
「比例と反比例で、どちらをかけ算・わり算するのか迷う」「負の数が入ると座標が逆になる」「反比例のグラフを直線で結んでしまう」。中1の数学では、小学校で学んだ比例・反比例を、負の数を含む表・式・グラフへ広げて理解することが大切です。
この記事では、中学1年生・11月の家庭学習に向けて、比例・反比例のつまずき対策と勉強法を紹介します。実物画像で選べる無料プリント4選、4週間の学習例、解説付き確認問題8問を使い、学校で習った内容から復習しましょう。
中学1年生11月の数学|確認したい学習内容
小学校の復習だけで終わらず、負の数の計算、座標、変域も結び付けて確認します。「式は作れる」「座標をとると間違える」のように、できる段階と戻りたい段階を分けてみましょう。
| 内容 | 確認すること | 迷ったときの戻り先 |
|---|---|---|
| 関数・変域 | xの値を決めるとyの値がただ1つに決まる関係、変数の動く範囲 | xとyが何を表すか、単位も書く |
| 比例・反比例の式 | 比例はy=ax、反比例はy=a/x。比例定数aを求める | 商y÷xと積xyのどちらが一定か調べる |
| 座標・グラフ | 負の数の座標、直線と双曲線、式と点の対応 | 横のx座標→縦のy座標の順に点をとる |
| 利用・文章題 | 一定の量を見つけ、表・式・グラフで説明する | 数量の関係を言葉の式にする |
計算で止まる場合は、まず「12÷(−3)」「(−4)×(−2)」のような短い計算を確認します。文章題で止まる場合は、グラフをかく前に、文字が何を表しているかを整理しましょう。
実物画像で選ぶ|中1・11月の無料数学プリント4選
画像を押すと、その問題PDFが開きます。説明文と「プリント・解答一覧へ」ボタンから、解答や別の問題を掲載した教材ページへ進めます。画像は実際の問題PDFから作成しています。
比例定数と負の数の代入

xとyの1組の値から比例の式を求め、負の数を代入する練習です。比例定数が正の場合と負の場合の両方を確認できます。
使い方:最初に「比例なのでy=ax」と書きます。求めた式に、もとのxとyの値を代入して確かめましょう。
プリント・解答一覧へ原点ともう1点から直線をかく

原点ともう1点を使うかき方を確認し、3本の比例のグラフをかきます。正・負・小数の比例定数を比べられるプリントです。
使い方:y=0.6xなら(5,3)のように、座標が整数になる点を選ぶと正確にかけます。軸の目盛りも確認しましょう。
プリント・解答一覧へ排水の例題と歯車の文章題

排水量と時間の例題で積が一定になることを学び、歯車の歯数と回転数を式にします。文章から反比例を見つける練習に向いています。
使い方:歯車はかみ合って回る場面として考えます。「歯数×1分間の回転数」がどちらの歯車でも等しいことを確認してから式にします。
プリント・解答一覧へ正・負の比例定数と曲線

いくつかの座標を求めて、反比例のグラフをかくプリントです。比例定数の符号によって、曲線をかく位置が変わることを確認できます。
使い方:正のxと負のxの両方で点をとります。点の間は折れ線にせず、軸を横切らないなめらかな曲線でつなぎましょう。
プリント・解答一覧へ式の作り方が不安なら①、座標と直線を練習したいなら②、反比例の文章題は③、曲線のかき方は④を選びます。③は式の基本を確認してから取り組むと進めやすくなります。
比例・反比例の式|最初に「式の形」を決める
比例は「商」、反比例は「積」が一定
比例定数を求めるときに、数字だけを見てかけたり割ったりすると混同しがちです。まず問題文の「比例する」「反比例する」に線を引き、式の形を書いてから値を代入します。以下ではaを0でない定数として考えます。
| 比べる点 | 比例 | 反比例 |
|---|---|---|
| 式 | y=ax | y=a/x(x≠0) |
| 一定になる値 | y÷x=a(x≠0のとき) | x×y=a |
| xが2倍になると | yも2倍 | yは1/2倍 |
| グラフ | 原点を通る直線 | 座標軸と交わらない双曲線 |
「反比例の比例定数」という呼び方でも、求めるのは積xyです。比例のy÷xと取り違えたら、公式をもう一度唱えるだけでなく、y=a/xの両辺にxをかけてxy=aになることを確かめましょう。
比例の例:x=−3のときy=12なら?
- 比例なので、y=axとおく。
- x=−3、y=12を代入し、12=−3a。
- 両辺を−3で割って、a=−4。
- 求める式はy=−4x。
x=2のときはy=−4×2=−8です。もとのx=−3を入れるとy=12になり、式が条件に合うことも確認できます。
「yをxの式で表しなさい」の答えはa=−4だけでは足りません。y=−4xまで書くことがポイントです。
反比例の例:x=−3のときy=12なら?
反比例なら、y=a/xです。積xyから、a=(−3)×12=−36。したがってy=−36/xとなります。x=6ならy=−6です。
同じx=−3、y=12という1組の値でも、比例か反比例かによって式が変わります。1組の数だけで関係を決めず、問題の条件を読むようにしましょう。
「増えるから比例」「減るから反比例」と決めない
例えばy=x+3は、xが増えるとyも増えますが、比例ではありません。x=1、2のときy=4、5となり、商y÷xが4、2.5と変わるからです。
また、y=10−xはxが増えるとyが減りますが、反比例ではありません。x=1、2のとき積xyは9、16となり、一定になりません。見た目の増減だけでなく、式の形や一定になる値を根拠に説明しましょう。
座標とグラフ|式から点を求めてかく
座標は「横のx、縦のy」の順
点(−2,3)は、原点から左へ2、上へ3進んだ位置です。(3,−2)とは違います。点をとるときは「x=−2、y=3」と声に出し、軸の向きと目盛りの数値を確かめます。1目盛りが必ず1とは限りません。
点を読めるようになったら、式に合っているかも確認します。例えば(−2,4)はy=−2xに代入すると4=(−2)×(−2)となるので、このグラフ上の点です。
比例のグラフは原点ともう1点を結ぶ
y=−2xなら、原点(0,0)に加え、x=1から求めた点(1,−2)をとります。この2点を定規で結び、直線を両方向へ延ばします。変域の指定がある場合は、その範囲内だけをかきます。
比例定数aが正なら右上がり、負なら右下がりです。小数や分数が出て点をとりにくいときは、整数の座標になるxを選びます。例えばy=0.6xなら、x=5にして点(5,3)を使えます。
反比例のグラフは、正負それぞれで点を増やす
y=6/xなら、次の表から点をとります。x=0では割り算ができないため、yの値はありません。
| x | −6 | −3 | −2 | −1 | 1 | 2 | 3 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y | −1 | −2 | −3 | −6 | 6 | 3 | 2 | 1 |
点を打ったら、なめらかな2つの曲線をかきます。正のxの点と負のxの点を、原点を通ってつなぐことはしません。反比例のグラフはx軸・y軸のどちらとも交わりません。
a>0なら曲線は右上と左下、a<0なら左上と右下にあります。位置を暗記するだけでなく、xに正の数・負の数を一つずつ代入して、yの符号を確かめると判断できます。
変域の問題では、端の値を代入して大小を確認
y=−2xで−1≦x≦3なら、x=−1のときy=2、x=3のときy=−6です。この比例のグラフは右下がりの直線なので、yの変域は−6≦y≦2となります。xの小さい方に対応するyが、必ず小さいとは限りません。
この手順を、0をまたぐ反比例の区間へそのまま当てはめないようにしましょう。反比例ではx=0を含められず、0の前後でグラフが分かれます。まずは学校で扱った変域の問題から確認してください。
文章題と活用|変わる量と一定の量を分ける
一定の速さなら「時間×速さ=道のり」
毎分60mの一定の速さで歩くとき、歩いた時間をx分、道のりをymとすると、y=60xです。速さ60が一定なので、道のりは時間に比例します。x=5なら300mです。この場面では時間を負の数にはせず、x≧0の範囲で考えます。
道のりが一定なら「速さ×時間=道のり」
同じ600mを進むとき、速さを毎分xm、かかる時間をy分とすると、xy=600、つまりy=600/xです。速さを2倍にすると時間は半分になります。ここで一定なのは道のりで、x>0、y>0の範囲を考えます。
同じ「速さ・時間・道のり」の問題でも、何が一定かによって比例にも反比例にもなります。「速さの問題だから反比例」と決めず、条件に線を引きましょう。
グラフの交点は、両方の式に当てはまる点
比例y=2xと反比例y=8/xについて、点(2,4)は4=2×2と4=8÷2の両方を満たします。点(−2,−4)も両方の式に当てはまります。交点を読み取ったら、どちらの式でも成立するか確認しましょう。
グラフから式を求めるときは、目盛りが読みやすい点を選びます。比例なら原点以外の点からa=y÷x、反比例なら点の座標からa=xyを計算します。活用問題へ進みたい場合は、比例と反比例の活用プリントで、式とグラフを結び付ける練習ができます。
つまずき別|家庭でできる教え方・声かけ
| よくある間違い | 確認すること | 声かけ・練習 |
|---|---|---|
| 比例でもxyを計算する | 比例と反比例の式を区別できるか | 「まずy=ax、y=a/xのどちらを書く?」 |
| 比例定数だけ書いて終える | 何を求める設問か | 「aの値? それともyをxの式で表す問題?」 |
| 負の数で符号を間違える | 正負の乗除・代入の手順 | 負の数をかっこに入れ、途中の計算を1行書く |
| 座標を逆にとる | 横軸・縦軸、座標の順 | 「先に横のx、次に縦のy」と指で確認する |
| 反比例の点を直線で結ぶ | 直線と曲線の違い | 点を増やし、軸を横切らずなめらかにつなぐ |
| 減る関係をすべて反比例にする | 積が一定か | xを二つ選んでxyを比べ、理由を書く |
| 文章題でxとyが混ざる | 文字の意味・単位・一定の量 | 「x:速さ(m/分)」のように計算前に書く |
保護者が教えるときも、すぐに正しい式を伝えるより、「どこまではわかった?」「この数は何の量?」と聞くと、戻る場所が見つかります。説明できたところを確認し、次の1問で同じ手順を使ってもらいましょう。
中1・11月|4週間の家庭学習例
1回15〜20分、週3〜4回を一つの目安に、学校の課題と無理なく組み合わせます。これは学習時間の決まりではありません。すでに理解できている週は短くし、間違えた分野に時間を回してください。
| 週 | 主な内容 | 取り組み方 | 確認の目安 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 比例・反比例の式と比例定数 | 本文の例題→①の式の問題。反比例は積xyから求める練習を加える | どちらの式を使うか説明し、元の値で検算できる |
| 2週目 | 座標・比例のグラフ | 座標を3点とる→②。正・負・小数の比例定数を比べる | 原点ともう1点から直線をかき、符号を確かめられる |
| 3週目 | 反比例のグラフ・文章題 | ④で表と曲線を対応させる→③で一定の積を探す | 軸を横切らない曲線をかき、文章からxy=一定を作れる |
| 4週目 | 解き直し・テスト範囲の確認 | 確認問題8問→苦手だけ再練習。学校の範囲に合わせて方程式・図形も復習 | 答えだけでなく式の根拠と単位を説明できる |
1回の学習は「例題→自力→解き直し」
最初の3分で例題を読み、次の7〜10分で数問を自力で解きます。最後の5分ほどで丸付けをし、間違えた原因を「式の選択」「符号」「座標」「読み取り」に分けて一言書きましょう。翌日か数日後に、答えを見ずに同じ問題を解き直します。
未習・図形に進んだ学校ではどう調整する?
比例・反比例が未習なら、1週目を正負の数、2週目を文字式への代入、3〜4週目を方程式に置き換えます。すでに平面図形を学習している場合は、比例・反比例を短く復習し、平面図形のプリント一覧から授業に合う内容を選びましょう。
テスト前は範囲表を確認し、学校の教科書・ワークの解き直しを優先します。仕上げには中1数学・2学期期末テスト予想問題も使えますが、未習の問題や範囲外の問題まで一度に解く必要はありません。
理解を確かめる確認問題8問
ノートに式と理由を書いて取り組んでみましょう。本文の学習内容を確認するためのオリジナル問題です。負の数はかっこに入れ、文章題には単位を付けて答えます。
- 比例の式:yはxに比例し、x=−3のときy=12です。yをxの式で表し、x=2のときのyを求めましょう。
- 反比例の式:yはxに反比例し、x=−3のときy=12です。yをxの式で表し、x=6のときのyを求めましょう。
- 関係の見分け:xが1、2、3のとき、yはそれぞれ5、6、7です。この表は比例・反比例のどちらを表しますか。それとも、どちらでもありませんか。理由も書きましょう。
- 座標:点A(−2,3)は原点からどのように進んだ位置ですか。また、Aはy=−1.5xのグラフ上にありますか。
- 比例のグラフと変域:y=−2xのグラフをかくための、原点以外の点を一つ挙げましょう。また、−1≦x≦3のときのyの変域を求めましょう。
- 反比例のグラフ:y=12/xで、xが−6、−3、3、6のときのyをそれぞれ求めましょう。グラフは座標軸のどの側にあり、原点を通りますか。
- 文章題:面積が24cm²の長方形があります。縦の長さをxcm、横の長さをycmとして、yをxの式で表しましょう。縦が3cmのとき、横は何cmですか。
- 交点の確認:比例y=3xのグラフと、ある反比例のグラフが点P(2,6)で交わっています。反比例の式を求めましょう。また、点Q(−2,−6)は両方のグラフ上にありますか。
解答と解説
- y=−4x、y=−8。比例なのでa=y÷x=12÷(−3)=−4です。x=2を代入してy=−4×2=−8。
- y=−36/x、y=−6。反比例なのでa=xy=(−3)×12=−36。x=6では−36÷6=−6です。問題1と同じ1組の値でも式は違います。
- どちらでもありません。商y÷xは5、3、7/3で一定ではなく、積xyも5、12、21で一定ではありません。yが1ずつ増えることだけでは比例とは判断できません。
- 左へ2、上へ3。グラフ上にあります。x=−2を代入するとy=(−1.5)×(−2)=3となり、点Aのy座標と一致します。
- 例:(1,−2)。変域は−6≦y≦2。x=−1でy=2、x=3でy=−6です。右下がりの直線なので、yの小さい値から順に書きます。
- 順に−2、−4、4、2。曲線は右上と左下にあり、原点を通りません。比例定数12は正なので、xとyは同符号です。x=0ではyの値を求められず、グラフは軸と交わりません。
- y=24/x(x>0)、横8cm。縦×横=面積よりxy=24。x=3ならy=24÷3=8です。長さなのでxとyは正の数です。
- y=12/x。Qも両方のグラフ上にあります。Pからa=2×6=12。Qについて、3×(−2)=−6、12÷(−2)=−6となり、どちらの式も満たします。
式で間違えたら①、座標や直線なら②、反比例の文章題なら③、曲線なら④へ戻りましょう。全問を何度もやり直すより、原因に合った例題を確認してから再挑戦すると復習の目的がはっきりします。
中1・11月の数学でよくある質問
小6の比例・反比例と何が違いますか?
中1では、負の数も含めて比例・反比例を調べ、座標や変域、式とグラフの対応を扱います。正の数の場面だけで理解していると、負の座標や比例定数で迷いやすいため、正負両方の値を表にして確かめます。
グラフが苦手なら、式の練習だけ先に進めてよいですか?
式の練習をしながら、座標を一つだけとる練習を組み合わせましょう。「式→値の組→座標」のつながりを少しずつ確認できます。目盛りや座標の順が不安な場合は、座標プリントに戻るとよいでしょう。
プリントは毎日1枚ずつ解く必要がありますか?
決まった枚数を終える必要はありません。今日は式を2問、次はグラフを1問という使い方でもかまいません。丸付け後に理由を説明し、後日自力で解けるかを確かめることを大切にしてください。
11月のテストに平面図形も入る場合は?
学校の範囲表に合わせて、図形の移動や基本の作図なども復習します。比例・反比例の記事だけでテスト範囲をすべてカバーできるとは限りません。下の関連教材と学校のワークを組み合わせてください。
関連する無料プリント
11月の家庭学習では、学校で習った内容について、式を選ぶ理由を言えること、座標とグラフを対応させられることを目指しましょう。迷った箇所に合うプリントを選び、少しずつ確かめていけば大丈夫です。
学習時期の参考資料:東京書籍「新編 新しい数学」令和7年度用・1年 年間指導計画(令和6年5月20日版、2026年10月28日確認)。月別の学習案は本記事の編集案です。教科書・学校・年度により進度が異なるため、学校の予定とテスト範囲を優先してください。










