは決まらない
「3個ずつ入った袋が4袋」なら、同じ3個のまとまりが4つなので3×4=12です。一方、「赤い箱に3個、青い箱に4個」なら、3+4=7とたします。「全部で」と書いてあるからたし算、という判断はできません。
2個・4個・3個のお皿のように数がそろわない場合は、そのまま同じ数ずつのかけ算には表せません。まず2+4+3=9と考えます。並べ替えて同じまとまりを作る工夫は、基本がわかってから扱いましょう。
使わない数と、あとからたす・ひく数を区別する
「1袋にあめが5個ずつ、4袋あります。ガムは2個あります。あめは全部で何個?」なら、あめだけを聞いているため5×4=20で、ガムの2個は使いません。「お菓子は全部で何個?」なら、あめ20個とガム2個を合わせて22個です。
数字を全部使おうとする子には、問いの「あめ」と文章中の「あめ」を同じ色で囲ませます。計算前に、何を求める問題かを見直す習慣になります。
2段階の問題は、途中の答えに名前を付ける
「シールが30枚あります。1人に4枚ずつ、6人に配りました。残りは何枚?」では、まず配った枚数は4×6=24枚。次に残りは30−24=6枚です。途中の24に「配った枚数」と書くと、次に何をひくのか整理できます。
かけ算を習い始めたばかりなら、この段階は後回しでかまいません。最初は、かけ算1回で求められる問題から取り組んでください。
つまずき別|家庭でできる声かけと戻り方
| つまずき | 確認すること | 声かけ・練習 |
|---|---|---|
| 九九は唱えられるが、式を見ると止まる | 唱え方と式が結び付いているか | 式を指さして読む。「今言った九九は、どの式?」 |
| 7×8と7×9を混同する | 答えが7ずつ増えるとわかるか | 49、56、63を並べて、7個のまとまりを一つずつ足す |
| 4×3を4+3にする | 一つ分とまとまりの数を区別できるか | 4個入りのお皿を3枚作り、4+4+4と対応させる |
| 文章に出た順に数字を並べる | 各数字が何を表すか読めているか | 「1つ分はどれ?」「同じまとまりはいくつ?」 |
| 文章中の数を全部使う | 何を聞かれているか | 問いの言葉に線を引き、関係する数だけ囲む |
| 答えの単位を間違える | 全部の何を求めたか | 「お皿の枚数? 中のお菓子の個数?」と絵で確認する |
読むことに負担がある場合は、大人が文章を読み、子どもが図を描く役を担当してもかまいません。「問題を読む力」「式を作る力」「九九を答える力」を分けて見ると、必要な練習を選びやすくなります。
小2・11月の家庭学習|1日5〜10分、4週間の例
以下は家庭での取り組み方の一例です。学校の宿題や負担に合わせ、九九を数問、文章題を1問だけに減らしてもかまいません。週末には新しい問題を増やすより、迷った1問を絵で説明できるか確かめます。
| 週 | テーマ | 取り組み例 | 確認の目安 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 同じ数のまとまり | ①の基本を1〜2問。お皿やおはじきで再現 | 一つ分といくつ分を指させる |
| 2週目 | 習った段の九九 | ②または同じページの習った段を5問。声に出して確認 | 前の答えから増え方を説明できる |
| 3週目 | ばらばら九九・九九表 | ③の習った段と、印を付けた苦手問題を3〜5問 | 順番が変わっても答えを確かめられる |
| 4週目 | 場面に合う式・振り返り | ④の基本を1問ずつ。下の確認問題から選ぶ | 式の数字の意味を言い、単位を付けられる |
6・7の段が未習なら、2週目は学校で習った段だけにします。かけ算そのものが未習なら、1週目の具体物の活動と同じ数をたす練習を続けてください。週の区切りで無理に進めず、同じテーマを繰り返してよい計画です。
小2・11月の確認問題8問|九九と文章題を確かめよう
習った内容だけ取り組みましょう。大人が読んでもよく、図や九九表を使ってもかまいません。問題8は、基本ができてからのチャレンジです。
- 1さら に クッキーが4こずつ、3さら あります。「1つ分の数」と「いくつ分」を いいましょう。
- 5+5+5+5を、かけ算の しきにして、答えも もとめましょう。
- 6×7を けいさんしましょう。
- 7×8を けいさんしましょう。7×7=49を つかって、たしかめましょう。
- 5はこ あります。どの はこにも えんぴつが6本ずつ 入っています。ぜんぶで 何本ですか。
- 赤い さらには いちごが3こ、青い さらには5こ あります。ぜんぶで 何こですか。
- 1ふくろに あめが4こずつ 入っていて、6ふくろ あります。ガムは3こ あります。あめは ぜんぶで 何こですか。
- シールが40まい あります。1人に5まいずつ、7人に くばりました。のこりは 何まいですか。
解答と考え方
- 一つ分の数は4個、いくつ分は3皿分。1皿を囲み、同じ皿が3つあると確かめます。全部の数を求めるなら4×3=12です。
- 5×4=20。5が4つ分です。たす数が5、たす回数が4と読み取ります。
- 42。6×6=36に6をたしても確認できます。
- 56。7×7より7が一つ分多いので、49+7=56です。
- 6×5=30、30本。一つ分は1箱の6本、いくつ分は5箱分。文章では5が先に出てきますが、場面の意味から式を考えます。
- 3+5=8、8個。それぞれの皿の個数が違うので、そのまま3×5とはしません。2つの皿の個数を合わせます。
- 4×6=24、24個。聞かれているのはあめの個数なので、ガムの3個は使いません。
- 5×7=35、40−35=5、5枚。35枚は配った数、5枚は残った数です。2つの式に分けて、それぞれが何を求めた式か確かめましょう。
問題1・2で迷ったら、同じ数のまとまりへ。3・4で迷ったら、九九の増え方へ。5〜7で迷ったら、絵と問いの読み取りへ戻ります。8だけ難しい場合は、まず1回のかけ算で答えられる文章題を練習しましょう。
小2・11月の算数でよくある質問
11月までに九九を全部覚えないといけませんか?
学校や教科書の進度によって異なります。「11月だから全部」と一律に決めず、今習っている段を確認しましょう。家庭では、習った段を確かめながら、一つ分といくつ分の意味も復習します。
九九表を見ながら解いてもよいですか?
文章から式を作る練習なら、九九表を使ってもかまいません。式を作れないのか、九九を思い出せないのかを分けて確認できます。九九を覚える練習では、数問だけ表を隠し、答えたあとに照合する使い方もできます。
九九の順番は言えるのに、ばらばらだと答えられません。
習った一つの段から3問程度を選び、順序を変えて聞きます。詰まったら、知っている九九に一つ分をたして確認します。いきなり全81通りを混ぜず、短い練習を重ねましょう。
文章題になると嫌がります。何から始めればよいですか?
大人が問題を読み、お菓子やブロックで同じ数のまとまりを作るところから始めます。最初は式を書かず「何個ずつ、いくつある」と話すだけでもよいでしょう。場面がわかったら絵にし、その絵に式を付けます。
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東京書籍「新編 新しい算数」第2学年 年間指導計画作成資料・略案(2024年度版)の「かけ算(1)」「かけ算(2)」を参照。11月への配当と家庭学習の順序・分量は本記事の提案です。教材ページ・問題PDF・解答PDFは2026年10月28日に確認しました。










