【学童期】摂取したい栄養素はカルシウムと鉄!栄養士がおすすめする食材と役割を解説!

『学童期に必要な栄養素は何?』
『小学生低学年ごろで大切な食事はなに?』
『子供にカルシウムと鉄はどんな役割がある?』
と気になることもありますよね。

今回は、学童期(6歳から10歳ごろ)に意識して摂取したいカルシウムと鉄の効果を栄養士が解説します!

身体も心も著しい成長を遂げる学童期にはバランスの良い食事を心がけることは非常に大切になってきます。
新人代謝が活発な成長期には単に大人と同じ食事を摂るだけでは栄養が足りません。
例えば、大人と比べ体重1kg当たりでみると、エネルギーは約2倍必要となり、たんぱく質は1.5倍、鉄とカルシウムにおいては2~3倍必要になってきます。

もちろん様々な食品をバランスよく食べ、色々な栄養素を満遍なく身体に蓄えることは大切ですが今回は、「カルシウム」と「鉄」の重要性について解説します。

この記事の筆者は、管理栄養士・母子栄養指導士のnicottoが担当。約9年間に渡り保育園勤務にて、離乳食・幼児食・アレルギー食・食育活動に携わる。現在は保育園給食の現場指導やコラム執筆、母子栄養協会講師などを務め、乳幼児食はもちろん学童食から妊産婦食までの食事指導やアドバイスを行っている。2児の母。

栄養不足がもたらす影響

例えば背を伸ばすために牛乳を飲んでいたり、チーズを食べていたりというお子さんは多いのではないでしょうか?
骨を作るうえでカルシウムは必要不可欠な栄養素の1つです。
現代人には様々な食問題があげられており、学童期の食事も生涯にわたる健康への影響は大きいと言われています。
将来的に健康な身体を作るためにも、毎日の食事はしっかりとバランスよく摂っていくことが大切です。

両親の身長が低いと子供も低いのか?

ひと昔前では「子供に身長を抜かれてしまった!」と両親より子どもの方が身長が高くなることはよくあることでした。



出典元:https://www.mext.go.jp/content/20200325-mxt_chousa01-20200325104819_1-1-1.pdf
令和元年度学校保健統計 文部科学省

文部科学省が毎年、身長について調査を行っています(学校保健統計)。
この平均身長のグラフからも分かるように、昭和初期から中期にかけては年々平均身長が高くなっていますが、昭和後期ぐらいから平均身長は横ばいとなり、現代の親世代と子世代で身長差はそれほどない状態です。
これは日本が豊かな食生活のなったおかげです。

中には「両親とも身長が低い方だからうちの子は身長が低くてもしょうがない・・・」とあきらめてはいる親御さんはませんか?
子供の身長は、両親からの遺伝的要素が全く関係しないかというとそうではありませんが、環境的要素も子供の身長を大きく左右します。
たとえば、栄養バランスの取れた食事を摂取しているかどうかは大きな要素の一つです。
子供の将来の身長の伸びが心配な場合は、食生活などの環境的要素を見直して改善してみることも効果的です。
成長期の栄養バランスの摂れた食事、睡眠、運動が大きなカギとなります。
ぜひ、子どもの生活習慣も見直していきましょう。

現代の食問題

現代の学童期の子どもの食問題は「肥満の増加」「思春期におけるやせの増加」などがあげられ、生涯にわたる健康への影響が懸念されています。
特に「思春期におけるやせ」の背景には、朝食の欠食や間違ったダイエット、やせ型体形へのあこがれ等があります。

発育・発達の重要な時期にありながらも極端な食事量の減少はエネルギーはもちろん、ビタミン、カルシウム、鉄などのミネラルも不足し、無月経や骨量低下、身長発育停止など心身ともに不調につながるため注意が必要です。

食について、学童期の子どもに正しい知識と正しい認識をつけることも親の役割です。

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成長に欠かせないカルシウムはしっかり摂取しよう

身長も著しく伸び、骨量も増加する学童期にはカルシウムをしっかりと食事から摂取する必要があります。
カルシウムが不足すると、骨形成がしっかりと行われず骨折しやすくなったり、将来の骨密度が低くなったりと影響を及ぼします。
骨密度は大人になってからは増やすことができないので今のうちにしっかりとカルシウムを摂って運動をし、骨密度を高めておきましょう。

カルシウムの働き

カルシウムは骨や歯に欠かせない栄養素です。
体内の中で最も多く存在するミネラルですが、カルシウム単体では骨になることはできません。
カルシウムの吸収率を高めるビタミンDなどの栄養素を一緒に摂ることで骨が形成されます。
特に著しく身長の伸びる学童期にはしっかりとカルシウムを摂り、運動も加えることで強い骨を作りましょう。

カルシウムを多く含む食材

・魚類(特に骨まで食べられる魚缶やししゃも、ちりめんじゃこはとてもおすすめです。)
・チーズ(たんぱく質を含み、手軽に摂れることがうれしい食品です。)
・桜エビ
・ゴマ
・小松菜
・ひじき
・切り干し大根
・牛乳
・木綿豆腐 など
学校給食は1日に摂りたいカルシウム量の約半分が摂れるような献立になっています。
牛乳が毎日給食につく理由の1つでもあります。
長期休みなど、学校給食を食べない日は特に意識してカルシウムの多く含まれる食材を摂りましょう。

カルシウムの吸収に役立つ「ビタミンD」

カルシウムを効率的に摂取してくれるお役立ち栄養素は「ビタミンD」です。
ビタミン D は、カルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にします。
食事の中で、ビタミンDが含まれる食材もカルシウムと一緒に摂りましょう。
【ビタミンDを多く含む食材】
・きのこ類
(きのこ類は、日光に当てるとよりビタミンDが増えるといわれています。調理前に数時間、天日干しすることもおすすめです。)
・卵黄
・魚類(特にイワシ、サンマ、サケ) など

 

皮膚からも生成できるビタミンD

実は日光にあたることで、ヒトの皮膚でもビタミンD は作られます。
学童期には、日にあたりながら通学し、体育の授業を受け、適度に外遊びをしているだけでビタミンDが作られます。
現在は日焼け対策として、日焼け止めも主流になっていますが、成長期の子どもには過度な日焼け対策はほどほどに、適度に日光に当たることも大切なことです。
また、紫外線量の少ない冬はビタミンD が不足がちにもなります。
そのため冬は、積極的にビタミンD を含んだ食品を食べましょう。

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カルシウムの吸収を阻害するもの

せっかく意識的にカルシウムを摂取しても吸収を阻害してしまう「リン」「シュウ酸」などがあります。
リンは加工食品(ハムやベーコン)などに多く含まれています。
また、カップラーメンやふりかけ、スナック菓子にも多く含まれていますので「リン」の過剰摂取には注意しましょう。

 
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貧血対策に「鉄」も忘れずに

急激な成長に伴い、鉄の需要も増えます。
特に身長が急に伸びる時期や初経を迎えた女子には大量に鉄が必要になります。
この需要に鉄が追い付かない場合に「鉄欠乏性貧血」という貧血になってしまいます。
実はこの鉄欠乏性貧血は学童期には見落とされがちな場合も多いです。
顔色が悪い、やる気が出ない、常に身体がだるいなど・・・なにかしら身体に少しでも不調が見られる場合には医療機関を受診しましょう。
鉄は体内での吸収率が非常に低いので積極的に鉄の含まれる食材は摂取する必要があります。

鉄の働き

私たちの身体は血液により酸素を運んでいます。
酸素を運ぶために重要なのが赤血球の中にあるヘモグロビンです。
ヘモグロビンは鉄から作られるため、食事からの鉄は欠かせません。
ヘモグロビンの量が酸素の運搬能力と比例するため、ヘモグロビンが不足してしまうと各細胞へ酸素が運搬されず身体に不調が出てしまい「鉄欠乏性貧血」が起こってしまします。

鉄を多く含む食材

鉄には動物性食品に含まれるヘム鉄」と植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があり、体内への吸収率が異なります。
ヘム鉄である動物性食品は体内への吸収率が25%と高いために単体でも鉄が体内に吸収されやすいですが、非ヘム鉄である植物性食品に含まれる鉄は吸収率が3~5%と低いのです。
そこで「動物性たんぱく質」や「ビタミンC」「有機酸」と一緒に食べることで非ヘム鉄の吸収率が上がり、効率よく体内に吸収することが出来ます。

【ヘム鉄】
・牛赤身肉
・レバー
・マグロ
・かつお など
【非ヘム鉄】
・ひじき
・プルーン
・ほうれん草
・大豆 など

鉄の吸収をよくするにはビタミンCも摂ろう

非ヘム鉄にはビタミンCが欠かせません。非ヘム鉄とビタミンCや有機酸を一緒に摂取することにより、吸収率が上がります。
食後に果物を食べることもおすすめです。
【ビタミンCが含まれる食材】
・レモン
・いちご
・キウイ
・きゃべつ
・ピーマン
・ブロッコリー など
【有機酸が含まれる食材】
・酢
・トマト
・梅干し
・ヨーグルト
・酸味ある果物 など

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まとめ

成長が著しい学童期(幼児から小中学生)には「カルシウム」と「鉄」は意識的に摂ってもらいたい栄養素です。
身長の伸びにはタイムリミットがあり、思春期までにしっかりと伸ばしておく必要があります。
そのためにはカルシウムを学童期からしっかりと摂っておく必要があります。
また、鉄の需要も身体が大きくなるにつれ、増えるのでしっかりと鉄も意識して摂りたいものです。
様々な食品をバランスよく食べ、しっかりと休息を取り、運動をしましょう。
特にこの2つの栄養素はどの年代の成人女性においても目標量に達しておらず(日本人の食事摂取基準2020年版より)、常に足りない栄養素となっています。

家族一緒に積極的にカルシウムと鉄を摂れたら良いですね。
カルシウムや鉄をプラスしているヨーグルトなどの食品も店頭に多く見かけられます。
このような食品も上手に使うことも良いでしょう。
カルシウムと鉄を意識しつつ、バランスの良い食事を心がけましょう!!

 

この記事の筆者は、管理栄養士・母子栄養指導士のnicottoが担当。約9年間に渡り保育園勤務にて、離乳食・幼児食・アレルギー食・食育活動に携わる。現在は保育園給食の現場指導やコラム執筆、母子栄養協会講師などを務め、乳幼児食はもちろん学童食から妊産婦食までの食事指導やアドバイスを行っている。2児の母。

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編集長プロフィール

子供の習い事研究家さとう/編集長


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「子供の習い事研究家」として活動中。
2019年5月に子どもの習い事図鑑の編集長に。
経歴:某IT企業に入社後、営業、マーケティングを経験。その後ライター/マーケッターおして独立。子どもの習い事図鑑の立ち上げに参画。子どもの習い事に関する事業を展開。
最近では、習い事に関わらず、ワーキングマザーの相談にのることも。 趣味は家族との時間。