「小学1年生の勉強内容はどんなものがある?」
「小1は何につまずくの?」
「小学一年生で勉強についていけない子は家でどんな学習をしたらいいの?」
と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
小学校のスタートだからこそ、余計に悩んでしまいますよね。
大人から見ると1年生の内容は簡単に思ってしまいますが、実はつまずくポイントが多くあります。
この記事では、小学校1年生の勉強内容を紹介します。
さらに、多くの子どもがつまずくポイントや家でできる対策に元小学校教員が具体的に解説しています。
きっと今日から何をすべきかが分かるはずです。
ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
小学1年生の勉強内容は?
小学1年生の勉強内容はどのようなものなのでしょうか?
入学したばかりの時期は、初めての小学校生活に「慣れる」「楽しむ」を大切にしています。
そして徐々に勉強にも力を入れていくのが1年生の特徴です。
まずは、1年生で学習する教科や大切なポイントを解説します。
小学1年生で学習する教科は?
1年生で学習する教科は、8教科です。
・国語
・算数
・生活
・外国語活動(英語や国際理解)
・道徳
・音楽
・図画工作
・体育
生活科とは理科と社会が一緒になった教科です。
現在では、小学校1〜2年生は生活科を学習し、3年生から理科や社会を学習するカリキュラムになっています。
授業を聞いて学ぶよりも、自らの実践や体験から学びを深めることを重視しています。
外国語活動では、英語を使って授業することが多いです。
しかし、中学校の「英語」とは違っています。
英語を話せるようになるというよりは、「英語に触れる」「海外の文化に親しむ」という目的がメインです。
小学1年生の勉強で大切なのは国語と算数
小学校1年生では8教科を学びますが、勉強で大切なのは国語と算数の2教科といえます。
教科書やノートを使って勉強したり、テストを受けたりするのは、国語と算数だけだからです。
国語では、まず文字の読み書きから始まります。
「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の順に書き方や読み方を覚えます。
さらに文章を読んだり、自分の思ったことを日記や作文に書いたりすることで、言葉を使って表現する力が育っていきます。
算数では、数を数えることから始まります。
そこから、「足し算」「引き算」などの計算を学習します。
数が増えたり、減ったりする感覚を少しずつ身につけていきます。
大人からみると簡単な内容ですよね。
しかし、初めて集団で勉強する1年生にとっては、ハードルが高いものばかり。
ご家庭でも「カタカナで〇〇を書けるかな?」「5+4はわかるかな?」など、丁寧に理解できているかどうかを確認してあげましょう。
小学1年生の国語と算数は、小学2〜6年生の学習の土台となるので、今から基礎をしっかり固めておくことが大切です。
小1「国語」のつまずくポイントと対策
大人は当たり前にわかってしまうからこそ、「小学1年生がどんなところにつまずくのかが知りたい!」という方も多いのではないでしょうか。
続いては1年生のつまずきポイントと対策を具体的に紹介します。
前半は国語、後半は算数について取り上げています。
ぜひ、参考にしてください。
長音・促音・拗音の使い分け
長音・促音・拗音の使い分けにつまずくことが多く見られます。
・長音(ちょうおん)とは「おかあさん」のように「のばす音」
・拗音(ようおん)とは「きゃ」「きゅ」のように「ねじれる音」
・促音とは「らっぱ」「きって」のように「つまる音」
話し言葉よりも書き言葉で間違えやすいです。
例えば、「おとうさん」を「おとおさん」と書いたり、「かってください」を「かてください」と書いたりしてしまうことがよくあります。
このようなミスを減らすためには、以下の対策がおすすめです。
【対策方法】
・宿題やテストで間違えたところを一緒に復習する
・手紙とか買い物メモを書くなど、生活の中で学ぶ。
「おとうさんへ」や「・キャベツ・ニンジン・ぎゅうにゅう・ヨーグルト」など
最初は難しくても、日々の学習を少しずつ積み重ねることが大切です。
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助詞の使い分け
助詞も最初は正しく使い分けるのは難しいです。
助詞とは、「は」「へ」「を」などを意味します。
「わたしは学校へ行って、友達をつくりました」など文章を組み立てるときに重要な要素になっています。
最初は、「わたしわ」「学校え」などひらがなと間違えてしまうこともあります。
また慣れないうちは、助詞が抜けてしまったり、間違った助詞を使ってしまうことも多いつまづきポイントです。
【対策】
・日記など文章を書いたり、絵本を読んだりして言葉を活用する経験を増やす
・日常会話で助詞を正しく使えているか意識して聞く
・大人も助詞を抜いて話さないように心がける
学校だけでなく家の中でも、助詞をくり返し使うことで、身につけていきましょう。
「だれが何をした」を伝える(主語・述語)
「桃太郎が鬼退治をした」など、主語と述語との関係を理解することも難しいポイントの一つ。
完璧ではなくても、「〇〇が〜した」をしっかり相手に伝えられるようにしましょう。
言葉足らずだと、相手に勘違いされ、友達とトラブルが起こりやすくなります。
例えば「きらい」「いやだ」などを伝える場合も、「誰が何を嫌いなのか」「何をいやだと思っているのか」を正しく伝えなければ、相手に誤解されてしまいますよね。
国語力の向上はもちろんですが、コミュニケーション能力アップのためにも、「文のまとまりを意識する」「誰がどこで何をした」とはっきり伝えることを練習することが大切です。
【対策】
・「今日、どんなことをしたの?」など出来事を話す機会を作る。
・会話の中で、「誰がどこで何をした」を意識させる。
・説明不足の場合は「誰が?」「何をしたの?」を問い返してあげる。
小1「算数」のつまずくポイントと対策
続いては小1算数のつまずきポイントと対策をチェックしていきましょう。
数のまとまりを理解する
小学校1年生の発達段階的に、数を数えたり、全体の数を把握したりするのも難しい時期と言われています。
例えば、「クッキーをもらったから、クッキーが増える」「クッキーを食べたから、クッキーの数が減る」など数が増減する感覚を養うことが必要です。
【対策】
・ブロックなど手で動かして、目で見て理解する
・生活の中で「〇〇は何個あるか」「何人いるのか」「あわせていくつ?ふえるといくつ?」など数える機会を意図的に作る
最初は数字だけを見るだけでは、数の増減が理解できなくても焦る必要はありません。
ブロックなど目で見て理解する経験を積み重ねることで、徐々に数字だけでも考えられるようになっていきます。
生活の中で、数の感覚を養える体験を取り入れていましょう。
繰り上がりのある足し算、繰り下がりのある引き算
小学1年生算数で難しい内容は「繰り上がりのある足し算」「繰り下がりのある引き算」です。
・「繰り上がりのある足し算」とは、「6+7」「12+9」など
・「繰り下がりのある引き算」とは、「15−8」「18−9」など
このような場合は、「10のまとまり」で考えられるかどうかが鍵になります。
「15−8」で考えてみましょう。
①「15」を10と5で分ける
②「10−8=2」を計算する
③「2+5=7」と答えを出す
大人はパッと見たらわかってしまう問題でも、計算に慣れない1年生にとっては難しい内容です。
学年が上がっても算数が苦手にならないように、「繰り上がりのある足し算」「繰り下がりのある引き算」はマスターしておきたい内容です。
【対策】
・くり返し練習する。
・忘れる頃(数ヶ月後)にもう一度復習する。
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時刻の読み方
時計を見て時刻を読むことも、よくつまづくポイントです。
長い針と短い針を別々に見て、考えることは難しいので、理解するまでに時間がかかります。
【対策】
・「短い針が6になったら」ではなく、「何時何分になったら」と会話に取り入れる
・「今、何時何分?」と自分で考える時間を増やす
時刻の読み方をどれだけ早く理解できるかは、生活の中でどれだけ時刻を読む経験をしたかが重要です。
すたぺんドリルでは、時計の読み方の解説と練習問題もあるので繰り返し取り組んでみてください!
勉強嫌いにならない!家庭学習の4大ポイント
やはり「小学生のうちに勉強嫌いになってほしくない」と思う方も多いのではないでしょうか。
勉強嫌いを回避するためには、小学生のうちに、勉強の習慣を身につけたり、楽しく学ぶ経験をしたりすることがとても大切です。
小学1年生はもちろんですが、他の学年でも役立つ家庭学習のポイントを4つ紹介します。
1.勉強する習慣を身につけさせる
まずは子供に勉強する習慣を身につけさせましょう。
やりたいときにやるというのも大切です。
けれども、勉強をルーティン化することで、子ども自身に「勉強が当たり前」という感覚が生まれます。
例えば、「学校から帰宅後15分間勉強する」「夕方5時からリビングで勉強する」「土曜日の午前9時から勉強する」など、スケジュールに入れることがおすすめ。
お風呂やご飯を食べるように毎日の習慣にすることで子どもが嫌がらず勉強するようになります。
2.集中できる時間は「15分間」
「勉強時間はどれくらいがいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
やはり勉強は長くすればするほどいいと思ってしまいますよね。
しかし、小学校1年生の発達段階を考えると、1時間以上の集中は難しいです。
しっかり集中できる時間は「15分間」と言われています。
だから、最初は「15分」のタイマーをセットして勉強する、「5分」休憩するというサイクルがおすすめです。
まずは「5分」など短い時間でも集中して頑張ったという小さな成功体験を積み重ねることを優先しましょう。
3.具体的に褒める
家庭学習をしている時は努力を具体的に褒めることを心がけましょう。
大好きな親に褒められると、子どもは嬉しいですし、次へのモチベーションにも繋がります。
終わった後に「頑張ったね」と褒めることももちろん大事ですが、「ひらがなを丁寧に書いていて素敵だね」「間違えた問題でも諦めずに考えていて、かっこよかったよ」など具体的に褒めてあげてください。
子どもも「字を丁寧に書いたら書くことはいいことだ」「間違えても諦めないことが大切だ」と学ぶことができます。
4.生活の中で楽しく学ぶ
一番忘れてはいけないことは「楽しく学んでいるかどうか」です。
小学校1年生のうちから「勉強は楽しい」「できるってうれしい」と感じる経験を積み重ねることが重要です。
座って勉強することも大切ですが、生活の中で学ぶことも必要な家庭学習です。
今回紹介したような「時計の読み方」や「おかしの数え方」など学校で習ったことを生活で活用してみてください。
子どもも勉強したことが生活の中で使えるととても嬉しいはずです。
ぜひ親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ:家庭学習で勉強習慣をみにつける
今回は小学1年生の勉強内容だけでなく、つまずくポイントと対策についてくわしく解説しました。
小学校のスタートである1年生だからこそ、「どんな学習をするのか」「何につまずくのか」はとても不安になってしまいますよね。
特に小学生は発達段階に差が大きいため、すぐに理解できる場合と理解するまでに時間がかかる場合があります。
もしすぐに分からなくても焦る必要はありません。
家庭でくり返し問題を解くことが非常に大切です。
コツコツ積み重ねることで、少しずつ成長していきます。
今回紹介した家庭学習のポイントを参考にしながら、家での勉強をはじめてみてはいかがでしょうか。
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